Daily Brief:入手、ゲイツからベゾスへの手紙

HERE’S WHAT YOU NEED TO KNOW

世界で今起きている事

皆さん、おはようございます。Quartzが、ゲイツの手紙を入手しました。今朝も、最新のグローバルニュースをインプットしましょう(英語版はこちら)。

REUTERS/File Photos
REUTERS/File Photos
  1. 世界最大規模のワクチン治験が進行中。3万人の参加者を対象に、NIH(米国立衛生研究所)と米バイオ医薬ベンチャーのModerna(モデルナ)が共同開発したCOVID-19ワクチン候補の接種が始まりました。現在、150以上のワクチンの開発が進められています。
    💉
    The world’s largest vaccine trial is underway. 30,000 volunteers have begun receiving doses of an experimental Covid-19 vaccine developed by the National Institutes of Health and biotech firm Moderna. Over 150 vaccines are currently in development.
  2. インドはさらに47の中国関連アプリを禁止した。ブラックリストに新たに追加されたアプリの多くは、国境問題をめぐる中国との緊張関係が高まるなか、インドが数週間前に禁止した59のアプリのLite版です。地元メディアは、人気のバトルロイヤルゲーム「PUBG MOBILE」を含む他の275アプリも将来的に廃止される可能性があると報じています。
    ⚔️
    India banned another 47 Chinese apps. Many of the new additions to the blacklist were “lite” versions of the 59 apps that India banned weeks ago amid border tensions with China. Local media reported that 275 other apps might get axed in the future, including the popular “PUBG Mobile” game.
  3. LVMHの売上は落ち込んだ。2020年上半期の売上高は前年同期比で28%減少しました。Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン)、Christian Dior(クリスチャン・ディオール)、Moët Hennessy(モエ・ヘネシー)などのブランドが高い利益率を示したにもかかわらず、全体の利益は84%減少しました。
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    LVMH revenues slumped. The luxury retailer saw revenues drop 28% in the first half of 2020 compared to the same period last year. Overall profit sank 84%, despite high margins from brands Louis Vuitton, Christian Dior, and Moët Hennessy.
  4. 1MDB汚職事件でマレーシアの元首相に判決。ナジブ・ラザクは、マレーシアの政府系ファンド「1Malaysia Development Berhad」の資金を流用したとして、背任罪などに問われています。クアラルンプールの高等裁判所は今日、ナジブに対する3つの裁判のうち最初の判決を言い渡します。この判決は7件の事件に対するもので、1MDBの元子会社からナジブの銀行口座に4,200万リンギ(約10億5,000万円)を送金したとされる疑惑などが焦点となっています。
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    Najib Razak faces corruption charges for allegedly looting the country’s sovereign wealth fund. A verdict today will conclude the first of three trials against him, with this one centering on a $9.8 million transfer from the fund to Razak’s bank account.
  5. Googleは在宅勤務を2021年夏まで延長する。WSJ(ウォール・ストリート・ジャーナル)は、延長決定の背景には、来年も在宅授業を受ける可能性のある子供を持つ親のニーズなどがあると報じています。
    👩🏻‍💻
    Google extends work from home until Summer 2021. The Wall Street Journal reports the decision was partly influenced by the needs of parents of children who may require at-home instruction next year.

To Jeff, from Bill, with love

拝啓ベゾス様。ゲイツ

jeff bezos and bill gates
AP Photo/Marty Lederhandler
Image: AP Photo/Marty Lederhandler

7月29日の公聴会で、Appleのティム・クック、Alphabet(グーグル親会社)のスンダー・ピチャイ、Amazonのジェフ・ベゾス、およびFacebookのマーク・ザッカーバーグが、米国下院司法反トラスト小委員会に出廷します(少なくともバーチャル上で)。 4人は、彼らが経営する巨大企業への独占禁止法違反の告発について質問を受け付けることになります。

