Quartz読者の皆さん、こんにちは。いま体験いただいているニュースレターという取り組みや予定しているイベントなどこれからのQuartz Japanがやろうとしていることを、日本の編集部から、お伝えします。
(Quartz Japanの無料トライアルはこちら)
先週のニュースレターのこと
Quartz Japanでは平日の毎朝、世界でその日に起こることと、前の晩日本の皆さんが寝ている間に起きたことを伝える「Daily Brief」と、毎夕異なるテーマで深掘りした「Deep Dive」をお届けしています。
この1週間、Daily Briefでは、今まさに猛威を振るう中国・武漢の新型ウイルス肺炎の発生や、世界のリーダーたちが集まったダボス会議などのダイナミックな動きを、その日のその瞬間で切り取ってお伝えしました。
ダボス会議では、出席する世界の有力者たちを“格付け”していることが明らかになっていますが、Quartzでは日本からの参加者も含んだ、ランク別の出席者リストも独自に入手。リストは米国版Quartzで公開していますが、Quartz Japanの読者であれば、ペイウォールを気にせず閲覧いただけます。
月曜のDeep Diveは「Next Startup」。「スタートアップの夢」とも言われる上場に対する起業家たちの“厭気”を巡って動き出した『Lean Startup(リーンスタートアップ)』の著者で連続起業家Eric Ries(エリック・リース)の試みを紹介しています。
火曜はアフリカにおける中国の新たな融和政策を動画とともにレポートし、水曜には、ミレニアル世代を中心に広がりつつある「デジタルミニマリズム」なる意識改革のムーブメントを。ほかにも、アフリカで盛り上がりを見せつつある「投資テック」や大規模レイオフが続くインド・スタートアップの今がわかります。
忙しくて開く間のなかったという方も、ぜひメールボックスで「Quartz」を検索してみてください。
寄せられる声のこと
今年1月に編集長になって以来、お届けするニュースレターに目を通してチェックし、新たにお伝えすべきテーマ・連載を練る毎日です。同時に、日々、誰かしらに会っては「Quartz、どうですか?」と尋ねて回っています。
おおむね、「アルゴリズムに因らないニュースがいい」「毎朝届くメールが、その日のスタートの合図になっている」といったポジティブなご意見をいただけています。新しい試みに対する優しいひいき目もあるかもしれませんが、ニュースレターという古くも新しいアイデアには、改めて手応えを感じています。
やりとりのなかでは、「なぜQuartzはアフリカに、インドに注目するのか」と尋ねられることも多くあります。
Quartzがアフリカ、そしてインドエディションをスタートさせたのは、2015年でした。「イノベーションが世界で最も起こる場所」として成長目覚ましい市場に進出したQuartzは、今では豊富な取材ネットワークを現地に張り巡らせ、現場の声を届けてくれています。
日本でも彼の地に進出している企業は少なくありません。が、リアリティのある市場としてはいまだ深くは認識されていないのが実際のところなのかもしれません。世界と日本の、新たな市場に対する目線の間にあるギャップを埋めるべく、Quartz Japanでは現場に実際に進出して可能性を現実へと変えている人たちからの声も、近くお伝えしていく予定です。
イベントのこと
Quartz Japanでは、来る2月14日(金)に「Voice Up」と題したイベントを開催することにしました。読者の皆さんと直接お会いするミートアップ・イベントです。どんな人がQuartz Japanのニュースレターを楽しんでくれているのか。皆さんがふだん何を見て、どんな想いをもっているかを知りたい一心で開催することにしました。
Voice Upは、Quartzのブランドをかたちづくるキーワードとして。まさに「声を上げる」ということ。まずはこの小規模なイベントで、皆さんから上がる声を聞きたいと思っています。
イベントには、Quartz CEOのザック・スワードも来日し、会場に来てくれる予定です。購読者には、ニュースレターで申込みの詳細を案内しています。皆さんにお会いできるのを、楽しみにしています。
2020年は、大規模イベントも実施していく予定です。世界に豊富なネットワークをもつQuartzだからこそできる、日本と海外をつなぐイベントです。世界に飛び出ようとする日本企業の発射台となり、日本でのビジネスを待望する世界の企業が新たな可能性を手に入られる機会をつくっていきます。
最後に、ビヨンセに思うこと
私がIdea & Innovationを標榜する『WIRED』日本版での職を辞した2017年から、こうして皆さんにニュースレターを届けるようになった2020年の今に至るまで。その2年の間に、世界の「イノベーション」への向き合い方は大きく変わりました。
イノベーションとはもはや語るだけではなく実現させるものであるという機運が、間違いなく加速しています。無邪気なイノベーターが先導するディスラプションが魅力を失う一方で、「世界でこれから起きること」と「世界でいま起きていること」の時間的な距離はあまりにも短くなっています。
そして、そこにこそ、読者の皆さんにQuartz Japanが提供できる価値はあります。実行する次世代ビジネスパーソンの皆さんが、日本を含めた世界を舞台に活躍するために「今」必要なものをお届けしていきます。
最後に、ひとつだけ個人的なことを書かせていただきますが、この2年の個人的なハイライトのひとつは、2018年、コーチェラ・フェスティバルでビヨンセが披露した圧巻のステージでした。
リアルストリーミングのYouTubeで伝えられるステージ上の堂々たる彼女の姿は、それまで決して熱心なファンではなかったいちリスナーの心を強く動かしました。現場のオーディエンスにはなれなかったけれど、せめて少しでも熱狂を共有したい。すぐにビヨンセの公式サイトを検索しコマースのページを見つけ、Tシャツを買うことにしたのです。
購入のプロセスを完了したあと、“Beyonce”からメールが届いたときの喜びは、いまも忘れられません。「いま、Tシャツを梱包している」「いま、配送を完了した」……。“from Beyonce to me”のメールが、次々届きます。
考えるまでもなく、そのメールの“送り主の名”は単に、送信元の設定によるものでしかありません。ビヨンセがTシャツの梱包をしているなど妄想にもほどがありますが、日本に住むひとりのにわかファンは、そのときビヨンセと時間を共有できたという想いを強くしたのです。
テックイノベーションがある種の限界を迎え新たなフェーズへと移り変わったここ2年で、「D2C」の語が新時代のビジネスモデルとしてメディアを賑わせるようになってきました。
ブランドと消費者の間に存在し続けていた仲介者が消え、双方の信頼のもとで商売がなりたつDirect to Consumerというあり方は、「モノ消費」よりも「コト消費」を志向するようになった今、ビジネスのあり方として至極当然です。
メールを媒介に読者の皆さんと直接つながるQuartz Japanは、D2C化する世界のなかで、メディアのひとつの未来像を示しうると思っています。その過程を読者の皆さんと共有できる喜びを、Netflixでドキュメンタリー化され、いまも熱を伝え続ける“ビーチェラ”ツアーを観返しながら感じています。
明日からのQuartz Japanのニュースレターも、どうぞお楽しみに。
(写真:Quartz, ロイター)
Quartz Japanでは、毎日朝夕に、ほかでは得られない「次世代のビジネスリーダー」たちのための、グローバルなストーリーをニュースレターでお届けしています。みなさんのメールボックスで新たな情報を受取る「体験」をぜひお楽しみください。(無料トライアルはこちらから)