Daily Brief:開かれ始めた中国の「空」

HERE’S WHAT YOU NEED TO KNOW

世界で今起きている事

Quartz読者の皆さん、おはようございます。いよいよ、中国が海外の一部の国から北京への直行便の受け入れを始めました。今日もグローバルニュースをチェックしましょう(英語版はこちら)。

REUTERS/Carlos Garcia Rawlins
REUTERS/Carlos Garcia Rawlins
  1. インドはさらに118の中国アプリをブロックした。最新の禁止アプリリストには、人気のゲームアプリのPUBGも含まれ、インドと中国の間で発生した国境紛争の数日後に発表されました。両国はモスクワで開かれているSCO(上海協力機構)の会議に代表を派遣していますが、二国間協議は議題に上っていません。
    😔
    India blocked another 118 Chinese apps. The new group of banned apps includes the popular video game PUBG, and was announced days after the most recent border dispute between India and China. Both countries are sending representatives to a Shanghai Cooperation Organisation meeting in Moscow, but no bilateral talks are on the agenda.
  2. 香港メディア界の重鎮が収監されるかもしれない。裁判所は、脅迫罪に問われた蘋果日報(アップル・デイリー)創業者の黎智英(ジミー・ライ)について、判決を言い渡す予定です。黎は8月初めに国家安全維持法違反容疑でも逮捕され、蘋果日報のオフィスは、警察当局による強制捜査を受けています。今回の裁判で有罪となった場合、黎は最高で5年の禁錮刑を受ける可能性があります。
    😣
    A Hong Kong media tycoon could head to jail. A court is scheduled to deliver a verdict in the case of Jimmy Lai, who was arrested earlier this month under the national security law and whose Apple Daily newsroom was raided by police. Lai faces up to five years in prison if convicted.
  3. 米国は中国の外交官に新たな規制を課した。米国内の大学のキャンパスを訪問したり、大規模なイベントを開催したりするには、新たに政府の許可が必要になります。米国のマイク・ポンペオ国務長官は、この動きは中国における米国の外交官の扱いを反映したものだとしています。
    😓
    The US imposed new restrictions on Chinese diplomats. Visiting college campuses or holding large events will now require state department approval. US secretary of state Mike Pompeo said the move mirrors the treatment of American diplomats in China.
  4. 中国の空が開き始めた。今日(3日)から、タイ、ギリシャ、スウェーデン、カナダを含む8カ国が、北京への直行便の乗り入れを認められることになりました。中国民用航空局は、フライトの乗客のうち4人以上がCOVID-19の陽性反応を示した場合、海外からの乗客の乗り入れを再度禁じる可能性があると述べています。
    ✈️
    China’s skies are opening up. Starting today, eight countries, including Thailand, Greece, Sweden, and Canada, will be able to send flights directly to Beijing. The Civil Aviation Administration of China says that the country could reverse the decision if more than three of a flight’s passengers test positive for Covid-19.
  5. Daimlerは、新型メルセデス・ベンツSクラスを発表した。待望の高級セダンのデビューは、パンデミックの状況と、電気自動車という高価なものへのシフトという両方に自動車会社が耐えられることを証明しようとしています。新型モデルは、Daimler(ダイムラー)のサステイナブルな新工場で生産され、最初にドイツで発売される予定ですが、同社の最も重要な市場である中国でも大きな注目を集めることが期待されています。
    🚗
    Daimler presented the new Mercedes-Benz S-class. The luxury sedan’s debut attempts to prove that the automaker can withstand both a pandemic and an expensive shift towards electric vehicles. The model will be produced at Daimler’s new sustainable factory, and will first be available in Germany, but is expected to make a big splash in the brand’s most important market, China.
  6. ハリー王子とメーガン・マークルがNetflixに登場へ。半年前に英国王室の公務から退いた2人は、ドキュメンタリー・シリーズから子供向け番組までを網羅していると思われる「感動的な家族向け番組」を制作し、主演する契約を結んだことを明らかにしました。なお、前米国大統領のバラク・オバマとファーストレディーのミシェル・オバマも、Netflixと制作の契約を享受しています。
    💃
    Prince Harry and Meghan Markle are coming to Netflix. The couple, who stepped down from their official duties as British royals six months ago, revealed they signed a contract to make and star in what they term “inspirational family programming” which seems to encompass formats from documentary series to children’s shows. Former US president and first lady Barack and Michelle Obama also enjoy a production deal with the streaming giant.