これは、1998年にマイクロソフトが問われて以来、米国で最大の反トラスト法の審問になります。ビル・ゲイツは、当時の証言では回答から逃げ続ける嫌な奴と広くみなされていました。つまり、ゲイツは現在、巨艦アマゾンが議会に初めてお目見えするタイミングにおいて、ベゾスに、自分の失敗を教えるのに最適の立ち位置にいるのです。

我々は、幸運なことに、かつてのテクノロジーの巨人(MS)から、今のテック巨人(Amazon)へのメッセージを入手することができました(これは間違いなく本物で、QuartzのSarah Toddの空想ではありませんよ)。以下は引用。

私は当時、クリームパイを投げつけられたことのない人のように、気力に満ちあふれていました。私は上院議員たちに、早く規制交渉を打ち切り、マイクロソフトがアメリカのためにやってきたすべてのことに感謝すべきだと言い、さらに「コンピューター・ソフトウェア業界は壊れていないし、修正する必要もない」と伝えました。そして、次に何が起きたかはみんな知っていますね:司法省は我々が独占企業だと判断し、マイクロソフトを訴えると、長年の司法闘争の結果、彼らは最終的に勝訴しました。マイクロソフトはその支配力を失い、私はCEOを辞任しました。

英語の全文はこちらから(たくさんのファクトに溢れていますよ)。


Charting Charting luxury shoppers abroad

ラグジュアリー観光客の消滅

欧州全体における小売売上高が、パンデミックの最悪の影響から回復し始めています。しかし、旅行者と彼らによる支出は、もっと長い期間でみても、パンデミック前のレベルに戻らないでしょう。

特にラグジュアリー品は、旅行客に大きく依存しており、多くの国からの観光客はまだ、海外に出て、この産業に金をつぎ込むのをタイミングを待っている段階です。これは特にヨーロッパで顕著です。理由の一つは、例えば、世界トップのラグジュアリー品の購入者を生みだす中国と比べると、欧州におけるラグジュアリーの商品は、かなり安価になる可能性があるためです。

投資会社バーシュタインの調べによると、韓国と日本からの観光客も、国境の外でかなりの金額を費やしています。旅行客は、ラグジュアリー品の売り上げ全体の約40%を占めており、さらにヨーロッパは、「エリート旅行者」にとって、海外での買い物をする上で一番の目的地であると指摘しています。

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SURPRISING DISCOVERIES

世界のトリビア

  1. 太陽光発電はヘロイン生産に革命をもたらした。アフガニスタンのケシ農家は、安いコストで農地を灌漑できるグリーンエネルギーを取り入れています
  2. 中国から一方的に送り付けられた種子が混乱をまき散らしている。米国の複数の州では、注文した覚えのない種子が届いたとの報告があり、当局は、侵略的な外来種の可能性があるとして、植えないように呼びかけています
  3. 米国の大型量販店がサンクスギビングデーに休暇を取る。パンデミックの最中に店内が混雑するのを避けるため、Target(ターゲット)やWalmart(ウォルマート)などは店を閉めると発表しました。
  4. パンデミックのおかげで金持ちになるのが安上がりになった。米国で実施された調査で、「豊かさを感じるのに必要な資産」として回答者が答えたのは、平均200万ドル(約2億1,000万円)で、1月の260万ドル(約2億7,000万円)から23%減少しました。
  5. 新星がヨーロッパでEVの王座を奪った。ルノーが発表したコンパクトEVの「Zoe(ゾエ)」はTesla(テスラ)、Volkswagen(フォルクスワーゲン)、日産などの有名なライバルを凌ぐ人気を見せています。

【今日の夕方は…】

The outside of the Huawei office in Britain
REUTERS/Toby Melville
Image: REUTERS/Toby Melville

火曜日のPMメールは、アジアにフォーカスする「Asian Explosion」です。本日7月28日は「ファーウェイについて知っておくべきこと」。英国が5G網整備からの排除を発表した、中国最大手の通信会社・華為技術(ファーウェイ)。米国に次ぐ“包囲網”の影響は、グローバル経済においてどのようなインパクトとなるのでしょうか。


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