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Africa:#1 新スタートアップ大国はエジプト

火曜の夜は、「週刊アフリカ」ニュースレターをお楽しみください。これから1カ月、アフリカのビジネスニュースやスタートアップ動向、その他の「アフリカのいま」を知るための情報をお届けしていきます。

This story was published on our Quartz Japan newsletter, A glimpse at the future of the global economy-in Japanese.
  • Sota Toshiyoshi
By Sota Toshiyoshi

Editor in Chief (Quartz Japan)

Published

Quartz Japan読者のみなさん、こんばんは。火曜の夜は、「週刊アフリカ」ニュースレターをお楽しみください。これから1カ月、アフリカのビジネスニュースやスタートアップ動向、その他の「アフリカのいま」を知るための情報をお届けしていきます。

Weekly Africa Insight

次のスタートアップ大国

Eコマースからエドテック、フィンテックまで。いま、エジプトのスタートアップ企業がグローバルおよび国内投資家からの投資先として浮上しています。その勢いは、南アフリカやケニア、ナイジェリアを追い越すほどといってもいいでしょう。

2020年、エジプトのスタートアップ企業は1億9,000万ドル(約210億円)を調達しましたが、6月単独でも、その金額を超えるほど。主要な案件として、カイロを拠点とするトラック物流のTrellaがサービス拡大のために4,200万ドルを資金調達。そのほか、Tejarra (Eコマース)MoneyHash(フィンテック)が、それぞれ非公開ながら6ケタの資金を調達しました。

これらに加えて、エジプト国立銀行が欧州復興開発銀行から1億ドルを調達。同国の中小企業のエネルギー効率化・気候変動への取り組み支援に充てられることになります。南アフリカやナイジェリアが停電に悩まされ、一部の投資家の懸念材料となっているなか、エジプトの投資先としての魅力が増しているかっこうです。

ここ数年、エジプトでは中央銀行がフィンテックやEコマース企業に銀行免許を与えることを認める新法が制定されるなど、スタートアップ強化に向けた努力が続けられています。

新興市場の金融・株式の専門家、Rahul Shahは、この傾向は今後も続くと予想されるとQuartzに語っています。曰く、「他の市場で評価額が上昇しているため、グローバル投資家は、リスクとリターンがはるかに魅力的なアフリカのスタートアップに目を向けざるをえなくなっている」ようです。

STORIES THIS WEEK

アフリカ1週間

  1. ファストフード・チェーンの“炎上”が南アフリカを分断する。南アフリカ最大のチェーン店のひとつであるNando’sは、スパイシーで風刺の効いた宣伝活動で知られています。最新のSNSキャンペーンは、今週懲役15カ月の判決を受けた南アフリカの前大統領ジェイコブ・ズマをターゲットにしていますが(#JacobZuma)、これには驚く人、憤慨する人さまざまで、国内でも意見が大きく割れているようです。
  2. スケールしたいスタートアップは多様化する。アフリカのフィンテックスタートアップは、決済や融資保険、投資などのニッチな分野を中心としてきましたが、より幅広いサービスを提供するようになってきています(Quartz特派員Carlos Mureithiが詳細にレポートしています・英語版はこちらから)。
  3. アフリカの大麻産業は「ビジネス>モラル」。10年前には想像もできなかったアフリカでの大麻合法化への流れが、COVID-19のパンデミックの影響を受けて加速しています。ウガンダのジャーナリストStephen Kafeeroが起業家やロビイストに取材しています・英語版はこちらから)。
  4. EUのワクチンパスポートは「限定的」。インドで生産され、インドおよびアフリカで広く流通しているアストラゼネカのワクチン「Covishield」。同社製ワクチン「Vaxzevria」と変わらないはずですが、ワクチンパスポートの対象から外されています。今朝のDaily Briefでもお伝えしましたが、ルールが変わらない限り、ヨーロッパ人と同じワクチンを接種した何百万人ものアフリカ人・インド人が、EUから締め出されたままになる可能性があります。
  5. 援助に求められる「脱植民地化」。アフリカのNGO/民間企業と世界とをつなぐ仲介業者は必要不可欠な存在ですが、高度に政治的で不透明な入札プロセスにさらされ続けています。フィランソロピーや開発金融を担うリーダーたちは、開発イニシアチブへの資金提供において、より起業家的でラディカルなアプローチをとるべきなのでしょう。

CHARTING THE COST OF INTERNET SPEED

ネット速度とコスト

アフリカでは、インターネットに費やす料金が高かろうが、その金額に見合うだけの速い接続速度が得られるとは限りません。新たな調査結果が発表され、アフリカ大陸でのインターネット接続のため、ユーザーは法外な料金を支払っていることがわかりました。

