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ネクストバブルの恐怖:Guides #20 ──若林恵

今、再びのバブル到来を危惧する声が高まっています。世界がいま注目する論点を編集者・若林恵さんとともに読み解くQuartz Japanの週末連載「Guidesのガイド」。話題は、安倍政権への国際評価から、いっそう深刻さを増すインフォデミックにも拡がります。

This story was published on our Quartz Japan newsletter, A glimpse at the future of the global economy-in Japanese.
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A Guide to Guides

Guidesのガイド

Quartz読者のみなさん、おはようございます。米国版Quartzの特集〈Guides〉から毎回1つをピックアップする本連載も今回で20回目。今週も、世界がいま注目する論点を編集者・若林恵さんとともに読み解きましょう。

──安倍首相の退任を受けて、後継レースが活発化していますが、驚いたのは退任を受けて、支持率が20ポイントもあがったことでした。8月の29、30日に、共同通信が行った調査によると、ですが。

すごいですよね。ある種の「泣き」が効いたということなんでしょうが、そうしたセンチメントを追い風にして、ソーシャルメディア上では、海外のメディアが安倍総理の功績を讃えていることを、喜びとともに伝えている投稿も見かけますね。

──実際どうなんですか? 功績を讃えてるんですか?

わたしが見た範囲ですが、たしかに好意的なものはありましたよ。例えば、トランプ政権の国家安全保障問題担当大統領補佐官だったジョン・ボルトンが『Washington Post』にオピニオンを寄稿していましたが、それなんかはベタ褒めと言ってよかったんじゃないですかね。

──先日、回顧録というか一種の暴露本を書いた人ですよね。

そうです。ボルトンは、同記事で、先進国の国家元首として唯一トランプ大統領と良好な関係を築くことができたこと、経済問題から中国や北朝鮮問題において、非常にバランスの取れた立ち回りをしてきたことを高く評価していますね。

Image copyright: REUTERS/JONATHAN ERNST

──アメリカにとって都合がよかった、ということなんじゃないんですか?

どうなんでしょうね。ちなみに、ボルトンの暴露本には、驚くほど日本についての言及が多いそうなんです。わたしは読んでいないので、引用で恐縮なのですが、「ボルトン「暴露本」が示した、想像を超える日本への関心と信頼」という興味深い記事が『日経ビジネス』に掲載されていまして、こう説明されています。

「直近のオバマ政権時代で国家安全保障担当の大統領補佐官を務めたスーザン・ライス氏の回顧録では、全534ページで日本への言及はわずか10回、日本の首相に触れた箇所はゼロだった。これに対し、全578ページのボルトン回顧録では、日本への言及が153回、安倍晋三首相が157回ある。さらに、谷内正太郎・日本版NSC局長 への言及も21回に上った」

──へえ。それって、どういうことなんでしょうね。

この記事を書かれたキヤノングローバル戦略研究所の宮家邦彦さんは、「ボルトンが語ることが事実だとすれば」と断りを入れた上で、ボルトンが詳細に本書のなかで語っている外交交渉の舞台裏を読むにつけ、2013年の日本版NSC(国家安全保障会議)の設置以降、「日本の外交政策の質と量と影響力が、一昔前に比べ、文字通り飛躍的に向上していることが分かる」と評価しています。

──へえ。そうなんですね。

ただ、別の話もありまして。ボルトンは本書のなかで、韓国の文大統領の北朝鮮観を「スキゾフレニック」と呼んで韓国国民の反感を買ったそうですが、安倍総理のイランに対する態度も同様に「スキゾフレニック」と評してもいるそうです。

Image copyright: 12/20/2019, REUTERS/POOL

これをどう取るかは迂闊には言えませんが、まあ、相手の言いなりになるばかりが外交ではないでしょうから、そう言われたこと自体を大きく取り上げることもないのかもしれません。いずれにせよ、ボルトンは、安倍首相が非常に粘り強くストイックな姿勢でトランプと相対してきたことを最大限に評価しています。

