Daily Brief
世界で今起きている事
Quartz読者の皆さん、おはようございます。今日も世界から届いたニュースを、Daily Briefからいち早くチェックしましょう(英語版はこちら)。
- 中国の「両会」が開幕。4日に始まる全国政治協商会議(政協)と、5日に開幕する全国人民代表大会(全人代)は合わせて「両会」と呼ばれ、毎年開催されています。今年は、5カ年の経済計画や、香港への支配の強化などが議題に上がると予想されています。
China’s “Two Sessions” begins today. The annual political gathering is expected to tackle the country’s five-year economic plan and increased control over Hong Kong. - サウジアラビアは韓国とガス・二酸化炭素取引を結んだ。韓国の石油精製、ヒュンダイオイルバンク(Hyundai OilBank)は、サウジアラビアの国営石油会社、サウジアラムコ(Saudi Aramco)から受け取った液化石油を水素に転換し、その過程で発生した二酸化炭素はサウジに送られた上で、石油生産施設で利用される計画です。
Saudi Arabia arranged a gas-for-carbon-dioxide deal with South Korea. Hyundai OilBank will turn liquefied petroleum into hydrogen, before sending back a different gas. - バーラト・バイオテックがついに第3相試験の結果を発表。既にインドで緊急使用が承認されているバーラト・バイオテック(Bharat Biotech)の「Covaxin」は、81%の有効性を示しました。
Bharat Biotech finally released the results from its phase 3 trials. Covaxin, which has already been approved for emergency use in India, showed 81% efficacy. - 東京の緊急事態宣言は2週間延長されそうだ。日本の菅義偉首相は、東京を含めた首都圏1都3県での感染者数の増加率が十分に減速していない、との考えを示しました。
Tokyo’s state of emergency will likely be extended by two weeks. Cases in the area aren’t declining fast enough, prime minister Yoshihide Suga said. - ミャンマーは2月のクーデター以来最悪の日を迎えた。地元の報道によると、治安部隊は全国の都市で少なくとも34人の抗議者を殺害しました。
Myanmar had the deadliest day since February’s coup. Security forces killed at least 34 protesters in cities across the country, according to local reports. - フェイスブックはタイ軍関連の投稿を取り締まった。同社は185件のアカウント、ページ、グループを削除しましたが、その理由は組織的な不正行為であり、投稿されたコンテンツの内容ではありません。
Facebook cracked down on activity linked to Thailand’s military. The company removed 185 accounts, pages, and groups because of deceptive practices, not the content posted. - グーグルがウェブクッキーを崩す。同社は、広告会社がユーザーの閲覧履歴の追跡に利用してきた技術(クッキー)の使用を中止する、としています。
Google crumbles the web cookie. The company will stop selling ads based on users’ browsing history.
What to watch for
石油、狂乱の1年
サウジアラビアを中心とした石油輸出国機構(OPEC)は、世界の原油の供給を引き締めたり緩めたりすることで、世界で最も価値のある商品の価格を事実上コントロールしています。
OPECは本日4日、ロシアとオマーンなどの非加盟国を加えた「OPECプラス」として会合を開きますが、増産に合意する可能性が高くなっています。どの程度か、正確に言うのは難しいですが、このグループが、危機をどの程度乗り越えたととらえているかを示す指標となるでしょう。
石油市場の「異常」な1年を振り返りましょう。
2020年3月:世界経済が冷え込むなか、サウジアラビアとロシアは石油減産に合意できず、価格は一夜にして30%下落。
4月12日:OPECプラス加盟国は、日量970万バレルという記録的な協調減産に合意。これは、世界生産量の約10%に相当します。
4月20日:原油価格が史上初のマイナスに。
6~7月:OPECの減産が沈静化するにつれ、価格は上昇しましたが、40ドル前後で停滞。これはOPECの意図するもので、価格は加盟国にとっては有効ですが、米国の多くの生産者にとってはまだ低すぎます。
7月15日:OPECは、12月まで減産規模を日量770万バレルに縮小することで合意。
11月9日:米ファイザー(Pfizer)がCOVID-19ワクチンの臨床試験に成功したと発表したことを受け、石油会社の株と石油価格が高騰。
12月3日:OPECプラス加盟国は、協調減産の規模を日量50万バレル縮小することで合意。サウジアラビアは最終的に、日量100万バレルの自主減産を実施することに。
2021年2月8日:原油価格が初めてパンデミック以前の水準に戻る。
Charting overpaid CEOs
「もらいすぎ」なCEO
サンダー・ピチャイは、アルファベット(Alphabet)に十分な見返りを与えていません。同社のCEOであるピチャイは2019年、アルファベットの従業員の平均報酬(約25万8,000ドル=約2,760万円)の1,085倍となる2億8,000万ドル(約299.6億円)を受け取っていますが、その見返りとして、その金額に見合うだけのものを提供していません。
株主活動を通じて企業のESG投資を促進する「As You Sow」は、株主の力を利用して、企業の社会的責任と環境に配慮した持続可能な行動をとるために、「報酬をもらいすぎ」な米国のCEOをランキングしています。また、各CEOの業績レベルに応じた適正な賃金を提案しています。
そのトップ5を見てみましょう。
SURPRISING DISCOVERIES
世界のトリビア
- NASAの火星探査車「パーサヴィアランス」は、1998年のiMacの処理能力を持っている。デスクトップの特徴である、ブルーのアクセントがあればなおいいのですが。
- 15世紀の明の時代に作られた茶碗が、コネティカット州のヤードセールで売られていた。35ドル(約3,750円)で売られていましたが、実は50万ドル(約5,350万円)の価値があるものでした。
- タイ海軍が、沈没船から4匹の猫を救出。無事に猫は助けられ、大惨事を回避することができました。
- M.C.ハマーの『U Can’t Touch This』を聴かせると、ゼブラフィッシュの脳が光る。象徴的な“ハーレムパンツ”について彼らがどう思っているのかは、まだ分かりません。
- Facebookの「マーケットプレイス」で、アマゾン熱帯雨林の区画を買おう。販売するのは違法です。
【今日の夕方は…】
毎週木曜夕方は、New Consumer Society。「あたらしい消費のかたち」をテーマに、世界で起こっている社会問題と関連する動きをピックアップします。
Fast Reatiling(ファーストリテイリング)は、「Uniqlo(ユニクロ)」のおかげで、「ZARA(ザラ)」を展開するスペインのInditex(インディテックス)を抜いて、世界で最も価値のある企業になりました。なぜ、Uniqloはトップに立つことができたのでしょうか?
🎧 月2回配信のPodcast。最新回では、編集部の2人が「異常気象のテキサス」「バレンタインデーって意識している?」をトピックにお届けしています。 Apple|Spotify
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