HERE’S WHAT YOU NEED TO KNOW
世界で今起きている事
Quartz読者の皆さん、おはようございます。世界屈指のテニスプレイヤーであるノバク・ジョコビッチは、チャリティ大会を主催した後、本人も新型コロナウイルス陽性となったようです。今朝も、最新のグローバルニュースをどうぞ(英語版はこちら)。

- 新型コロナウイルスのワクチン開発競争は続いている。中国はUAE(アラブ首長国連邦)で大規模な「フェーズ3」臨床試験を実施する予定です。一方、米国のNIAID(国立アレルギー感染症研究所)所長のアンソニー・ファウチは、2020年末か2021年初めにはワクチンが利用できるようになるだろうと話しました。これは、1日当たりの新規感染者数記録を更新したばかりのカリフォルニア州や、ソーシャルディスタンシング(社会的距離)を確保しないまま、テニスのエキシビションマッチを主催した後に陽性反応を示したノバク・ジョコビッチにとっては喜ばしいニュースです。
💊
The race for a coronavirus vaccine continues. China will run a large-scale “Phase 3” clinical trial in the United Arab Emirates, while the US government’s infectious disease expert, Anthony Fauci, said a vaccine could be available by the end of 2020 or early 2021. That would be welcome news for California, which just notched a single-day record for new cases, and Novak Djokovic, who tested positive after organizing non-socially-distanced tennis exhibition matches. - 夏と秋に旅行ができるかは不透明。EUは、閉鎖していた国境を再開する際に、米国人の入国を許可しない可能性があると報じられています。大手のクルーズ会社各社は9月まで運航を取りやめました。明るいニュースとしては、英国では、7月4日からレストラン、パブ、ホテルが営業を再開できるようになり、スーツケースに特化したスタートアップ、Away(アウェイ)が、新たに3,000万~4,000万ドル(約32億~43億円)を調達しました。
✈️
Summer and fall travel looks iffy. The European Union reportedly may not allow Americans in when it reopens borders, and major cruise companies are canceling sailings through September. In better news, restaurants, pubs, and hotels will be allowed to reopen in the UK from July 4, and luggage startup Away raised another $30-$40 million. - インドと中国の最近の交渉はうまくいった。両国は、先週死者を出した国境紛争がこれ以上拡大するのを防ぐため、事態を沈静化させることで合意しました。つまり、両国は、パキスタンの外交官によるインドでのスパイ疑惑や、中国による香港の国家安全法制といった、長年にわたる安全保障上の問題に注意を向けることができるようになります。
🤝
The latest round of India-China talks went well. Both sides agreed to cool things down to prevent further escalation of a border dispute that turned deadly last week. That means the two countries can turn their attention to separate long-standing security issues, like Pakistan’s alleged spying in India and China’s Hong Kong security law. - Nasdaq(ナスダック)はLuckin Coffeeに2度目の上場廃止通知を叩きつけた。米国の証券取引所は、年次報告書の提出を怠ったと、窮地にある中国のコーヒーチェーン、Luckin Coffee(ラッキンコーヒー、瑞幸珈琲)を非難しました。同社は、COOが帳簿を改ざんしていたことが明らかになった後、5月に最初の上場廃止通知を受け取っていました。
☕️
Nasdaq slapped Luckin Coffee with a second delisting notice. The US stock exchange faulted the beleaguered Chinese coffee chain for failing to file its annual report. Luckin received the first notice in May after it was revealed its COO had cooked the books. - Didi Chuxing(滴滴出行)が自動運転タクシーの野心的な目標を掲げた。同社は、2030年までに100万台以上の自動運転車を自社のプラットフォーム上で稼働させることを目標としています。そして、これらのタクシーはGPSを使用しない可能性があります。代わりに、最後の衛星がちょうど軌道に入ったばかりの、競合他社であるBaidu(百度)の衛星システム、北斗衛星導航系統を採用するかもしれません。一方、メルセデス・ベンツの将来の自動運転車の動力源となる可能性のあるソフトウェアは、NVIDIAとの提携によって、2024年からアップグレードが可能となる予定です。
🚕
Didi Chuxing set an ambitious goal for autonomous taxis. The ride-hailing company aims to have more than 1 million self-driving vehicles on its platform by 2030. And those taxis might not use GPS—they may use China’s competing Beidou Navigation Satellite System, whose final satellite just entered orbit. Meanwhile, the software that could power Mercedes-Benz’s future autonomous fleet will be upgradeable starting in 2024, thanks to a partnership with Nvidia.
Charting the retail trading boom
スマホ株取引ブーム
一般の人々が、スマートフォンを通じた株の購入を通じて、株式市場に流れ込んでいます。30兆ドル規模の米国株式市場において、こうしたアプリを用いた個人投資家の影響力については、まだ議論が続いていますが、そうした間にも、小売取引の狂乱については論争が起きています。
一般人が株を買うことはこれまで以上に簡単になりましたが、自分たちの取引が必ずしも証券取引所で行われるとは限らないことに気がつけば驚くかもしれません。ユーザーからの注文は、取引所に行くのではなく、通常、Charles Schwab(チャールズ・シュワブ)やRobinhood(ロビンフッド)といった証券会社は、いわゆるマーケットメーカーとして知られている、高頻度で取引を行うトレーダーにユーザーの注文を販売しています。
例えば、Robinhoodは3月に1月の2倍以上となる約4500万ドルを手にしていますが、これらはヘッジファンドのCitadel(シタデル)系列のCitadel Securities(シタデル・セキュリティーズ)やVirtu(バーチャ)といった企業に、顧客の注文を販売することで得た売上なのです。