──とはいえ、拉致問題や北方領土問題といった分野でのゲインはなかったとの評価もありますね。

ボルトンの記事を読む限り、アメリカのアジアにおける最大の関心は中国の影響力をいかに中立化することにあって、ワシントンが提唱し、近年アジアの地政学において重要な概念となっている「自由で開かれたインド太平洋」というイニシアティブにおいて、安倍首相は「真の創始者」であり、日本、インド、オーストラリア、アメリカの連携のための重要なアクターだったとされています。

ボルトンは加えて、「中国の経済的、政治的、軍事的野心に対して、アメリカとその同盟諸国は、数十年にわたって北京政府の狙いを見過ごしてきてしまった。であればこそ、それに対抗する戦略は一夜でできるものではないが、とはいえ対抗戦略が早急に必要だということも安倍はよくわかっていた」とも書いています。

──なるほど。経済のみならず、次世代テクノロジーの分野における中国の世界覇権への野望は、この連載でも度々出てくる話題ですが、そうやってダイナミックに世界の地政学が書き換わっていこうとしているなかで、拉致や北方領土といったいわば積年の問題をどう外交戦略のなかに位置付けるのかは難しそうですね。

そうですね。

── 一方で、安倍首相の功績は、経済政策にあったともよく言われていますが、これも株価をもって成功だとする人がいる一方で、経済成長率や生産性の低さをもって失敗とする向きがありますね。

ここはわたしの最も苦手な領域ですので、アベノミクスといわれる施策の評価は専門家におまかせするのですが、今回の〈Guides〉が、まさに「新しいバブル」というお題ですので、まずは経済の指標としての株価いうものについて考えるのはどうかと思っています。

──いいですね。

The next bubble

ネクストバブルの恐怖

今回の〈Guides〉は、コロナ禍を受けて経済が大打撃を受け、多くのアメリカ国民が経済的な不安を感じているなか、いわゆる「リテール・トレーディング」が大ブームになっていることを受けての特集となっていまして、実際、経済はこれだけ打撃を受けているにもかかわらず、株式市場は一時急落はしたものの以後持ち直してなんなら活況を呈している状況がありまして、その乖離が、多くの人にとって腑に落ちなかったりするわけですよね。

──その気持ち悪さ、ありますね。なんか世の中大変な感じがするのに、株価は下がってないから平気だ、って言われると、「実際どうなの?」って思いますよね。これはアベノミクスというものの、いわく言いがたい腹落ちのしなさとも関わりそうですが。

それは何も日本だけではなさそうでして、コロナで大変なことになっているのに、なぜか株価が上がっているという状況を受けて、経済学者のポール・クルーグマンが、『New York Times』にオピニオンを寄せたんですが、タイトルは「経済崩壊、株価急騰:いったい何が起きてる?」(原題:Crashing Economy, Rising Stocks: What’s Going On?)というものです。

──面白そう。

そのなかで、彼は強くこう主張しています。

「株価をもって経済を語るとき、3つのルールを覚えておこう。一に、株式市場は経済ではない。二に、株式市場は経済ではない。三に、株式市場は経済ではない。

つまり、主に欲と恐怖の共振によって駆動される株式のパフォーマンスと、実際の経済成長の関係は、無関係か、あったとしても緩やかなものでしかない。1960年代に偉大なるエコノミスト、ポール・サミュエルソンは『株式市場は過去5回の景気後退を9回予想した』と皮肉った」

──ふむ。

その言説には、おそらくさまざまな反論もあるでしょうし、ここでも詳細な議論は専門家のみなさんにお譲りしたいのですが、現状アメリカで起きていることを見ていくと、クルーグマン先生がおっしゃっている話に、さまざまな襞を与えることができるようにも思います。

──はい。

まず、いまアメリカで起きている株式ブームをドライブしているのは、いわゆる“仲買”アプリでして、一般の人たちが、アプリをダウンロードすれば簡単に始められるという、そういうものだそうなんです。

