Daily Brief:米代表団がまた訪台

8月15日、世界で今起きていること。米議員5人からなる代表団が台湾訪問。ナンシー・ペロシの訪台からわずか12日後の動きです。

DAILY BRIEF

世界で今起きていること

Quartz読者の皆さん、おはようございます。8月15日月曜日、今朝の「世界で今起きていること」をお届けします。

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Photo: Taiwan Ministry of Foreign Affairs (Reuters)
  1. 米国の議員団が再び台湾にやってきた。議員5人からなる代表団は、半導体投資や台湾海峡で高まる緊張について会談するために、ナンシー・ペロシ下院議長の訪問からわずか12日後に台湾を訪れました
    US lawmakers were back in Taiwan. A five-member delegation visited the island just 12 days after Nancy Pelosi’s trip to discuss semiconductor investments and tensions in the Taiwan Strait.
  2. サルマン・ラシュディがニューヨークでの講演前に壇上で刺される。イスラム教を風刺した小説「悪魔の詩」の著者は、首と腹に重傷を負いましたが、助かる見込みです。襲撃犯とされるハディ・マタール(Hadi Matar)は取り押さえられ、殺人未遂などの容疑で訴追されました。
    Salman Rushdie was stabbed on stage in New York before a talk. The author suffered serious wounds to his neck and abdomen but is expected to survive. The alleged attacker, Hadi Matar, was arrested.
  3. バングラデシュの燃料価格が1週間で50%値上がり。数千の人びとが突然の値上がりに抗議しましたが、バングラデシュ政府は、これはロシアのウクライナ侵攻による影響だとしています。
    Bangladesh raised fuel prices by 50% in a week. Thousands of people protested the sudden increase, which the country blames on Russia’s invasion of Ukraine.
  4. インド実業界の大物、ラケシュ・ジュンジュンワラ(Rakesh Jhunjhunwala)が62歳で死去した。「インドのウォーレン・バフェット」とも呼ばれた叩き上げのビリオネアは、インドで最も新しい格安航空会社(LCC)、アカサ・エア(Akasa Air)の共同設立者でもありました。
    Indian business magnate Rakesh Jhunjhunwala died at age 62. The self-made billionaire, often referred to as the country’s Warren Buffett, was the co-founder of India’s newest airline Akasa Air.
  5. 上海で9月1日から学校が再開される。3月中旬からオンライン授業になっていた小・中・高校では、新型コロナウイルス検査を毎日受けることを条件に、児童・生徒の登校が再開されます。
    Shanghai will reopen schools Sept. 1. Primary, middle, and high schools, which have been closed since mid-March, will reopen with daily covid testing.
  6. ニュージーランドが再び金利を引き上げる。ニュージーランドは4会合連続で0.5%の利上げを実施し、インフレ率の上昇に対抗するため、政策金利を3%にする予定です。
    New Zealand is set to raise interest rates again. The country is moving forward with its fourth straight 50-point basis rise, making the official cash rate 3% to counter rising inflation.

What to watch for

中国とサウジの接近

中国の習近平国家主席は今週、サウジアラビアを訪問し皇太子のムハンマド・ビン・サルマン(MBS)と会談する予定です。習近平の海外への公式訪問は2020年以来ありませんでしたが、この会談ではサウジアラビア外交の要となるエネルギー問題がアジェンダのトップになるとみられています。

今月初め、サウジアラビアの国営石油会社アラムコは、シノペック(Sinopec、中国石油化工集団)との合意書に署名をしており、石油事業のほか炭素回収や水素エネルギー分野での協力が見込まれています。サウジアラビアは今年に入って、中国への原油販売をめぐって従来の米ドルではなく人民元を受け入れることを検討すると表明。欧米からの需要減退米国との関係冷え込み備えようとしています

遡ること1カ月前、バイデン米大統領がサウジアラビア・ジッダを訪問した際にMBSから受けた歓迎は決して手厚いものではありませんでした。この会談では原油増産の確約を得るまでは至らず、「(サウジから)鼻であしらわれた」と呼ぶ見方もあるほどです。


about the Langya virus so far

ランヤウイルスとは?

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Photo: Holger Casselmann / Wikimedia Commons

中国の山東省と河南省の一部で、新たなウイルスが検出されました。「Langya」(ランヤ、狼牙)と呼ばれる人獣共通感染症ウイルスで、おそらくトガリネズミからヒトに感染したものとみられています。

科学者の見立てによると、森林伐採や気候変動によって野生動物の生息地が減少し、ヒトとの接触が増えて病気感染のリスクが増加、結果として人獣共通感染症ウイルスの発見がより頻繁になるといわれています。もっとも、現時点においてこのウイルスについてわかっているのは、心配する必要はない、ということです。

  • 🐀 Langyaは、すでに確認されている6種類のヘニパウイルスのうちの1つで、コウモリやネズミ、あるいはこの場合はトガリネズミなどの小型哺乳類が媒介する
  • 🦠 このウイルスの最初の確認例は2018年まで遡る
  • 🚜 これまで感染が報告されている35人全員が農民
  • 👥 いまのところヒトからヒトへの感染例は報告されていない
  • 🤒 症状は、発熱、咳、疲労、頭痛、嘔吐など。腎臓・肝臓の機能障害の兆候を伴う症例が数例あるが、死亡の記録はなし

Surprising discoveries

世界のトリビア

  1. 海は雷を好まない。稲妻が波の上にあまり落ちないのは、波に含まれる塩の粒子が原因だと考えられています。
  2. 米カリフォルニア州を襲う最悪の事態は、大地震ではないかもしれない。気候変動の影響で、大規模洪水が起こる可能性が高いと予測されています。
  3. 新たな研究が、複数の遺伝性がんを抑えるのに役立っている。科学者たちは、「PARP阻害剤」として知られる一連の薬剤が、いつの日かがんの発生さえも阻止することを期待しています。
  4. 深海で発見、新しい甲殻類。メキシコ湾で見つかった等脚類、学名bathynomus yucatanensisは映画『エイリアン』のフェイスハガーそっくりで、見てくれは最悪です。
  5. レアアースなしで電気自動車はつくれる!? よりサステナブルなEV製造を可能にするモーターを開発したのは、17歳の若者でした。