🌍 今週アフリカで起きたこと 9/13-9/20

富める国々から貧しい国々への食糧援助は、かつてないほどに拡大しています。しかし、この資金は根本的な傷を治さない応急処置のようなものだと、億万長者のビル・ゲイツはQuartzのインタビューに答えて説明しています。

 

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富める国々から貧しい国々への食糧援助は、かつてないほどに拡大しています。しかし、この資金は根本的な傷を治さない応急処置のようなものだと、億万長者のビル・ゲイツはQuartzのインタビューに答えて説明しています。

その代わりに、寄付者は農業の基礎研究の支援にもっと力を入れるべきだというのが、ゲイツの主張です。それでこそ、気候変動から作物を守り、収穫量を増やすための改良が可能になるというのです。

11月、エジプトではCOP27気候変動サミットが開催されます。その直前にゲイツが語ったこととは。QuartzのClimate Reporter、Tim McDonnellによるインタビューは、翻訳版を9月26日週にQuartz Japanのニュースレターで配信する予定です。


STORIES THIS WEEK

アフリカで起きている事

  1. エリザベス2世とケニアのホテル。1952年、当時英国の王女だったエリザベス2世は、ナイロビから150kmの距離にあるTreetops Hotelで父王ジョージ6世の崩御と自らの王位継承を知りました。Treetops Hotelは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のせいで閉鎖に追い込まれましたが、エリザベス2世の死によって再び注目が集まるかもしれません。
  2. ブラジルのユニコーン企業がアフリカに進出。ラテンアメリカ15カ国で事業を展開するブラジルの決済企業EBANXが、アフリカへの進出を予定しています。アフリカではフィンテック分野が急速に成長を見せている一方、いまだに現金が支払いの多くを占めており、EBANXはデジタル経済のさらなる成長に期待を寄せています。
  3. 新大統領就任で燃料が高騰。ケニアではウィリアム・ルト大統領が就任翌日に燃料への補助金を撤廃し、燃料価格と電気代が急上昇しました。国際通貨基金(IMF)がケニア政府に対する融資の新たな条件として10月までに補助金の撤廃を求めていたことが理由と考えられおり、ナイロビのガソリンスタンドでは燃料の価格改定を前に燃料を補給しようとするドライバーが列をなしています。
  4. 女性にも自由貿易の恩恵を。タンザニアで開催されたカンファレンスで、リベリアの副大統領であるジュエル・テーラーは、アフリカ大陸自由貿易地域(AfCFTA)の成功のために女性が融資を受けやすくすることが必要だと訴えました。アフリカでは中小企業の経営者のほとんどが女性であるにもかかわらず、女性は男性に比べて大口の融資が圧倒的に受けにくいという問題があります。貿易協定の恩恵を受けるためには、こうした男女格差を失くすことが必要だと彼女はテーラーは話します。
  5. 偽造解熱シロップを止める。子どものガンビアではパラセタモールシロップ(アセトアミノフェン系のシロップ)の国内での販売と輸入が停止されました。過去3カ月に死亡した5歳以下の子ども数十人の検視を行なった結果、解熱に使われるパラセタモールシロップによって引き起こされた腎臓の損傷が関係している可能性があったからです。同国はすべてのパラセタモールを一律に禁止し、国内で流通する粗悪品や偽造品を検挙しようとしています。
  6. 変わるエジプトの農業。エジプトでは、天気予報に加え灌漑や施肥、市場に関するアドバイスを受けられる農家向けのモバイルアプリが公開されました。このアプリは気候変動で影響を受けやすい農家を支援する取り組みの一環として、エジプト農業土地開拓省(MALR)と国連世界食糧計画(WFP)が提供しているものです。

WHO HOLDS AFRICA’S WEALTH

チャートでみる

アフリカの資産に関する新しい報告書で、アフリカでは3カ国が大陸全体の総資産の半分以上を保有していることがわかりました。

  • 🇿🇦 南アフリカ:6,510億ドル(約93兆3,868億円)
  • 🇪🇬 エジプト:3,070億ドル(約44兆396億円)
  • 🇳🇬 ナイジェリア:2,280億ドル(約32兆7,069億円)
  • 🌍 アフリカ全体:2.1兆ドル(約301兆円)

