Daily Brief
世界で今起きている事
Quartz読者の皆さん、おはようございます。今日も、世界の「今」をお届けします(英語版はこちら)。
- ミャンマー国軍が報道機関を襲撃。国軍側が反対派の弾圧を続けるなか、オンラインメディアの「ミャンマー・ナウ」の事務所は捜索を受け、コンピューターが押収されました。国軍は、同社を含む報道機関5社の免許を剥奪しました。
Myanmar’s army raided a media outlet. The office of Myanmar Now was stormed and its computers seized as the junta continued to suppress opposition. - イスラエルはパレスチナ人労働者にワクチン接種を始めた。自国民を対象にワクチン接種を推進してから2カ月が経ち、イスラエルは同国の占領下にあるヨルダン川西岸地区の10万人の労働者に目を向けています。
Israel started vaccinating Palestinian laborers. Two months after their vaccination push for its own population, Israel turns its attention to 100,000 workers from the West Bank. - バッシャール・アル・アサドがCOVID検査で陽性反応。シリアの大統領とその妻は、軽い症状を感じた後に検査を受けました。どちらも安定した状態とのことです。
Bashar al-Assad tested positive for Covid. Syria’s leader and his wife were tested after experiencing mild symptoms. Both are in stable condition. - 「ワクチン接種を受けた人は集まることができる」とCDC。米疾病対策センター(CDC)は、ワクチン接種後の行動に関する指針を見直しました。接種を完了した人であれば、屋内での飲食やその他の活動ができるようになるかもしれません。
The US Center for Disease Control says vaccinated people can gather. Indoor dining and other activities are back on the table for fully inoculated individuals. - テスラは大型のバッテリーを作っている。ブルームバーグの報道によると、米EVメーカー、テスラ(Tesla)の子会社が、テキサス州ヒューストンの南方40マイル(約64キロ)の地で、100メガワット超の蓄電施設の建設を進めています。この施設は州の送電網に接続するためのもので、電力事業に進出するとみられます。
Tesla has a Texas-sized battery. A Tesla subsidiary is at work on a 100 megawatt energy storage project 40 miles south of Houston, reports Bloomberg. - ドナルド・トランプは最後の選挙訴訟も敗訴。米連邦最高裁は、ウィスコンシン州の不在者投票をめぐる前大統領の訴えを退けました。また、警察官の「限定的免責」(qualified immunity)をめぐる訴えも退けました。
Donald Trump lost his last election challenge. The Supreme Court rejected the former US president’s bid to appeal a lower court ruling over mail-in ballots. The country’s highest court also rejected a case on qualified immunity for police officers. - 米国はロシアに対して準備を進めている。ホワイトハウスは、ロシアが大規模なサイバー攻撃に関与していたと結論付けた後、「さまざまな行動」を取るとしていました。
The US prepared for action against Russia. The White House said it will take a “mix of actions” after concluding that Russia was behind a major cyberattack.
What to watch for
熱狂のない国債入札
アメリカ政府が大量の国債を売りに出します。明日10日、財務省は10年後に満期を迎える380億ドル(約4兆1500億円)の債券を入札にかける予定です。
アメリカ政府は頻繁に国債を売りに出しており、22兆ドル(約2400兆円)の負債を抱えていますが、昨年10月の財務省による7年債入札が不調だったこともあって、今回の売り出しには特に注目が集まっています。住宅ローンから自動車ローン、クレジットカードまで、あらゆるもののベンチマークとなる米国債ですが、投資家による熱狂の乏しさが金融システムに波紋を投げかけています。
これまで国債は、金融危機時におけるトレーダーたちの避難所とされてきました。しかし、バイデン政権による1.9兆ドル(約200兆円)の景気刺激策が議会をまもなく通過し、さらに何百万もの人がコロナワクチンを打とうとしている中で、超安全な資産である国債にはあまり熱狂していないのです。
このため、政府はこの有価証券の需要を鼓舞するため、より高い金利設定を余儀なくされる可能性があります。
それこそが、トレーダーたちが今週の債券入札を注視している理由です。景気の回復やインフレ懸念がある経済に対し、投資家がどんな反応を示すのかを眺めているのです。
もし、今回も入札が不調に終われば、金利がさらに上昇し、米連邦準備制度理事会(FRB)が、市場の安心のため、国債利回りのコントロールに動かなければならなくなるのではないか、と投資家は不安を募らせるかもしれません。
Charting Amazon’s power purchasing
アマゾン、電気を買う
今、多くのテック企業が、サイエンスに基づいた脱炭素の目標を掲げ始め、再生可能エネルギーを電力源にする取り組みを進めていますが、彼らが消費する電力量は、オンサイトの太陽光パネルや風力タービンによる発電量を超える可能性があります。
そこで登場するのが電力購入契約(PPA)です。これは企業が、外部の電力供給企業から、一定量の電気を購入するものです。
世界でみると、昨年は23.7 GW相当のPPA契約が締結され、20%近く増加しました。 2019年は、そのうちAmazonが5分の1以上を占めました。
SURPRISING DISCOVERIES
世界のトリビア
- アライグマはパンデミックに対応できていない。アライグマの目撃情報と関連するケガがカナダのトロントで増えています。これは、パンデミックにより自宅周辺にいる時間が増えた人間たちが、アライグマに近付きすぎているためです。
- 他にはできない航海の旅。 おもちゃの海賊船が、スコットランドから米フロリダ州のマイアミまでの旅路に成功しました。
- まったく不気味ではない。 あるニューヨークの女性が、自分のアパートで、すきま風の出所を探していました。その結果、見つかったのは隠された部屋でした。
- このウミウシは生き残った。 彼らは、自らの首を斬ってしまえるほか、臓器なしで生き残ることができます。
- ジャックがツイートを販売している。 彼が2006年につぶやいた最初のツイートは、現在デジタル資産のNFT(Non-fungible Token)となり、入札が進んでいます。
【今日の夕方は…】
低炭素化をめぐって激変する、世界のエネルギー業界。本日夕方配信の「Deep Dive」では、その大きな動きを4つに分解し、コンパクトにお届けします。毎週火曜の夕方は気候変動を中心に、いま世界が直面しているビジネスの変化を捉えるトピックを深掘りしています。
先月のDaily Briefでは、英語での読み上げ音声をテスト配信しましたが、今後の展開の参考のため、読者の皆さんのご意見を簡単なアンケートでぜひお寄せください。
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