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New Normal:変化するベンチャー投資

This story was published on our Quartz Japan newsletter, A glimpse at the future of the global economy-in Japanese.
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New Normal

新しい「あたりまえ」

Quartz読者の皆さん、こんにちは。毎週金曜日のPMメールは「New Normal」と題し、パンデミックを経た先にある社会のありかたを見据えます。今日は、この10年を象徴する「VCブーム」の行き先について。英語版はこちら

Image copyright: DESIGN: QUARTZ/ALICIA GEARY. PHOTO: PEXELS/DAVID MCBEE
DESIGN: QUARTZ/ALICIA GEARY. PHOTO: PEXELS/DAVID MCBEE
今回のPMメールは、Quartzのジャーナリストがまとめたプレゼンテーションシリーズ「Quartz Presents」からチャートを抽出し、お届けします。メンバーシップ読者の皆さんにはすべてのプレゼンテーションをPDF/Powerpointでダウンロードいただけます。シリーズの一覧ページはこちらから

かつてニッチだったベンチャーキャピタル(VC)は、この10年で一大産業へと成長を遂げました。事実、2010年から2019年末までの間に、VCが手がける年間の案件数は3倍近くに増加しました。

この増加は、過去25年間にわたる堅実なリターンに加え、クラウドコンピューティングやスマートフォンなど、新たな分野での急速な技術革新によってもたらされました。

End of an Era

VCブームの終わり?

しかし、COVID-19の影響でブームはいったん“棚上げ”されることになりました。そして、パンデミックが終息したとしても、スタートアップの資金調達の状況はこれまでとは大きく変わる可能性があります。

ベンチャーの資金調達は、2020年第1四半期においては、その大半の期間、通常のレベルで推移していました。しかし、中国における第1四半期の数字およびニューヨークにおける3月の数字をよく見ると、パンデミックが投資に影響を与えていることは明らかです。

第2四半期は、サンフランシスコ、ニューヨーク、ボストン、ロンドンといったVCのホットスポットは“避難状態”にあるため、活動はさらに減少すると予想されます。

First Republic Bankの調査(PDF)によると、「営業中」と公言しているにもかかわらず、VCは2020年、前年よりもはるかに少ない数の案件を完了すると予想されています。

PitchBookのアナリストノートによると、VCは現在の投資先企業への継続的な投資をより重視する可能性が高いとされています。

Just the Tip of the Iceberg

変わる、VC

従来型のVCは手元に多くの資本をもっています。ゆえに、少なくともパンデミックが終わりさえすれば、再び投資に動く可能性は高く、スタートアップにとっては朗報といえます。

しかし、企業やヘッジファンドのような「非従来型」のVCが、リスクを回避するためにこのアセットクラスを放棄する可能性は大いにあります。来るべき不況が、まったく別の投資機会を提供する可能性もあります。

また、何に資金を提供するかという問題も残っています。パンデミックの影響で設立されるスタートアップの数が減り、すでに設立されたスタートアップは廃業のリスクを抱えています

パンデミックが収束した後も、VCが支援できる有望なベンチャーは少なくなるかもしれません。

また、この危機を経て、VC業界も変化する可能性があります。例えば、対面でのミーティングを基本としていたスタイルは変化し、遠隔での投資を採用するようになるかもしれません。

すでにY CombinatorやTechstarsのような著名なスタートアップ・アクセラレーターは、ファウンダーに対し、ビデオ通話で資金調達の方法についてカウンセリングを行うなどしています。VC業界がリモートミーティングに慣れてくれば、資金調達が拡大する可能性もあるのです。

This week’s top stories

今週の注目ニュース4選

  1. ルノーが大幅に人員削減か。苦戦を強いられているフランスの自動車メーカーのルノーは、パンデミック下で損失を抑えるため、世界中で15,000人の人員削減を計画していると報じられています。20億ユーロ(約2,380億円)のコスト削減を約束している同社は、5月29日(現地時間)に今後の計画を議論する予定。なお、コスト削減額のほぼ3分の1はフランスでの実施分になると予想されています。
  1. フランスがバーやカフェを再開へ。フランスのエドゥアール・フィリップ首相は、6月2日よりロックダウンの措置を緩和すると発表しました。これにより、バーやカフェが営業(テーブル同士の距離は必須)、100km以上の移動禁止も緩和されますが、10人以上の人が集まることへの規制は依然として残っています。
  1. 快適な「バンライフ」を送るために。グランピング感覚の旅行を提供する、モバイルホテルのスタートアップCabana。共同創設者兼最高経営責任者であるScott Kublyは電動キックボード事業を展開するLimeの元幹部で、シアトルを皮切りに、米西海岸の都市に同サービスを展開しています。車内はまるで「ホテル」。クルマを予約したら、宿泊場所も考える必要もなく簡単に旅に出られます。
  1. キプロスが旅行客を呼び戻すために出た行動。キプロスは、同国の旅行後にウイルス検査で陽性反応を示した人の休暇費用をカバーすると公約しています。政府は公式の文書で、患者とその家族のための宿泊施設、薬と食料を支払い、観光客は「空港送迎と本国へ帰還するためのフライトの費用のみ」を負担する必要があると述べています。

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