報告書はモーリシャスについて特筆しており、「2011年から2021年で74%の成長を遂げ、アフリカで最も急速に成長を見せている市場である」と書いています。また同国は国民一人あたりの資産が34,500ドル(約495万円)と、アフリカで最も多いことで知られています。

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DEALMAKER

今週の注目ディール

  • ナイジェリアの中小企業向けに在庫管理および財務管理サービスを提供しているKippaが840万ドル(約12億499万円)を調達しました。このラウンドにはGoodwater Capital、TEN13 VC、Rocketship VC、Saison Capital、Crestone VC、VentureSouq、Horizon Partners、Vibe Capitalが参加しています。同社の資金調達は、2021å¹´11月に調達した320万ドル(約4億5,904万円)に続き2回目です。
  • 保険サービスを提供しているケニアのスタートアップTuracoが、Cathay Africinvest Innovation Fund(CAIF)とNovastar Venturesが主導するラウンドで1,000万ドル(約14億3,451万円)を調達しました。同社のアクティブユーザーは2020年から300%の増加を見せており、現在26万8,000人だということです。

THE CASE STUDY

今週のスタートアップ

  • 社名:MFS Africa
  • 創業年:2009å¹´
  • 本社所在地:ヨハネスブルグ(南アフリカ共和国)
  • 創業者:Dare Okoudjou
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Illustration: Quartz

MFS Africaはモバイルマネープラットフォームを始めとするデジタル決済プラットフォームに国に縛られない互換性をもたせようとしています。

MFS Africaは通信会社MTNの戦略的投資チームで重役を務めていたダレ・オコウジュ(Dare Okoudjou)が2009年に創業したスタートアップです。アフリカにある複数のモバイルマネーシステムをひとつの決済プラットフォームに集約し、ネットワークや国境、通貨を超えた決済を可能にしています。同社のプラットフォームは単一のAPIを使っており、規制への準拠も保証しています。

MFS Africaのサービスはサブサハラアフリカのモバイルウォレットの60%にあたる、アフリカ37カ国・400以上のモバイルウォレットに対応しています。また、MFS Africaのモバイルマネープラットフォームが銀行口座や販売店、その他のフィンテック・プラットフォームなどにも連携しています。

同社は最近、ナイジェリアのエージェンシーバンキング・プラットフォームであるBaxiと、アフリカ全土でプリペイドカードを展開するアメリカのGlobal Technology Partners(GTP)を買収しました。これらの買収により、MFSはアフリカ大陸のマルチチャンネル決済ネットワークになるための一歩を踏み出したと言えます。

GTPは今後もアフリカのギグ・エコノミーに対するMFS Africaのサービスを拡大し、出張旅行市場やモバイルマネーウォレットを利用したデジタルコマース市場のほか、ギグエコノミーへのサービス提供も行なっていくとオコウジュは話します。

IN CONVERSATION WITH

  • 📈 スケールアップの大切さについて:「アフリカではデジタル決済プラットフォームの細分化が消費者や企業、組織の経済的・社会的な足かせとなってきました。わたしたちはMFSアフリカを、安全で安定していてスケーラブルで大きな影響力をもつパンアフリカ型の決済インフラとして構築し、アフリカで急速に成長している商業分野をさらに成長させます」
  • 💰 買収について:「われわれはネットワークの規模と可能性を広げるのに役立つ企業を買収したり提携したりすることで、アフリカ全土および世界各地のパートナーの興味をひくことをM&A戦略としています。われわれのパートナーが増えれば、アフリカ大陸にいる何百万人もの消費者や企業の可能性がさらに広がるでしょう」
  • 🚵 課題について:「54の国からなるアフリカは、そのほとんどが異なる言語、法的枠組み、通貨、規制をもっています。さらに、フィンテックの役割に対する見解も国ごとに異なっています。消費者の取引は伝統的な金融機関でのみ行なわれるべきと考えている国が多いのです」
  • 🤔 アフリカのフィンテック革命にとっての脅威について:「ホールセールの分野においては、いまだ銀行が強い立場にあります。フィンテック企業は最終的には伝統的な金融機関の少なくとも一社と提携しなくてはならないからです。銀行のなかにも勝者と敗者が出ることは間違いありませんが、銀行が依然として優位に立つ空間です」

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