Daily Brief:中国、貿易の伸び振るわず

9月8日、世界で今起きていること。中国の貿易統計によると、輸出・輸入ともに伸びが縮小しました。半導体の輸入も、過去8カ月で12.8%減少しています。

DAILY BRIEF

世界で今起きていること

Quartz読者の皆さん、おはようございます。9月8日の「世界で今起きていること」をお届けします。

Image for article titled Daily Brief:中国、貿易の伸び振るわず
Photo: Aly Song (Reuters)
  1. 中国の貿易の伸びは8月に鈍化した。景気の逆風のなか、中国の貿易統計によると、輸出・輸入ともに伸びが縮小しました。半導体の輸入も、過去8カ月で12.8%減少しました。新経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」に参加する国々は、有事の際に半導体など重要技術の在庫を融通する体制づくりを検討する見通しです。
    China’s trade growth slowed in August. Both exports and imports shrank amid economic headwinds. Chip imports also declined, falling 12.8% in the past eight months. The Indo-Pacific Economic Framework countries may decide to stockpile the critical piece of tech.
  2. EUはロシア産天然ガス価格に上限を設けることを検討している。また、価格高騰で恩恵を受けるエネルギー企業への課税、電力使用量の削減などを計画しています。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、上限価格が設定されれば、エネルギー供給をさらに削減し、穀物取引協定を反故にすると警告しています。
    The EU is considering a price cap on Russian gas. It’s also planning a windfall energy tax and curbs on use. Putin has threatened to further cut energy supplies and renege on the grain deal should the price cap move ahead.
  3. 中国はマカオで2回目となるオフショア債を発行した。中国は、6月に続き、2つの人民元建てオフショア債を計30億元(約619億円)相当販売します。
    China issued its second offshore bond sale in Macau. Two tranches of yuan offshore bonds were sold, totaling $430 million (3 billion yuan), following an earlier sale in June.
  4. 英ポンドは1985年以来の安値に下落した。景気後退のリスクが迫るなか、ドル高の影響もあり、昨日(7日)は対ドルで1%下落しました。
    The British pound fell to its lowest level since 1985. It dropped 1% yesterday against the dollar, in part due to the dollar’s rally, as the risk of a recession looms.
  5. イーロン・マスクがド-ジコインをめぐってさらに窮地に立たされた。ビリオネアであるイーロン・マスクがドージコインを誇大に宣伝し、ネズミ講の一種である「ピラミッドスキーム」によって利益を得たとして訴えられている2,580億ドル(約37兆円)規模の訴訟の原告に、新たに7人が加わりました。
    Elon Musk got into even hotter water over Dogecoin. A $258 billion lawsuit accusing the billionaire of running a crypto pyramid scheme has gained seven new plaintiffs.
  6. サムスンの新しい半導体工場が稼働を開始した。韓国の京畿道にある広大な平沢工場は、重要な製造拠点になる予定です。
    Samsung’s new chip plant started operations. The sprawling Pyeongtaek complex in Gyeonggi, South Korea is slated to become a key manufacturing center.

What to watch for

今度はディズニーの日

Image for article titled Daily Brief:中国、貿易の伸び振るわず
Photo: Dado Ruvic (Reuters)

ディズニーにとって、1年で最も大きなマーケティングの日が今日(8日)、開催されます。これは、ディズニーの世界のほぼすべての側面を活用し、既存および新規の消費者をその幅広いブランド体験に引き込むという、多層的なイベントです。

Disney+ Day」と呼ばれるこの1日イベントは、主に新規加入者の獲得と、追加特典を提供することによる既存加入者の維持を目的としています。また、「Disney+ Day」は、2021年に予定されていたもののパンデミックのために延期された、2年に一度のファン向け対面イベント「D23Expo」復活の先駆けとなります。

Image for article titled Daily Brief:中国、貿易の伸び振るわず
Graphic: Quartz

製作会社が製品を売り込むために使ってきた「“ニセ”の祝日」の流れは、加速する一方です。1日限定3ドルで映画が観られる「ナショナル・シネマ・デー」や、毎年恒例の「スター・ウォーズの日」「エイリアンの日」を見ればわかるでしょう。

特定の日をブランド化することは、ハリウッドの大規模スタジオにとって、さまざまな製品やフランチャイズ間の相乗効果を強調するために、最も重用されるツールの一つとなっているのです。


Are e-bikes finally cool?

E-バイクはクールに?

電動自転車(E-バイク)は、「奇怪なもの」から「恥ずかしい」交通手段ということまで、さまざまな呼ばれ方をしてきました。しかし、実はE-バイクがかつてないほどに人気を博し、都会のステータスシンボルになろうとしているのです。

とくに都市部では、パンデミックのあいだに社会的に距離のある移動手段を求める人々が増えました。現在、パリのような都市カリフォルニアのような州では、E-バイクの取り組みへの投資を増やしています。そして、E-バイクが従来のかさばる自転車よりもずっとトレンディに見えることも、一役買っています。

ここで、E-バイクに関する数字を見てみましょう。

  • 79万台:2021年に米国が輸入したE-バイクの台数
  • 45万台:2020年に米国が輸入したE-バイクの台数
  • 50%+:2015年の欧州における50歳以上のE-バイクの顧客の割合(E-バイクブランドのCowboyによる統計)
  • 25〜40歳:現在のCowboyの顧客の大半の年齢。大都市に住んでいる人が多い

Surprising discoveries

世界のトリビア

  1. オランダのある都市が、肉製品を使った広告に「Nee, Bedankt」(No, Thanks)と言い出した。環境と健康への配慮を理由に、ハーレムでは2024年から世界初となるであろうこの禁止令が実施される予定です。
  2. 海藻で包まれた「コーヒーボール」が台頭し、カプセルが廃れるかもしれない。スイス大手スーパーのミグロス(Migros)は、ネスプレッソ(Nespresso)に対抗する新しいマシンとデザインを発表しました。
  3. 皮膚の綿棒テストでパーキンソン病の発見を目指す。夫の体臭の変化とパーキンソン病の発症を最初に結びつけた看護師が、この画期的な検査の開発に貢献しました。
  4. 世界最古の哺乳類は、わたしたちが考えていたよりも古い。当初は爬虫類と誤認されていた「brasilodon quadrangularis」は、小さなトガリネズミのような生き物で、約2億2,500万年前に生息していたようです。
  5. AIを使った画像を作成するためのプロンプトを売買できるようになった。DALL-Eの画像もかっこいいですが、この新しいマーケットプレイスは、もっと興味をそそる作品かもしれません。

Quartz Japanのニュースレターサービスは、2022年9月30日をもって終了いたします。終了の日までニュースレターの配信を続けて参りますが、年額会員の皆さまへの返金などサービス終了に伴うお手続きについて、こちらをご覧ください。たくさんの温かいメッセージをいただき、心から感謝申し上げます。