なかでも人気なのは『Robinhood』や『Charles Schwab』といったアプリで、〈How the retail trading boom is shaking up the US stock market〉と題された記事によれば、ロックダウン以降、『Charles Schwab 』『Interactive Brokers 』『TD Ameritrade 』といったトレーダーのアプリは100万以上の新規ユーザーを獲得しているほか、最も人気の『Robinhood 』は2020年に入って300万人の顧客を増やし、総計で1,300万ユーザーを抱えているとされています。

──ひえー。すごいですね。

こうした一般投資家の大量の流入は、まだ機関投資家を凌駕するには至っていませんが、NASDAQのチーフエコノミストによれば「迫ってはいる」とされています。

この一般投資家の急激な増大の背景には、ロックダウンによってスポーツ賭博を楽しんでいた人たちが株式に流入している、といった仮説もあるそうですが、これは実は急激に起きていることではなく、スマートフォンの普及につれて、長い時間をかけて積み上がってきた状況だと、デジタルウォレット提供者に向けて仲買サービスを提供するDriveWealthのCEOは語っています。そこに、さらにインドやオーストラリアのサービス事業者なども参入してきたことで、一般投資家がグローバル化しつつあるとも語られています。

──株式市場の民主化、ですね。

『Robinhood 』はまさに、「みんなのための投資=Investing for Everyone」がタグラインになっています。さらにキャッチコピーをみると「ロビンフッド、手数料ゼロ投資のパイオニア、あなたのお金をもっと働かせる方法をもっと増やします」と書かれています。

──みんなが銀行に貯め込んで、お金が動かないことに日本政府は苦慮していると聞いたりもしますが、スマホベースでどんどん投資して、どんどん資産を増やしていこう、というわけですね。

そうなんです。それはそれでおそらくは悪くないことなんだと思いますし、手軽にアップルやテスラの株を買えたりするのは楽しいとも思いますし、これだけ先行きの不透明な時代になってくれば、そうした自衛的な資産運用も、今後の世の中をサバイブしていく上で必要なようにも思うのですが、その一方で、今回の〈Guides〉で盛んに懸念が呈されているのは、そうした動きがバブルを生み出すのではないかということで、その懸念が現実にならないよう、そもそもバブルというものがいかにして起きるのか、という問題にかなりの分量を割いているんですね。

──これまた面白そう。

面白そうではあるんですが、そもそもバブルがなぜ起きるのかという問いには、実際のところ「これ」という明確な答えはないんですね。〈Inside the hormones, politics, and technology fueling a global stock market bubble〉と題された長文記事は、バブル発生の原理の説明を、まず神経科学の観点からテストステロンホルモンの過剰分泌がバブルをドライブすると語っています。

──あはは。そこですか。

はい。でも、これは結構真剣に議論されていまして、「“根拠なき熱狂”を生み出す分子」としてトレーダーのテストステロン分泌を詳細に追っている先生の研究ががっつり紹介されています。ケンブリッジ大学のジョン・コーツという先生で、『トレーダーの生理学』(原題:The Hour between Dog and Wolf)という本は日本でも翻訳されていて、こんな宣伝文句がついています

「トレーダーや投機家たちの脳と身体の関係から、バブルが発生し、経済恐慌が起こるとしたら…。そして、ホルモンの濃度を調べることで、今日、利益をあげるかどうかを予測できるとしたら…。大儲けにつながる勘を強化できるとしたら…。あなたは生理学をどう活用する? (中略)金融と生理学の新たな領域を紹介する、刺激的な一冊」

──面白そうですね。

もちろん、生理学・神経科学はひとつの視点で、上記の記事では、政府の失政がバブルを招くのだとする見解も紹介されますし、また、その価値や市場性を特定するのが困難な新奇なテクノロジーがバブルを誘引するといったことも指摘されています。

──なるほど。

そうしたなかで非常に面白い視点を授けてくれるのが、さきほど「根拠なき熱狂」ということばを引きましたけれど、そのフレーズを提出したノーベル経済学者のロバート・シラーなんです。

──10年ほど前に話題になった『アニマルスピリット』の人ですね。

そうです。今回の〈Guides〉に含まれてはいないのですが、2017年にシラー教授はQuartzのインタビューを受けていまして、そのなかで、シラー教授は「バブル」というものについて、「誰かがうまいストーリーを思いついて、その物語の布教に成功すれば、どでかいことが起きる」とシンプルに語っています。そして、そのいい例が「ビットコイン」だと言っています。

