Daily Brief:爆発レバノン、内閣総辞職

HERE’S WHAT YOU NEED TO KNOW

世界で今起きている事

Quartz読者の皆さん、おはようございます。3連休明け、火曜日の朝も、今日世界で起きている事を英語とともに、ぜひご覧ください(英語版はこちら)。

REUTERS/Goran Tomasevic
REUTERS/Goran Tomasevic
  1. レバノン内閣が総辞職。安全措置を取らないまま保管されていた硝酸アンモニウムによって引き起こされ、160人以上が死亡した首都・ベイルートでの爆発を受け、ハッサン・ディアブ首相は、国民向けテレビ演説で退陣を表明しました。フランスは、改革を求めるデモ参加者らの声に耳を傾けながらも、新内閣を速やかに発足させるよう求め、国連のWFP(世界食糧計画)は、輸入拠点の港湾地区が壊滅的な被害を受けていることから、レバノンがまもなく食糧不足に陥る可能性があると警告しました。
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    Lebanon’s government resigned. Prime minister Hassan Diab announced the mass resignation in a national TV address following last week’s explosion of unsafely stored ammonium nitrate in Beirut that killed more than 160 people. France called for the quick formation of a new government, while still heeding protesters’ calls for reform, and the UN’s food chief raised the alarm that the city could run out of bread very soon.
  2. 香港の弾圧は続く…。民主派の香港紙、蘋果日報(アップル・デイリー)創業者の黎智英(ジミー・ライ)が香港国家安全維持法違反で逮捕された直後、民主運動家の周庭(アグネス・チョウ)も同法違反の「国家分裂扇動罪」容疑で逮捕されました。北京では、全国人民代表大会(全人代)の常務委員会が、国旗を逆さまに掲げることなどを禁止する国旗法改正案などの、新たな検閲ルールを可決し、本日(11日)、閉幕します。
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    The Hong Kong crackdown continues… Shortly following the arrest of independent newspaper owner Jimmy Lai, Pro-democracy activist Agnes Chow was also arrested for “inciting secession” under the new National Security Law. In Beijing, the National People’s Congress Standing Committee wraps up today after passing new censorship rules.
  3. …一方、マカオは再開する。中国当局は、世界的なギャンブルのホットスポットへの観光ビザ発給を再開する予定です。再開されれば、1月以来となります。モルガン・スタンレーの試算によると、他地域からの渡航禁止措置により、地元のカジノ運営会社には1日当たり1,500万ドル(約16億円)のコストがかかっていました。米国のカジノ関連株は、このニュースを受けて上昇しました
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    …while Macau opens back up. For the first time since January, tourists visas will be issued for the global gambling hotspot. Morgan Stanley estimated the travel ban cost local operators $15 million a day. US casino stocks received a bump on the news.
  4. TikTok、今日にもトランプ政権を提訴か。情報筋がNPR(米公共ラジオ)に語ったところによると、ByteDance(バイトダンス、北京字節跳動科技)が運営するアプリは、TikTokにかかわる取引を禁じる米大統領令に異議を申し立てる計画で、早ければ今日(11日)にも訴訟を起こす可能性があるそうです。TikTokはまた、米国を拠点とするクリエイターを支援する10億ドル(約1,060億円)のファンドの最初の対象者を月曜日(10日)に発表しました。
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    TikTok’s Trump lawsuit could arrive today. Sources told NPR that the ByteDance subsidiary plans to challenge the US president’s executive order banning the video-sharing app with a lawsuit that may be filed as soon as today. TikTok also announced the first recipients of its $1 billion fund for US-based creators on Monday.

Charting peak tie dye

タイダイが伸びまくり

生地を捻って染料に浸す手法は、何千年も前からあるものです。紀元前3,000年から現在までのインドの「バンダニ(bandhani)」の生産量や、8世紀の日本における「絞り」の販売量などのデータはありませんが、ここ数年の「タイダイ(tie dye)」のGoogle検索結果はわかります。

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Etsyの担当者によると、DIYのタイダイキットの検索数は昨年の同時期に比べて3倍近くに増加しており、また、染め物用の衣類の購入も増えているといいます。


We asked why rapid testing is elusive in the US

検査結果が遅すぎる

なぜ米国で、COVID-19の検査は「迅速」とはほど遠いのでしょうか?

回答者 実はこの問題については、読者の皆さんからではなく、Quartzの特別プロジェクト編集者のAlex Ossolaが質問し、ひとつの答えを見つけています。世界で最も高い感染率にもかかわらず、米国の検査率は、他の多くの国よりもはるかに低いです(確認された症例1件あたり約12.5件)。米国市民は、検査結果が出るまでに最大2週間ほど待たなければなりませんが、発症していない感染者がうろつくことになるため、アンケートや体温によるスクリーニングも無効に。2週間という時間は、結果を有用なものにするには遅すぎます。

幸いなことに、より迅速な検査が可能になりつつあります。NIH(米国立衛生研究所)のRADx(Rapid Acceleration of Diagnostics、診断迅速化)イニシアチブが、検査開発を迅速化することを目指しています。4月、議会はこのプログラムに15億ドルを割り当てました。

先週、RADxは、予備審査を通過した7つの検査内容を発表しました。7つの検査はすべて異なった手法であり、どれも完璧とはいえませんが、検査数が増加することで、ある程度の正常化が見込め、すべての人がより安価なテストを受けられるようになる可能性があります。


SURPRISING DISCOVERIES

世界のトリビア

  1. 原油流出を防ぐため、モーリシャスの人々は頭を剃る。決意の固い住民たちは、壊滅的な被害を与える原油流出を封じ込めるために、自分の頭髪で“バリア”を編んでいます
  2. 時間は“平らな円”である。宇宙創造を解き明かすのに、無限の「サイクリック宇宙」という新しい理論がビッグバン理論と対立しています。
  3. シダーはクツにいいし、虫除けにもなる。杉の木やグレープフルーツに含まれる化学物質「ヌートカトン」が、病気を媒介する虫を安全に撃退するものとして承認されました。
  4. ペットの育児休暇を特典に。300ドル(約3万2,000円)の給付金、犬のZoomミーティング、子犬を歓迎するための休暇まで。これらは、米国企業が提供する従業員手当の一部です。
  5. Appleの顔認証は最もタイムリーなアイデアというわけではなさそう。ニューヨーク州都市交通局は、乗客が支払いをする際にマスクを外してFace IDを解除しているため、感染防止のために、Appleに改善を要請しました。

【今日の夕方は…】

Holy smokes.
Holy smokes.
Image: REUTERS/NAVESH CHITRAKAR

本日午後のニュースレターは、「インドのあたらしいカンナビス産業」についてお届け。インドでは雑草に混じって生えているほど、生活の一部に存在する大麻草。しかし、まだ産業化だけが行われていません。世界中で大麻ビジネスが熱を帯びるなか、インドが持つ巨大な大麻産業のポテンシャルに迫ります。


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