Daily Brief:ミャンマー、元英国大使を拘束

8月26日、世界で今起きていること。元駐ミャンマー英国大使のビッキー・ボウマンと夫が入国管理法違反したとされています。

DAILY BRIEF

世界で今起きていること

Quartz読者の皆さん、おはようございます。8月26日の「世界で今起きていること」をお届けします。

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Photo: Ann Wang (Reuters)
  1. ミャンマーが元英国大使を拘束した。元駐ミャンマー英国大使のビッキー・ボウマン(Vicky Bowman)とその夫は、未届けの住所に居住し、入国管理法に違反したとされています。一方で英国は、軍事政権を妨害するために、ミャンマー国軍と関係のある企業を新たな制裁対象に加えました。
    Myanmar detained a former British ambassador. Vicky Bowman and her husband allegedly violated their visas by residing at an unlisted address. The UK slapped new sanctions on the country’s businesses in an effort to hinder the military government.
  2. 中国は景気刺激策として1兆元の追加投資を行う。この政策案は、中国経済が低迷を続けるなか、インフラに1,460億ドル(約19.9兆円)相当を投入するものです。
    China is investing an additional 1 trillion yuan in stimulus. The policy proposal would inject the equivalent of $146 billion into infrastructure as China’s economy continues to struggle.
  3. ウクライナ最大の原子力発電所が送電網から切断された。ザポリージャ原発の不具合により、大規模な停電が発生しました。ウクライナ・ロシア政府は、原発への砲撃を互いに非難しています。一方、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、新たに13万7,000人の戦闘部隊をウクライナに派遣するよう命じる大統領令に署名しました。
    Ukraine’s largest nuclear plant was taken off the grid. The failure at Zaporizhzhia has led to massive power outages; Ukraine and Russia’s governments have blamed each other for firing at the plant. Meanwhile, Russian president Vladimir Putin has ordered 137,000 new Russian troops to Ukraine.
  4. 日本の警察庁長官が辞任を表明した。中村格長官は、安倍晋三元首相を暗殺から適切に警護できなかったとして、非難されていました。
    Japan’s national police chief resigned. Itaru Nakamura has been blamed for failing to adequately protect Shinzo Abe from assassination.
  5. 暗号資産は新規ユーザーの獲得に苦戦している。米ピュー・リサーチ・センター(Pew Research Center)の新しい調査によると、暗号資産に投資したことがある米国人は16%で、約1年前の前回調査以来、伸びを見せていないことがわかりました。
    Crypto is struggling to recruit new users. A new Pew survey found that 16% of Americans have ever invested in crypto, showing no growth since the last survey of its kind almost one year ago.
  6. ノバク・ジョコビッチは全米オープンを欠場する。このテニス界のレジェンドは、新型コロナウイルスのワクチン接種を拒否しています。
    Novak Djokavic will skip the US Open. The tennis legend has refused to get vaccinated against covid.

What to watch for

日本のアフリカへの約束

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Photo: Zhang Xiaoyu (Reuters)

今週末(27日〜28日)、チュニジアの首都チュニスで開催される「アフリカ開発会議」(TICAD)に、約5,000人の代表者と30人のアフリカのリーダーが集まる予定です。今回で8回目となるこのイベントは、日本がアフリカ大陸への海外直接投資(FDI)を拡大する機会となっています。

今回は、新型コロナウイルスのパンデミックによる経済的影響からのアフリカの回復支援、ウクライナ戦争による食糧不足の解消、アフリカ大陸の1,000億ドル(約13.6兆円)規模のインフラ融資の支援などが議題となっていますが、これらは依然として難しい課題です。

日本は2020年にアフリカに48億ドル約6,552億円)を投資しましたが、米国、中国、欧州諸国などに比べると微々たる額です。しかし、中国が2018年から2021年にかけてアフリカへの資金拠出を3分の1に減らしたため、日本がその不足分を補うことになりそうです


Is MoviePass too late for a sequel?

ムービーパス、再び

ムービーパス(MoviePass)の共同創業者、ステイシー・スパイクスStacy Spikesは2022年4月、『Time』に次のように語っています

「わたしはキオスクに向かって歩いていた。わたしの左隣にいた人がムービーパスカードを出すと、右側にいた人も同じカードを取り出した。彼らはお互いに見つめ合い、微笑み合う。そのとき、わたしたちは皆、何か大きなものの一部であることを知った。そして、わたしはそれをつくり上げた。この感覚は忘れられることはない」

そのムービーパスが、復活するようです。2019年に大炎上したことで有名な映画チケット定額制サービスが、新バージョンのサービスとして、ウェイトリストをスタートします。

再始動の背後にいるのは2018年に解雇された共同創業者のスパイクスですが、どのようなサービスになるのか、詳細はまだはっきりとしていません。以前のムービーパスは、定額で毎月一定数の映画が観られるサービスでしたが、映画館との一括割引交渉をうまく行うことができませんでした。つまり、誰もが使いたがり、コストが高騰し、事態が悪化してしまったのです。

消費者がストリーミングに移行しつつある風潮が映画館経営者を心配させている一方で、独自のサブスクリプションモデルをもたないチェーンは、ムービーパスの壮絶な幕切れの記憶が比較的新しいだけに、提携に怖気づくかもしれません。しかし、『Time』誌が明らかにしたように、映画ファンを再び座席に座らせるために必要なこと何でもやってみようとする映画館もあるのです。


Surprising discoveries

世界のトリビア

  1. ヘルペスの歴史はキスの歴史。ヘルペスウイルスが拡がったのは、人がロマンティックな理由から唇を重ねるようになった青銅器時代まで遡るようです。
  2. 日本の旅行業界の最新トレンドは「ランダムトリップ」。出発地点だけ決めて目的地を決めない、そんな旅が流行っているのだとか。
  3. パレスチナ自治区ガザ地区ではインコが意外な収入源に。繁殖した外来種のインコが、カゴで飼って鳴き声を楽しむ鳥として珍重されています。
  4. 英国で一度絶滅したと思われていた蝶が復活。「ラージブルー」と呼ばれる蝶を救う努力が成功を収め、ヨーロッパ中の昆虫に希望を与えています。
  5. サイケな薬物を摂取すると死への恐怖が薄れるという研究結果。シロシビンなどの物質に対し、終末期医療における不安・苦痛の緩和に役立つとの期待が報告されています

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