──ノーベル経済学賞受賞とは思えない、拍子抜けするくらいの説明ですね(笑)。

たしかに、ビットコインは「サトシナカモト」という未だ特定されていない謎の人物に起源があったり、国家によってコントロールされないといった物語がやっぱり強力なんですよね。かつそれがリーマンショックの影響下にあった人びとの「不安=Angst」に強く働きかけたとシラー教授は言っていまして、ビットコインの事例を出したあとに、トランプ大統領について語るんです。

──ほお。

「彼の支配力には素晴らしいものがある。オーディエンスがなにに駆られているのかを聞き分け、そこにある物語を把握する能力について彼は天才だと思う。と同時に、デジタル化され国際化した社会において私たちが潜在的に感じている所在なさや不安を的確に把握している。彼は、その『不安』に働きかけながら、有権者であるあなたが、この新しい世界で成功するための物語を提供する。トランプの物語が人気なのは、だからだ。それは思考の感染症といってもいい」

──おっと。なんかすごいところにきました。バブルの話が、インフォデミックへとがつながるという。

面白いですよね。このインタビューのなかでシラー教授は、何度か「ヴァイラル」という語を使いつつ、陰謀論のようなエクストリームで、狂ったナラティブこそが、バブルを引き起こすのだと語っています。ここちょっとアクロバティックで色んな論点が錯綜している面白いコメントなので引用しておきますね。

「トランプの語る物語は狂った物語で、それがバブルをドライブさせるのだが、とはいえ、彼の言うことは誰も口には出さないけれど多くの人が思っている事柄だったりする。

トランプはまた、裕福であることや富を正当化する。私たちが金持ちを蔑んでいたのはついこの間のことだ。私たちの大統領は億万長者だ。そしてそれが歓迎されている。みんな金持ちになれる。トランプの物語はビットコインに限らずあらゆるバブルを着火しうる。そして実際ハウジングのバブルや株式市場のバブルがいま発生しつつあるように見える」

──2017年のインタビューですよね。

はい。

──面白いですね。

トランプというそれ自体がバブルである大統領によってバブルの機運が2017年時点ですでに形成され、それが2020年にそれこそ、パンデミックとインフォデミックを契機にして、新たなバブルが持ち上がってきていると、そういう話になるわけですね。

──そうした背景を踏まえながら、アメリカでバブルが発生しつつあると聞くと、なんと言いますか「根拠なき熱狂」という言葉も、さらにヤバく聞こえますね。

また、アメリカの株式市場は、2009〜2014年にかけて3倍にまで急騰したそうで、リーマンショックから立ち直れなかった人たちが、勝ち馬に乗れなかったという恨みもあるそうで、それが「パンデミックは“買いどき”」というナラティブにさらに拍車をかけているようです。前出の〈Inside the hormones, politics, and technology~〉の記事内には「隣人が金持ちになることほどの悔しさはない」ということばが紹介されています。

──そうした感情がさらにテストステロンホルモンの分泌を増大させる、と(笑)。

先ほど紹介したケンブリッジ大学のジョン・コーツ先生によればテストステロンホルモンは、それが血液がより多くの酸素を運ぶことができるように作用するそうで、筋力も増大するんだそうです。なのでテストステロンホルモンが出ているときには非常に多幸感や「オムニポテンス」が増大し、自信に満ち、恐怖心もなくなる、と。

──オムニポテンス?

