Daily Brief:ボリス、ICUに入る

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世界で今起きていること

Quartz読者の皆さん、おはようございます。アメリカではCOVID-19による死者数が1万人を超えました。わずか6週間での出来事です。今日も最新の世界のニュースをお届けします(英語版はこちら

Massachusetts, REUTERS/BRIAN SNYDER
Massachusetts, REUTERS/BRIAN SNYDER
Image: Massachusetts, REUTERS/BRIAN SNYDER

1. COVID-19感染者数は133万1,032人。米国35万6,942人、スペイン13万5,032人、イタリア13万2,547人、ドイツ10万1,806人、フランス9万8,957人と続きます。総死者数は7万3,917人、総回復者数は27万5,851人。日本の感染者数は3,654人で、85人が亡くなっています(4/7 5時現在)。

2. ボリス・ジョンソンは集中治療室にいる。英首相はドミニク・ラーブ外相を代理に指名しましたが、英国には首相が不在となった場合の明確な後継者規定がなく、ジョンソンの不在が英国の新型コロナウイルス対策にどのような意味を持つのか、懸念されています。
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Boris Johnson is in intensive care. The British prime minister tapped foreign secretary Dominic Raab to step in for him, but the UK has no clear succession plan and there are concerns about what Johnson’s absence could mean for the UK’s coronavirus response.

3. 各国政府がアジア全域でコロナウイルス対策を強化……。シンガポールでは、学生を帰宅させ、ほとんどの職場を閉鎖し、2万人の外国人労働者が住む寮を閉鎖しました。タイは国際線の旅客便の乗り入れ停止を12日間延長。また、中国は無症状のCOVID-19感染例が増加したため、国境警備を強化しました。
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Governments tightened coronavirus controls across Asia… Singapore sent students home, closed most workplaces, and put dormitories housing 20,000 foreign workers on lockdown. Thailand extended its ban on passenger flights for 12 more days. And China beefed up border security as asymptomatic Covid-19 cases rose.

4. ……一方、国際機関は希望の兆しを強調した。IMF(国際通貨基金)は中国での回復の兆しを慎重に指摘しつつ、新型コロナウイルスが再び流行する可能性があると警告しました。一方、韓国は日曜日に新たに47人の新型コロナウイルス症例を報告しただけで、WHO(世界保健機関)に対応を称賛されました
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…while international organizations highlighted signs of hope. The International Monetary Fund cautiously cited signs of recovery in China, but warned the virus could resurge. Meanwhile, South Korea reported just 47 new coronavirus cases on Sunday, earning plaudits for its response from the WHO.

5. モルモン教会が中国本土初の寺院建設を計画上海に建設される予定の質素な施設は、中国人の信仰者を受け入れることになりますが、一方、香港の寺院は改修のため閉鎖されたままです。習近平国家主席は近年、宗教に対する規制を強化しています。
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The Mormon church plans to open its first temple in mainland China. The modest facility, slated to be built in Shanghai, will harbor the Chinese faithful while a Hong Kong temple remains closed for renovation. President Xi Jinping has tightened restrictions on religion in recent years.

6. インドではUberがFlipkartと提携、サプライ品を配達する。ドライバーはベンガルール、ムンバイ、デリーで顧客の玄関先まで必需品を届け、これまで得ていた利益を100%維持しようとしています。
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Uber partnered with Flipkart to deliver supplies in India. Drivers will keep 100% of the profits while bringing essentials to customers’ doorsteps in Bengaluru, Mumbai, and Delhi.

7. オーストラリア法廷が、有罪判決を受けた枢機卿の運命を決定する。カトリック司祭のなかでも最高位にありながら、子どもへの性的虐待で有罪判決を受けたジョージ・ペルの上訴に対する判決が、今日下る見込みです。ペルは13歳の聖歌隊少年2人を虐待したとして禁錮6年の刑に服しています。
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An Australian court will decide a convicted cardinal’s fate. A ruling is expected today on an appeal from George Pell, the highest ranking Catholic priest ever found guilty of child sexual abuse. He is serving a six-year sentence for abusing two 13-year-old choir boys.

8. 量子コンピューティングのスタートアップがGoogleに対抗するべく2億1,500万ドルを調達。実機の開発はまだ何年も先の話ですが、PsiQuantumは自社テクノロジーが数年のうちにGoogleやIBMといったライバルを抜き去り、宇宙の計り知れない秘密を解き明かすと主張しています。外部の専門家は懐疑的です。
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A quantum computing startup raised $215 million to take on Google. PsiQuantum is years away from building its machine, but claims its technology will leap past rivals like Google and IBM in a few years to unlock untold secrets of the universe. Outside experts are skeptical.


Matter of debate

今日の論点

Quibiする? しない? 月曜日にローンチされた新しいビデオアプリQuibi(クイビー)のそもそもの売りは、若者が毎月数ドルを払って、携帯電話で「クイックバイト」(アプリ名の由来)で視聴できるようにデザインされたプレミアムなオリジナルコンテンツを提供するというものでした。しかし、成功するためには、Quibiは、著名なテレビ番組を真似するのではなく、台本なしのコメディコンテンツに頼るべきです。YouTubeのようなものだと思ってください


SURPRISING DISCOVERIES

世界のトリビア

1. オランウータンが衛生面でのインフルエンサーになった。米フロリダ州のCGA(大型類人猿センター)が投稿した動画には、ヒトの進化上の祖先が20秒以上も手を洗う様子が映し出されています。

2. Googleは蚊との戦いに勝つかもしれない。Alphabet傘下のヘルステクノロジー企業Verilyは、米カリフォルニア州のテストサイトで有望な結果を得ました

3. ブラックホールは自分たちの兄弟を食べる。そもそも、なぜこんなに大きくなったのか説明がつくかもしれません

4. プロのカード・スタッカーがいる。ブライアン・バーグは、トランプカードを使ってコンクリートのブロックも支えられる高層ビルを建てています

5. NBAはH-O-R-S-Eバトルをテレビ放映する準備をしている。これは、フィジカルディスタンシング(物理的距離)に関するガイドラインに準拠しながら、ファンの関心を維持するための一つの方法です。


【今日の夕方は…】

REUTERS/ANN WANG
REUTERS/ANN WANG
Image: REUTERS/ANN WANG

今日のPMメールは「Asian Explosion」。今週フォーカスするのは台湾です。新型コロナウイルス対策が世界から賞賛の声を受けている台湾での「デジタル監視」実装は、なぜ可能だったのでしょうか。政府関係者や民間の声から読み解きます。

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