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Startup:いまアツい「ドラッグ・スタートアップ」

月曜夕方には、世界の次世代スタートアップの動向をお伝えしています。今週はいま注目の「サイケデリック・ドラッグ・スタートアップ」をリスト化してみました。

Boxes containing magic mushrooms sit on counter at coffee and smart shop in Rotterdam
This story was published on our Quartz Japan newsletter, A glimpse at the future of the global economy-in Japanese.
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Deep Dive: Next Startups

次のスタートアップ

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Quartz読者のみなさん、こんにちは。月曜夕方には、世界の次世代スタートアップの動向をお伝えしています。今週はいま注目の「サイケデリック・ドラッグ・スタートアップ」をリスト化してみました。

Boxes containing magic mushrooms sit on counter at coffee and smart shop in Rotterdam
Image copyright: REUTERS/Jerry Lampen
You’ll probably never be allowed to pick these up at a pharmacy and just take them at home.

LSDMDMAシロシビン。これらサイケデリック(psychedelics; 幻覚剤)が、何千年にもわたって、人がより高次な力とのつながりを感じるのに役立ってきたのは間違いありません。

何十年にもわたる研究の結果、サイケデリックはPTSDやうつ病、依存症などの精神疾患の治療にも有効であることが示唆されています(ただし、医師の監督下で服用する場合に限る)。

サイケデリック・ドラッグがどのように作用するのか、科学者たちはまだよく分かっていません。が、ヒトの脳内で化学物質が分泌され、それによって幸福感を得られるのではないかと考えられています。

ここ数年、MDMAやシロシビンなどを求める患者の声は高まっています。そして、彼らにサイケデリック・ドラッグを届けるべく、スタートアップや投資家だけでなく、上場企業も含む強力なビジネスコミュニティが生まれています。Data Bridge Market Researchによる2020年の分析によると、2019年に約20億ドルと評価されたサイケデリック・ドラッグの市場は、2027年には3倍以上の70億ドル近くになると予想されています。

サイケデリック・ドラッグを試験・開発し、最終的に投与するためには、規制や行政上の要件が必要です。ゆえに、すべての工程それぞれにおいて、関連する企業が生まれています。今日のサイケデリック・スタートアップが明日のIPO候補になるかどうかは、それぞれの会社が何をするために設立されたのか、そしてファウンダーや個人投資家がどの時点でのイグジットを考えているにかかっています。

サイケデリック・ドラッグは、まだ市場に出回っていません。では、なぜ企業の上場がありうるのか。Conscious Fundのファンディングパートナーであるアンリ・サントカシア(Henri Sant-Cassia)は、「株式公開にはさまざまな財務上の理由がある。株式公開そのものが重要なのではなく、プールされた金融資本にアクセスできることが重要だ」と言います。公開されて知名度が高まれば、将来的に買収される可能性を高めます。投資家も、流動性のある資産としての公開企業を好むかもしれません。

Drug discovery

創薬

例:Compass PathwaysMindMedBright MindsCybinSmall Pharma

これらの企業は、精神疾患などの治療に役立つとされる独自の化合物を開発・試験しています。彼らが目指すのは、米国食品医薬品局(FDA)から承認を得て、自社の医薬品を市場に出すことです。

なかには「世界で最初の薬」を目指しているところもあります。2020年9月に上場したCompass Pathwaysは、2018年、シロシビンでFDAの「ブレークスルーセラピー」指定を受けました。その他のシロシビンに関連する企業が目指すのは、患者にとって体験をより便利にすること、あるいは魅力的にする化合物を追加することです(シロシビンやMDMAには特許がないため、このアプローチは会社の知的財産を守ることにもなります)。

Biotech

バイオテクノロジー

例:AITA Life SciencesHavn Life

上記の2社はそれぞれビジネスモデルが異なるため、実際には「バイオテック」と一括りにはしにくいです。共通しているのは、他社が安全なサイケデリック・ドラッグを発見するのを支えるために設立されたということです。

2021年6月に上場したAITA Life Sciencesは、他の企業と協力して化合物を開発し、代わりにその企業の事業の過半数の株式を取得します。CNBCは、「ATAIは科学者たちが資金を調達し、規制当局と協力し、臨床試験を行うのを支援する」存在だと伝えています。

Havn Lifeは、すでに「ニュートラシューティカルズ」(Nutraceuticals; メラトニンと同じ規制対象に該当する医薬品化合物をベースにした物質で、栄養=Nutritionと医薬品=Pharmaceuticalsの造語)を販売しているほか、独自の医薬品を開発中です。「当社のIPにあたるのは企業秘密になるが、特許ではない。先行者利益を得ることで、我々は優位に立つことができる」と、Havn LifeのCEOであるティム・ムーア(Tim Moore)は語っています。

Clinics and healthcare services

クリニック・その他

例:Field Trip HealthNuminus

サイケデリック・ドラッグは、いったいどこで処方されることになるのでしょうか?

専門家の多くは、もしFDAがサイケデリック・ドラッグに認可を与えたとしても、誰がどこでそれを投与できるかについては一定の制限が設けられるだろうと考えています。タルサ大学法学部准教授のマット・ラムキンは、「承認されたからといって、地元の薬局で手に入れて、家に帰って服用できるわけではない」と言います。患者は、訓練を受けた精神衛生の専門家の監督の下でのみ、薬を服用することになるわけです。

多くの企業が、必要とされる監督のもと、安全に薬を投与できる専門施設を設立しています。

Private equity

投資

例:Orthogonal Thinker

スタートアップが目標を達成するには、投資が必要です。Orthogonal ThinkerやConscious Fundなどの組織は、このような企業に投資を行うべく創業しています。

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