「全能」って意味ですね。「不能」あるいは、無力・無気力を意味する「インポテンス」の対義語ですね。

──はいはい。めっちゃマッチョですね。映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』を思い出しますね。

Image copyright: VIA YOUTUBE

実際女性のテストステロンホルモンは男性の10〜20%ほどだそうで、男性も20歳前後をピークに年々減っていくそうなんですが、コーツ先生は、であればこそバブルを抑制するためには、株式市場におけるダイバーシティが重要だということをおっしゃっていまして、女性や高齢男性の存在が、バブルの抑止力になると論じています。

──あはは。そう言われてみると、80年代末における日本のバブル経済も、なんというかやたらとマッチョな印象ありますもんね。

コーツ先生にインタビューを行った〈This is your brain on Robinhood〉では、昨今の仲買アプリがいわゆるアテンションエコノミーの手法を投入して、ゲームやソーシャルメディアのように依存性を高めることが意図的に行われているとの指摘もされていまして、そうした技法の高度化がもたらす危険はありそうですね。

──トランプというバブルはある意味、それによって創出されたようなところもあるわけですしね。

『Robinhood』のようなアプリによってもたらされる「株式市場の民主化」は、それ自体は意味のあるものでしょうし、それがコーツ先生の言うように、市場にダイバーシティをもたらすことにもつながるのでしょうけれど、一方で、市場の“ヴァイラルエコノミー性”が増大していくことになると、収拾つかなくなるかもしれませんね。

しかも、そうした傾向を、トランプもそうでしょうし、中国政府のように国家として煽っていくこともあり得るとなると、株式市場自体がインフォデミック化するといったことも起きるのかもしれませんね。

──怖いですね。

Inside the hormones, politics, and technology~〉は記事をこう締めています。

「パンデミックは目が飛び出るほどの巨額の負債を政府にもたらし、政府は最も手頃なやり方で、そこからの脱却を目指すだろう。COVID-19の蔓延は、テック企業のハイプを増大させた。ポケットのスマホによって、株取引のハードルはかつてないほど下がっている。こうした事態は、過去数世紀にわたるバブルの歴史の教訓を生かす必要性を示唆している。手遅れになる前にブレーキを踏むべきだ」

──ソーシャルメディアをはじめとするデジタルアプリの来し方を見ていると、ブレーキを踏むのも簡単ではなさそうですけどね。

少なくともパンデミック下における情報汚染のありようを見ていると、情報というレベルでは、もはや打つ手がないほどにアウト・オブ・コントロールな感じはしますけれど、情報空間において起きている混沌が株式市場に襲いかかるとなったら、これはおおごとでしょうね。

──お金が関わる分、慎重になりそうなところもありそうですが。

まあ、歴史的にみると、お金がかかっている分、逆のことが起きるということなんでしょうね。

──人間っていうのは、わけわからんもんですね。

ちなみに今回の特集には、ブックガイドがついてまして、そこで株式市場とバブルの関係性を理解するための4冊が紹介されていますので、最後にそちらを挙げておきましょうか。

──いいですね。

まずここでも紹介したロバート・シラーの『投機バブル 根拠なき熱狂―アメリカ株式市場、暴落の必然』(原題:Irrational Exuberance)と最新著書の『Narrative Economics: How Stories Go Viral and Drive Major Economic Events』。こちらがさっきお話したような「物語」と「経済」の関係性を描いた本みたいですね。

──サブタイトルに「ヴァイラル」って言葉がありますね。

はい。次いで、リチャード・セイラーの『Nudge』。日本では『実践 行動経済学』のタイトルで翻訳されています。さらにジョン・コーツの『トレーダーの生理学』。で、最後にウィリアム・クインとジョン・ターナーによる、歴史上のバブルを18世紀のパリ・ロンドンから、80年代の東京、90年代のシリコンバレー、2000年代の上海まで追跡し分析した『Boom and Bust: A Global History of Financial Bubbles』で、これはこの8月に出版されたばかりの本ですね。

──面白そうです。

このほか、この〈The best books, journalists, and academics for keeping up with bubbles and trading〉という記事には、株式市場やバブルといった領域で注目しておくべきジャーナリストや研究者が紹介されていますので、チェックしていただくといいかもしれません。

若林恵(わかばやし・けい) 1971年生まれ。『WIRED』日本版編集長(2012〜17年)を務めたのち、2018年、黒鳥社を設立。NY在住のジャーナリスト 佐久間裕美子とともホストを務めるポッドキャスト「こんにちは未来」のエピソードをまとめた書籍が発売中

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