You asked about getting coronavirus twice
再発症の可能性
COVID-19から回復した後に、再び症状が出ることはありますか? (Héctorさんからのご質問)
回答者:特定の症状は肺炎やインフルエンザのような他の多くの病気と共通していますが、実際、数カ月のうちにCOVID-19を二度発症するというケースは、もっと事態が複雑です。
韓国と中国では、今年に入ってから、COVID-19への感染の疑いが晴れたとみられた後、2回目の陽性反応を示した患者が複数確認されています。一つには、SARS-CoV-2(新型コロナウイルス)に「再感染」した可能性が考えられますが、専門家によると、これらの新しい陽性結果の原因が再感染である可能性は低いとのことです。
もう一つの可能性としては、患者の体内のウイルス量が減少した後、再び増殖したという「再燃」が挙げられます。さらに別の選択肢として、患者が別の系統のSARS-CoV-2に感染したということも考えられますが、実際に何が起こっているのかは、まだわかっていません。
SURPRISING DISCOVERIES
世界のトリビア
- Acerはエナジードリンクを作っている。台湾パソコン大手のAcer(エイサー、宏碁)が発表したThe Predator Shotはゲーマー向けのようです。
- 天文学者たちは何かとブラックホールが衝突しているのを発見した。しかし、データを精査しても、それが何だったのかはわからないままです。
- セグウェイはまだ二輪車を製造していた。しかし、今日をもって、生産を終了しました。これまでの販売台数は約14万台にとどまっています。
- 米国のミツバチに関する明るい話題。今年の冬に死亡したミツバチの割合は、特に深刻だった2018~2019年シーズンの後、持ち直し、平均よりも低い水準となっています。
【今日の夕方は…】

水曜日のPMメールは、「アフリカ」の今をお届けする「Africa Rising」。本日6月24日(水)はアフリカ大陸におけるテックの最前線国、ナイジェリアにフォーカス。この国のテック業界を覆った #MeToo の嵐から見えてくる問題点を取り上げ、日本、ひいては世界中で議論されるべきジェンダーイシューをあぶり出します。
このニュースレターはSNS👇でシェアできるほか、お友だちへの転送も可能です(転送された方へ! 登録はこちらからどうぞ)。Quartz JapanのPodcastもスタート。Twitter、Facebookもぜひフォローを。