Daily Brief
世界で今起きている事
Quartz読者の皆さん、おはようございます。新疆での強制労働に関する声明をめぐって、H&Mは中国で反発に直面しています。今日も「世界でいま起きていること」をチェックしましょう(英語版はこちら)。
- ミャンマーで数百人のデモ参加者が釈放された。ガーディアンによると、彼らは3月初めに拘束された学生たちのようです。3週間前に抗議活動を取材中に逮捕されたAP通信のジャーナリスト、ティン・ゾー(Thein Zaw)も釈放されました。
Hundreds of protesters were freed in Myanmar. They appear to be students who were imprisoned in early March, the Guardian reports. AP journalist Thein Zaw, who was arrested while covering a protest three weeks ago, was also released. - スエズ運河はまだ封鎖されている。ある当局者は、座礁したコンテナ船を撤去するには少なくとも2日はかかる可能性がある、としており、国際貿易にとって深刻な問題となっています。
The Suez Canal is still blocked. An official said it could take at least two days to move the grounded cargo ship, which is a big problem for global trade. - 「インドがアストラゼネカ製ワクチンの主要輸出を中断」との報道。ロイター通信によると、インドが輸出を見合わせているのは、国内で感染者数が増加しているためで、ワクチンの共同調達のための国際的枠組み「コバックス」(COVAX)によるワクチン分配にも打撃を与えそうです。
India is reportedly holding off on major exports of the AstraZeneca vaccine. In a blow to the Covax global vaccine sharing program, the country is keeping the jabs for itself as cases rise, according to Reuters. - シャオミの売上高は急増した。中国のスマートフォン大手、Xiaomi(シャオミ、小米科技)は、2020年にライバルのファーウェイ(Huawei、華為技術)を抜き、通期売上高が約2割伸びたと発表しました。
Xiaomi’s sales soared. The Chinese smartphone maker, which blew past rival Huawei in 2020, reported revenue growth of more than 20% last year. - インドはWhatsAppに対する反トラスト法違反の調査を開始した。これは、Facebook傘下のメッセージングアプリがプライバシーポリシーを更新したことを受けて、インドが取った最新の措置です。
India opened an antitrust probe against WhatsApp. It’s the latest action the country has taken in response to the Facebook-owned messaging app’s updated privacy policy. - 新疆での強制労働に関する声明をめぐって、H&Mは中国で反発に直面している。同社は昨年9月、新疆ウイグル自治区産の綿花を使わないと発表していました。Weibo(ウェイボ、微博)ユーザーはボイコットを呼びかけ、主要Eコマースサイトは同社をブロックしたようです。
H&M is facing backlash in China over a year-old statement about forced labor in Xinjiang. Weibo users called for a boycott and e-commerce sites appear to have blocked the retailer. - 台湾の干ばつに半導体メーカーが脅されている。政府は、半導体メーカーがある地域への水の供給をさらに制限すると発表しました。
Taiwan’s drought threatens its chip makers. The government announced further cuts to water supply in areas that house semiconductor manufacturers.
What to watch for
奇妙な東京五輪
東京五輪の聖火リレーは、本日25日、当初の予定から1年遅れでスタートします。聖火は、10年前に壊滅的な地震と原発事故が起きた福島から、日本での旅を始めます。
今回の東京五輪・パラリンピックはどれほど奇妙なものになるのでしょうか? 数字で見てみましょう。
:東京五輪の観戦が許可される海外からの観客数。
:東京五輪に参加するロシア選手団の人数。組織的ドーピングを理由に、主要な国際大会への参加が禁じられています。
最大10名:個人資格の「中立選手」として陸上競技に出場することができるロシア選手の数。
2万6,000:選手村のベッド数(ほとんどが再生可能な素材で作られる予定)。
620万個:金・銀・銅のメダルを作るために寄付された携帯電話の数。
CHARTING THE SUEZ CANAL
スエズ運河が大渋滞
視界が悪く、風速40ノット(74.08km/h)の砂嵐に見舞われたエジプトのスエズ運河で、コンテナ船が座礁し、重要な航路が完全に遮断されました。復旧するまでにはあと1~2日かかると予測されており、世界の海運業に大きな影響を与えると懸念されています。
運河が封鎖されたのは、今回が初めてではありません。1956年から約半年間、そして、1967年から1975年にかけて、エジプトは軍事的・政治的紛争を背景に運河を封鎖し、14隻の船とその乗組員が8年間閉じ込められたことがあります。
SURPRISING DISCOVERIES
世界のトリビア
- 営利目的型の老人ホームは、意図的に人員を少なくしている。人件費を削減することが、利益を上げる一番の近道なのです。
- 中国で3,000年前の金の仮面が話題に。Weiboユーザーは、この仮面をキャラクターにはめた写真をシェア。ハローキティは、とくにに魅力的に見えますね。
- ヒトの脳が霊長類の3倍の大きさをもつ理由が解明された。成長をコントロールする分子スイッチが、チンパンジーやゴリラではオフになっているといいます。
- 公害の影響で、ペニスの小さい赤ちゃんが生まれている。冗談はいくらでも言えますが、ヒトの生殖にとっては問題です。
- 大型ハドロン衝突型加速器は、ついに新たな発見をした。ヒッグス粒子の存在を証明してから9年後、欧州原子核研究機構(CERN)の科学者たちは「全く新しい」タイプの粒子の証拠を見つけました。
【今日の夕方は…】
毎週木曜夕方の「Deep Dive」のテーマは、「あたらしい消費のかたち」。連日、メディアを賑わせるNFTの話題。もちろん、ファッション業界でもこの流れを「必然」として捉えています。 しかし、ラグジュアリーブランドが参入した場合、本来のラグジュアリーがもつ「価値」はどうなるのでしょうか?
🎧 Podcastでは月2回、新エピソードを配信しています。最新回では「アーバン・ジャーナリスト」の杉田真理子さんをゲストにお迎えしています。Apple|Spotify
👀 Twitter、Facebookでも最新ニュースをお届け。
👇 のボタンから、このニュースレターをTwitter、Facebookでシェアできます。ニュースレターの転送もご自由に(転送された方へ! 登録はこちらからどうぞ)。