Daily Brief：フェイスブック包囲網

Daily Brief

世界で今起きている事

Quartz読者の皆さん、おはようございます。フェイスブックが提訴されました。独禁法をめぐる訴訟としては、1998年のマイクロソフト訴訟以来の規模とみられます。今日もDaily Briefから世界のニュースをチェックしましょう（英語版はこちら）。

1. 米国はフェイスブックを解体したいと考えている。米連邦取引委員会（FTC）と46州の司法長官は、反トラスト法違反の疑いでフェイスブックを提訴しました。訴訟では、改善措置として、フェイスブックにWhatsAppとInstagramを売却することも求めています。
   😓
   The US wants to break up Facebook. The US Federal Trade Commission and attorneys general from 46 states filed a pair of antitrust lawsuits against the company. Among the remedies sought are forcing Facebook to sell off WhatsApp and Instagram.
2. COVID-19ワクチンについてはさらに良いニュースがあった…。アラブ首長国連邦（UAE）は、中国の国営製薬大手、シノファーム（Sinopham、中国医薬集団）が製造したワクチンに86%の有効性が確認されたとしていますが、別の科学者は、発表には重要な詳細が欠けていると指摘しています。一方、カナダは米ファイザー（Pfier）のワクチンの緊急使用を承認し、早ければ来週にも接種を開始する可能性があります。
   💉
   There was more good news on Covid-19 vaccines… The United Arab Emirates approved a vaccine made by Sinopharm in China with an efficacy rate of 86%, but scientists elsewhere said important details are missing from the announcement. Meanwhile, Canada authorized Pfizer’s vaccine and could begin giving shots next week.
3. ...加えて、問題も…。インドは、緊急使用許可を検討するにあたって、ワクチン候補を開発しているセラム・インスティチュート・オブ・インディア（Serum Institute of India）とバラト・バイオテック（Bharat Biotech）に、追加データを提出するよう求めました。
   🙄
    …plus a hiccup… India asked for more data on two vaccine candidates before granting emergency authorization.
4. …そして、ハッキング。ハッカーたちはファイザーの開発パートナーである独ビオンテック（BioNTech）が欧州医薬品庁（EMA）に提出した資料にアクセスしましたが、当局は、ワクチンの承認手続きに遅れは生じないだろう、としています。
   🤔
   …and a hack. Hackers accessed documents filed by Pfizer’s partner, BioNTech, with the European Medical Agency, although the regulator said it shouldn’t delay the vaccine’s approval.
5. ドアダッシュは投資家のために配達する。米料理宅配サービス最大手のドアダッシュ（DoorDash）は、株式市場デビューで急上昇し、1株当たり102ドルというIPO価格を84%上回る初値をつけました。
   👍
   DoorDash delivers for investors. The delivery app soared in its stock market debut, closing 84% higher than its $102 IPO price.
6. インドの農業をめぐる対立が激化している。規制緩和などを盛り込んだ農業改革の新法に反発する農家は、政府の最新の提案を拒否し、抗議のためにさらに追加で高速道路を封鎖すると脅しました。
   😣
   The Indian farming standoff intensifies. Farmers fighting the deregulation of agriculture in India rejected the latest proposals from the government and threatened to block additional highways in protest.
7. インドは公共Wi-Fiの設置を承認した。その無料ネットワークは地域のお店やコミュニティーセンターをホットスポットとして利用する予定です。
   💻
   India approved setting up public wifi. The free network will use local shops and community centers as hotspots.

What to watch for

AirPodsの「皮肉」

アップルは今週、初となるワイヤレスヘッドフォン「AirPods Max」を549ドル（約5万7,000円）という高額で販売すると発表しました。 これは、AirPodsシリーズで大金を稼いでいるアップルが、iPhoneと同じような頻度で、AirPodsでも新たなオプションを継続投入していく一つの証拠といえるでしょう。

2016年12月： 第1世代AirPods
2019年3月： 第2世代AirPods
2019年10月： AirPods Pro
2020年12月： AirPods Max

とはいえ、12月15日というクリスマス休暇の直前のタイミングで高価なヘッドフォンをリリースすることは、既存のAirPodsの売り上げが増えるという、皮肉な結果になる可能性があります。ある調査では、製品シリーズに高価な最新作を投入すると、それまでの既存モデルが比較的お買い得に見えると指摘されています。

Charting used car imports

日本車の輸入を減らせ

たとえば、日本から安価な中古車を輸入することは、新車を購入することができない多くのアフリカの国々にとって、一大ビジネスになっています。そして、日本は、アフリカ大陸において最も人気のある車種のいくつかを生産しています。

しかし、環境保護主義者たちは、CO2排出量の多い中古車の輸出業者らが、自国では売れない自動車をアフリカに売りつけているのではないか？ と懸念しています。ジャーナリストのタワンダ・カロンボ（Tawanda Karombo）は、なぜジンバブエがザンビア、南アフリカ、ウガンダなどの国々に加わり、こうした行為を取り締まるようになったのかを説明しています。

SURPRISING DISCOVERIES

世界のトリビア

1. コロナウイルスは偽の旅行さえも中止に追い込んだ。米クルーズ大手、ロイヤル・カリビアン（Royal Caribbean）が企画した「どこにも寄港しないクルーズ」は、乗客の1人が検査で陽性反応を示したため、シンガポールに引き返し、船内で乗客2,000人を隔離せざるを得なくなりました。
2. TikTok禁止後、インド人はビデオアプリの利用時間を減らした。インド国内のライバル企業は、インド人が中国のプラットフォームに費やしていた時間の40%しか獲得できていません。
3. 今や、地球上には生物よりも人工物の方が多い。この矛盾は悪化する一方です。
4. オンラインチェスで不正が横行。チェスのオンラインプラットフォームChess.comでは、11月に、1万8,500人のユーザーが、フェアプレールール違反でチェックメイトとなりました。
5. パンダは暖を取るために馬の糞で体を汚す。中国の科学者たちは、10年以上かけてこの事実を解明しました。

【今日の夕方は…】

毎週木曜夕方は、New Consumer Society。今日は、食料品の即日配達サービスを展開する、サンフランシスコ拠点のインスタカート（Instacart）をフィーチャー。今では、米国のオンライン食料品店でウォルマート（Walmart）やアマゾン（Amazon）に次いで人気となったInstacartのストーリーをお伝えします。

🎧 Podcast最新回では、メディアアーティストの草野絵美さんをゲストにお招きしています。Apple｜Spotify

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