Speedcheckは、同社のサービスを利用している5大陸89カ国のユーザーが体験したモバイルブロードバンドの速度を分析し、各国のデータ料金と比較しました。この「Speed-Price Index(SPI)」指数が高ければ高いほど、モバイルインターネットユーザーにとって“おトク”だと言えます。

DEALMAKER

スタートアップ動向

  • ナイジェリアのヘルステック企業・MDaaS Globaが、230万ドルのシードエクステンション(追加拡張投資)。事業拡大とデジタルヘルスソリューション製品「SentinelX」の発売を目的としています。今回の資金調達は、Imperial Venture Fundを介してNewtown Partnersが主導し、CRI FoundationFINCA VenturesTechstarsFuture Africaなどが参加しました。
  • ガーナのフィンテック企業・Zeepayが、事業拡大のために790万ドルのシリーズA資金調達。この資金調達は株式とバランスシートのハイブリッドで構成されており、前者はI&Pが主導してARK HoldingsGOODsoil VCが、後者はAbsa Bank Ghanaが主導しFirst National Bank Ghanaが参加しました。
  • 医療系ドローン配送のスタートアップ・Ziplineが新たに2億5,000万ドルの資金を調達し、評価額を27億5000万ドルに引き上げ。今回の投資は、Baillie Giffordが主導し、TemasekKatalyst VenturesFidelityIntercorpEmerging Capital PartnersReinvest Capitalが名前を連ねています。この資金は、ガーナ、ナイジェリア、米国での新規契約のためのインフラ構築に使用されます。

OTHER THINGS WE LIKED

その他、気になったこと

  1. 米国の団体が「反同性愛者による治療」に資金提供している。ウガンダの主要病院がLGBTQI+の人びとに性転換療法を施術していることが、英調査プラットフォームopenDemocracyの調査でわかりました。こうした取り組みは国際世論でも強く非難されています。該当する病院は米国の資金援助を受けていますが、取り組みそのものに資金が使われたかどうかは明らかではないようです
  2. ナイジェリアでビアフラ分離主義者が逮捕。ナイジェリア政府は何年にもわたり分離主義者グループのIPOB(Indigenous People of Biafra; ビアフラ独立を主張するイボ族の政治団体)取り締まりに注力してきましたが、その首謀者であるンナムディ・カヌは取り締まられることなく活動を続けてきました。しかし、今週、英国在住のンナムディが逮捕され、反逆罪などの容疑でナイジェリアの裁判所に喚問されました。『New York Times』の報道によれば、その詳細は不明です。
  3. 億万長者「グッチ・マスター」の転落。派手なライフスタイルで世界的な知名度を誇ったインスタグラマーのラモン・アッバス(通称:Hushpuppi)は、インターネット上での詐欺行為のため、2020年に米国に送還されていました。『Bloomberg』では、このナイジェリア人の周到なビジネスメール詐欺(Business Email Compromise)の手法と、さらに深刻なフィッシング詐欺についてレポートされています
  4. アフリカのスキーリゾートの工夫。南部アフリカ・レソトの最大の観光名所のひとつであるアフリスキー・マウンテン・リゾートは、パンデミックの影響で観光客の出足が鈍化。経営を立て直すための創意工夫の数々が、『Guardian』で紹介されています
  5. コートジボワール人アーティストの知名度が上がっている。同国の最大都市アビジャンの街並みからインスピレーションを得て、2005年から制作活動を続けているアーティストのAboudia。彼の作品は、当初、生ぬるい反応しか得られませんでしたが、いまやコレクターの間で入札合戦が繰り広げられています。『Artsy』では、時代の変化が影響しているとの分析がされています

ICYMI

今週のToDo

  • アフリカの現代経済学を理解する。アフリカ経済研究コンソーシアム、アフリカ経済学校、ノースウェスタン大学が主催する3日間のウェビナーでは、税金、金融リテラシー、官僚主義など、アフリカに焦点を当てたさまざまなトピックが取り上げられます (7/7〜9)。
  • 女性経営者の可能性を知る。女性オーナーの企業ネットワークWEconnectの今年のカンファレンスのテーマは”Rise to the challenge”。アフリカ大陸自由貿易協定(AfCFTA)や資金調達などがもたらす機会とその課題に焦点を当てて開催されます(7/7〜8)。
  • 黒人主導のスタートアップ支援について考える。グーグルのBlack Founders Fund Africaは、Co-Creation Hubと連携して、アーリーステージのスタートアップ50社に資金提供、技術支援、ビジネス支援を行います(7/7)。

🎵 今週の「Weekly Africa」は、マリ生まれのアーティストOumou Sangaréの「Mali Nialé」を聴きながらお届けしています。

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