HERE’S WHAT YOU NEED TO KNOW
世界で今起きている事
Quartz読者の皆さん、おはようございます。中国では、11月11日は1が並ぶ見た目から「独身の日」とされています。今日も、世界のニュースをDaily Briefでチェックしましょう(英語版はこちら)。
- 「独身の日」セールで早くも取扱高が560億ドル(約5兆8,900億円)超。例年、11月11日に開催されるAlibaba(アリババ、阿里巴巴)のインターネット通販セールは、今年は11月1日から始まり、取扱高は昨年の一日の合計を既に上回っています。しかし、Alibaba傘下の金融会社、Ant Group(アント・グループ)のIPO(新規株式公開)が延期された約1週間後に中国当局が発表した、オンラインプラットフォームの独占禁止行為をめぐる指針案に対する懸念から、Alibabaの株価は9%下落しました。
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Singles’ Day has already netted $56 billion. Alibaba’s shopping holiday, typically held on Nov. 11, started on Nov. 1 this year, and sales have already topped last year’s one-day total. However, the company’s stock was down 9% over concerns about China’s proposed anti-monopoly rules for online platforms, delivered a week after it forced the delay of Alibaba’s financial affiliate Ant Group’s IPO. - EUは独占禁止法違反の疑いでAmazonに警告書を送付した。EU(欧州連合)の規制当局は、米国を拠点とする巨大小売企業のAmazonがEU競争法に違反する形で、自社プラットフォームの「マーケットプレイス」に出品する小売業者の非公開データを利用し、類似商品を販売していたと指摘しています。一方、インドの小売り大手、Future Retail(フューチャー・リテール)は、デリー高等裁判所に対し、Reliance Retail(リライアンス・リテール)への事業売却をAmazonが阻止しないよう申し立てています。
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The EU laid out its antitrust case against Amazon. European Union regulators said the US-based retail behemoth uses nonpublic data from merchants that sell on its platform to create copies of their products, in violation of competition laws. Meanwhile, India’s Future Retail asked the Delhi High Court to prevent Amazon from “derailing” its sale to Reliance Retail. - 台湾の半導体メーカーが35億ドル(約3,680億円)の新工場を米国に新設する。Appleの主要サプライヤーであるTSMC(台湾積体電路製造)は、米アリゾナ州に製造工場を建設する計画で、海外技術への依存に対する米国の懸念を和らげる可能性が高いとみられます。これとは別に、Appleは自社開発したM1チップを採用した最初のデバイスを発表し、Intelチップを搭載したモデルよりも大幅に性能が向上すると約束しています。
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A Taiwanese chip maker approved a new $3.5 billion US factory. Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., a major Apple supplier, plans to build a manufacturing site in Arizona, likely to assuage US concerns over reliance on foreign tech. Separately, Apple unveiled the first devices to use its M1 chips, promising significant performance improvement over models with Intel chips. - Huaweiは格安スマートフォン部門の買い手を見つけた。ロイター通信の報道によると、携帯端末販売業者のDigital China(デジタル・チャイナ、神州数碼)と中国・深圳市は、Huawei(ファーウェイ、華為技術)の格安スマホ部門であるHonor(オナー)を1,000億元(約1兆5,900億円)で買収するコンソーシアムを主導するそうです。
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Huawei found a buyer for its budget smartphone unit. Handset distributor Digital China and the government of Shenzhen will lead a consortium in purchasing Honor for 100 billion yuan ($15.2 billion), Reuters reports. - 米大統領の交代は少しずつ進んでいる。現大統領のドナルド・トランプは、しばしば大文字を使いながら、不正選挙の真の勝者は自分だと主張しており、共和党の政治家の大半はまだ彼を支持しているものの、不正行為の証拠を提出するには期限を設ける必要があると指摘する意見も出始めています。連邦最高裁では、医療保険制度改革法(オバマケア)に対する共和党の異議申し立てが阻止されそうです。
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The US presidential transition is sort of moving along. Current president Donald Trump maintains—often in all caps—that he is the true winner of a rigged election, and while most GOP politicians are still backing him, some are starting to indicate that there needs to be a deadline for Trump to produce evidence of wrongdoing. In the Supreme Court, a Republican challenge to the Affordable Care Act looks like it will be blocked.
Income growth’s effect on US voting
所得成長と投票
ジョージ・ワシントンの時代から、米国の経済的な情勢は大統領選の結果に影響を与えてきました。過去2世紀半にわたり、米国人は景気が悪いと現職議員には投票しない傾向があり、逆に景気がよいときには現職議員に次の任期が与えられる傾向があるようです。これは政治学者が「業績投票」と呼ぶ現象です。
もちろん、経済状況だけが重要な要素ではありません。米国の政治的二極化が進むにつれ、選挙では党派性がより大きな役割を果たし、業績投票の影響が少なくなっているという証拠もあるのです。しかし、それでも経済というレンズを通して2020年の選挙を見ることは、結果を判断するための有益な出発点となるでしょう。QuartzのAna Campoyの分析(英語)も読んでみてください。
Climate tech funding, by the numbers
数字でみる気候テック
PwCによると、2019年のベンチャーへの全投資を1ドルとすると、気候テックに投資されたのは、ほぼ6セント。このカテゴリーは幅広く、データセンターでのエネルギー効率化アルゴリズムから電気飛行機まで多様なビジネスが含まれています。
- 100億~160億ドル(1.05兆〜1.68兆円):昨年、気候テック企業500社が投資家から集めた金額
- 20:温室効果ガス排出量を実質ゼロにする目標を達成した国の数(2006年はゼロ)
- 120:何らかのかたちでカーボンニュートラルの採用に取り組んでいる国の数
- 300:2050年までにカーボンニュートラル実現に取り組むとしている世界の主要企業の数
- 200:200を数える機関投資家が29兆ドル(約3,050兆円)の資産を運用しており、温室効果ガスを排出している米国企業上位の幹部に対し、地球温暖化を食い止めるための計画を開示するよう求めている
気候テックは活況を呈しているのでしょうか。それとも、(またもや)廃れようとしているのでしょか。詳しくは、米国版Quartzの最新の〈Field Guides〉(英語)もチェックしてみてください。
SURPRISING DISCOVERIES
世界のトリビア
- 「今年の言葉」に”Lockdown”。コリンズ英語辞典によると、この名詞の使用頻度は昨年の4,000回から、2020年には25万回以上に急増したそうです。
- メスのマングースは愛を求めて戦争に行く。彼らは戦線を形成し、それに続く混沌の中で敵と交わり、近親交配を避けるそうです。
- ある博士課程の学生が翼竜の新種を引き出しから発見した。博物館の標本には、サメの尾の骨格という、誤ったラベルが貼られていました。
- 観光客がいないため、日本のシカは餌探しを余儀なくされている。観光客から「鹿せんべい」がもらえないため、奈良公園のシカたちは、木の実や近くの商店の鉢植えの花などを食べています。
- ボリス・ジョンソンがジョー・バイデンへのお祝いメッセージで手抜き。ジョンソンが米国の次期大統領にツイートしたメッセージは、ドナルド・トランプの勝利を祝うメッセージ画像に上書きされたものでした。
【今日の夕方は…】
夕方のニュースレター「Deep Dive」、水曜日は急成長を遂げるアフリカに焦点を当てる「Africa Rising」。今週は、#endsars の旗印の下、不当な国家権力に対してNOを突きつけたナイジェリア市民たち。なかでも際立つ女性の活動が、これまでのアフリカでは見えてこなかった胎動として、注目されています。
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