HERE’S WHAT YOU NEED TO KNOW
世界で今起きている事
Quartz読者の皆さん、おはようございます。開発が進む新型コロナウイルスに対するワクチン。開発の次は「届ける」という難題が待っています。本日もグローバルニュースをどうぞ(英語版はこちら)。
- COVID-19をめぐり国連総会で米中が衝突。事前収録されたビデオ演説で、米国のドナルド・トランプ大統領は、コロナウイルスの取り扱いをめぐって中国とWHO(世界保健機関)を攻撃し、中国の習近平国家主席は、よりグローバルな協力を提唱しました。一方、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、中国、日本、モンゴル、北朝鮮との「北東アジア防疫・保健協力体」の創設を呼びかけ、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、WHOの強化と世界的なワクチン会議の開催を提案しました。
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The US and China clashed on Covid-19 at the UN General Assembly. In taped remarks, US president Donald Trump attacked China and the World Health Organization over their handling of coronavirus, while Chinese president Xi Jinping advocated for more global cooperation. Meanwhile, South Korean president Moon Jae-in proposed a regional health initiative with China, Japan, Mongolia, and North Korea, and Russian president Vladimir Putin pushed for a stronger WHO and a global vaccine conference. - 中国は気候に関するコミットメントも強化した。習近平国家主席は、中国の二酸化炭素排出量は2030年までにピークに達し、2060年までにカーボンニュートラルを達成すると述べました。彼が世界的な「グリーン革命」を呼びかけたのは、トランプ大統領が中国の「ひどい大気汚染」を批判した直後のことです。
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China also strengthened its climate commitments. Xi Jinping said his country would reach peak carbon emissions before 2030 and carbon neutrality before 2060. He called for a global “green revolution,” moments after Donald Trump criticized China’s “rampant pollution.” - 中国とインドは国境地帯にさらなる軍隊を送らないことで合意した。緊張緩和に向けた協議が始まってから初めてとなる共同声明で、両国は対話を改善し、さらなる挑発行為を避けることも約束しました。
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China and India agreed not to send more troops to the border. In their first joint statement since talks aimed at de-escalating tensions began, the two countries also pledged to improve communications and avoid further provocations. - 中国の消費回復がNikeの収益を押し上げた。スポーツウェア大手のNikeが四半期決算でデジタル関連の売上高が82%増加し、中国での売上高が6%増加したと発表したことを受け、同社の株価は時間外取引で上昇しました。
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China’s consumer recovery boosted Nike earnings. Shares of the sports apparel juggernaut took off in extended trading after Nike reported quarterly earnings that saw digital sales expand by 82% and sales in China rise by 6%. - 米国のコロナウイルスによる死者数が20万人を突破した。COVID-19による世界的な死者数が100万人に近づいています。CDC(米疾病対策センター)など米国の主要な保健機関が国民の信頼を失い、米国人が現金をため込むなかで、厳しい節目を迎えました。
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US coronavirus deaths pass 200,000. The grim milestone comes as global deaths due to Covid-19 approach 1 million and key US health agencies such as the Centers for Disease Control and Prevention are losing public trust and Americans are hoarding cash. - インドでAppleオンラインストアがサービス開始。国内生産の増加、iPhone需要の急増、反中感情の高まりを受けて、これ以上ないタイミングと言えそうです。
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Apple’s online store in India goes live. With increased domestic production, a spike in iPhone demand, and rising anti-China sentiment, the timing couldn’t be better.
Mapping global vaccine cooperation
ワクチンの行方
COVID-19の世界的な予防接種にあたっての最初のハードルは、ワクチンを開発することです。そして次のハードルは、そのワクチンを皆に届けることです。
9月21日、ワクチン普及を進める国際組織のGaviワクチンアライアンスは、COVID-19ワクチンの世界中での公平な分配を確保するための枠組み「COVAX」(コバックス)の進捗状況を発表しました。現在までに、64カ国が約7億ドル(約734億円)を拠出しており、さらに34カ国が今後数週間のうちに資金を拠出する予定です。
注目すべきは、米国、中国、ロシアの3カ国、つまりCOVID-19ワクチンを開発している企業のある国が参加していないことです。
SUPERCHARGE YOUR HOME OFFICE
最強のリモート環境
かつて、インターネットの速度にこだわることがニッチなスポーツとされた時代がありました。ほんの数年前には、暇な人たちがOoklaが提供する通信速度測定値を「男らしさの基準」として自慢していたり、ゲーマーたちがping値(応答速度)をミリ秒単位で削る方法についてのヒントを交換していたり、地政学の専門家たちは世界のネット接続ランキングにおける自国の位置にやきもきしたりしていました。
しかし、パンデミックの影響でリモートワークやホームスクールが増加するなか、バンド幅をめぐる争いは、より広範で必然的なものとなっています。米調査機関、Pew(ピュー研究所)の最近のトレンド調査によると、米国人の半数以上が家庭でのインターネット環境を不可欠なものと考えていることが分かりました。
今週の〈Field Guides〉では、Wi-Fiを強化する方法も含めて、幸せ、目的、効率のためにホームオフィスをデザインする方法についてのヒントを提供しています(英語記事)。環境設定を最適化したら、あなたの国のダウンロード速度が他の地域と比べてどの程度なのかをチェックしてみましょう。
Obsession interlude: Future of work
仕事の未来
完璧な在宅環境を手に入れたからといって、すべての時間をそこで過ごさなければならないわけではありません。かつては、ニッチな特典と考えられていた週休3日制度は、米国ではゆっくりと、しかし確実に浸透しつつあります。
求人マーケットプレイス「ZipRecruiter」のデータによれば、2020年7月の時点で、週休3日制の求人情報が掲載されている企業の割合は、1万件の求人情報のうち69件でした。微々たる数字ですが、2019年には40件、5年前にはわずか18件だったのです。
現在のところ、企業がレイオフに頼らずにコストを削減するには、週休3日制の採用が一つの方法となっています。しかし、平時には、恩恵を受けるのは従業員だけではありません。短縮された労働時間は、育児の負担を軽減し、生産性を高め、家族と過ごす時間を増やすことができます。少なくとも、私たちは経営者にそう言い続けています。
SURPRISING DISCOVERIES
世界のトリビア
- CEOは不況で1.5歳分年をとる。困難な日々のストレスがビジネスリーダーの死亡リスクを高めるという研究結果が出ています。
- 最新ギグエコノミーのお仕事は「立ち退きエージェント」。その新しい会社は、人々を家から追い出す手助けをするだけで簡単に稼げると約束しています。
- Bridgewaterの従業員はテントで仕事をしている。そのヘッジファンドの従業員のうち50人だけが、新しい野外オフィスでの仕事を許されています。
- カルト的ファッションブランドがつくったゲーミング・ラップトップPC。ACRONYM(アクロニム)とASUSとのコラボの特徴は、カスタマイズされたブランディングとディスプレイ、そして特別なソフトウェアです。
- 入れ墨をめぐって物議。中国のある都市では、タクシー運転手に対してタトゥーを削除するよう命令が下されています。
【今日の夕方は…】
毎週水曜のPMメールは「Africa Rising」。本日23日のニュースレターでは、技術の限界に挑戦するアフリカ・ガーナのテック・スタートアップに迫ります。アフリカで顔認証技術が広く普及していないのには、実はこれまでのテクノロジーが黒人の顔を識別するのに適していなかったという側面があるのです。
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