Charting VC investment in Africa

アフリカのVC投資事情

COVID-19のパンデミックにより、アフリカのスタートアップへの投資は年末までに40%も減少する可能性があります。そして、小規模なスタートアップにとっては、彼らが生き残れるかどうかということが大きな問題になります。

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しかし、ナイジェリアの首都アブジャに拠点を置くアーリーステージのファンドであるVentures Platform(ベンチャー・プラットフォーム)は、スタートアップの資金繰りを支援するために、ライフラインとして現金を必要とする可能性のあるアーリー、高成長のステージの企業に、最大2万ドル(約210万円)の緊急助成金を支給する救済プログラムを展開しています。


Obsession interlude: Future of Finance

仮想通貨熱、再び?

A man in India standing in front of a Bitcoin sign.

仮想通貨の運命は常に宙に浮いていましたが、特にインドでは、その合法性をめぐる7年に及ぶ騒動が現在も続いています。
2017年にBitcoinの価値が900ドル(約9万5,000円)から2万ドル(約210万円)に急騰したとき、手っ取り早く稼ぐチャンスに多くのインド人が魅せられ、同国で暗号通貨の取引所が急速に発展しました。

この急騰はRBI(インド準備銀行)を動揺させ、最終的に2018年には、すべての金融機関に対して暗号通貨取引をサポートしないよう迫りました。これにより、拡大していた地元産業が破壊され、取引所は閉鎖または国外への移転を余儀なくされたのです。

その後、2年に及ぶ法廷闘争が続き、驚いたことに、勝利したのはインドの暗号通貨企業側でした。2020年3月、インド最高裁は、RBIが仮想通貨の取引を禁止したことは違憲だと判断しました。

そして今、インドを含む世界中でパンデミックによる経済減速が悪化するなか、Bitcoinの価格上昇に後押しされて、インドの暗号通貨取引は再び活況を呈しています

ただ、インドにおける仮想通貨への抵抗は、まだ終わったわけではありません。昨年夏、インド政府による法律の草案では、再び暗号通貨取引の禁止が提案されました。このように、インドではいまだに暗号通貨の上に規制の剣がかざされており、先行きの不透明感は増し続けています。

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しかし、私たちが「Future of Finance」に強い関心を持ち続けていることは確かです。


SURPRISING DISCOVERIES

世界のトリビア

  1. ストーンヘンジは岩に合わせて作られた… エンジニアがスケールモデルを作り、その構造のユニークな音響特性を明らかにしました。
  2. …そして、この犬は歩くために生まれてきた。ボランティアネットワークは、ダックスフンドのピップスクイークがオーストラリアで飼い主と再会できるよう、10,000マイル(約1万6,000キロ)の旅に出るのを助けました。
  3. バナナナメクジは火災に強い。カラフルなこの軟体動物は、最近起こったカリフォルニアの山火事のあいだに、9フィート(約3メートル)まで地下に自分自身を埋めて難を逃れました。
  4. NASAが月への新しいルートの特許を取得。新しい月の軌道は宇宙飛行士のためのものではありませんが、科学探査機のコスト削減に役立つ可能性があります。
  5. 新しいブラックホールが街に出現。ただし、この「新しい」が意味するのは「かつて未知であった中間質量ブラックホール」で、「街」とは「深宇宙」のこと。あまり気にする必要はありません。

【参加費無料のウェビナー開催のお知らせ】

2019年のQuartz Japan始動から続いてきた久保田雅也さんによる人気連載「Next Startup」も配信40回を超えました。そこで来る9月10日(木)、Quartz Japanでは、久保田さんとともにウェビナーを開催します。このコロナ禍でも強い価値を発揮している海外スタートアップの姿を通して、「ビジネスの未来図」をぜひ一緒に見つけ出しましょう!

なお、ご登録いただいた方の登録の変更等は必要ございません。

  • タイトル:Next Startups〜次のスタートアップから読み解く「未来思考」
  • 実施日時:9月10日(木)11:00〜12:00(60分)
  • 参加料金:無料
  • 実施方法:Zoomを活用したウェビナー方式
  • 登壇:久保田雅也さん(Wilパートナー)/モデレーターはQuartz Japan編集部
  • 主催:Quartz Japan
  • 申込みこちらのフォームよりお申込みください。

【今日の夕方は…】

MOMA DESIGN STORE
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木曜日のPMメールは、「Millennials Now」。今日は、「女性目線のプレジャーアイテムの今」をお届け。ニューヨークのMoMAデザインストアでは、フェムテックの製品を集めた期間限定ショップが開催されています。今、増加している女性起業家やイノベーターによる女性向けのプロダクトは、どのようなものが並ぶのでしょうか?


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🎧Quartz JapanのPodcast最新エピソードは「ノルディック・ハピネス(北欧の幸せ)」について語っています。