Daily Brief:世界経済の大幅成長

REUTERS/Danish Siddiqui

Daily Brief

世界で今起きている事

Quartz読者の皆さん、おはようございます。今日も「世界でいま起きていること」をチェックしましょう(英語版はこちら)。

REUTERS/Danish Siddiqui
REUTERS/Danish Siddiqui
  1. IMFは世界経済が2021年に6%成長すると予測。国際通貨基金(IMF)は、世界経済見通しを上方修正しました。中国インドは、それぞれ8.4%と12.5%のGDP成長率が予測されており、景気回復の主要な原動力となるでしょう
    The IMF expects the global economy to grow 6% in 2021. China and India, with projected GDP growth of 8.4% and 12.5% respectively, will be key drivers of the recovery.
  2. 米国は2022年北京五輪をボイコットする可能性がある。国務省は、ボイコットの可能性について同盟国と話し合う予定だと述べました。
    The US might boycott the Beijing Olympics in 2022. The State Department said the US plans to discuss the possibility with its allies.
  3. TikTokのオーナーが1,100万ドルの請求書を叩きつけられた。インドの裁判所は、動画投稿アプリ「TikTok」を運営するバイトダンス(ByteDance、北京字節跳動科技)は、脱税の疑いをめぐり、政府に1,100万ドル(約12億円)を預け入れる必要がある、との判断を下しました。
    TikTok’s owner got slapped with an $11 million bill. An Indian court ruled that ByteDance owes the government money over alleged tax evasion.
  4. フリップカート、早ければ第4四半期にもIPOか。ブルームバーグの報道によれば、米小売大手のウォルマート(Walmart)のインド子会社、フリップカート(Flipkart)の評価額は350億ドル(約3兆8,400億円)となる可能性があります。
    Flipkart’s IPO could come as soon as Q4. Walmart’s Indian subsidiary has a potential valuation of $35 billion, Bloomberg reports.
  5. インドは6月までにワクチン輸出を再開する可能性がある。世界最大のワクチンメーカーであるセラム・インスティテュート・オブ・インディア(Serum Institute of India)は、急増する国内需要を優先するため、3月に英アストラゼネカ(AstraZeneca)製ワクチンの出荷を停止していました。一方、COVID-19の感染者数の増加を受け、デリー首都圏政府は、4月30日までの間、午後10時から午前5時までの外出禁止令を出しました。
    India could resume exporting vaccines by June. The world’s largest vaccine maker halted shipments of AstraZeneca in March in order to prioritize surging domestic demand. Meanwhile, rising Covid-19 infections prompted New Delhi to announce a 10pm curfew through April 30.
  6. オックスフォード大学はアストラゼネカ製ワクチンの子供向け臨床試験を中止した。オックスフォード大学は、成人でまれに確認される血栓症にワクチンが関連しているかどうかについて、英医薬品規制当局からの最新情報を待っています
    Oxford paused its AstraZeneca trial on children. The university is awaiting updates from the UK’s medical regulator over whether the vaccine is linked to rare blood-clotting in adults.
  7. オーストラリアとニュージーランドは「トラベルバブル」を作っている。検疫の必要なく、住民が両国を行き来できるようになるそうです。このニュースは、アジア太平洋地域の航空会社の株価を押し上げました
    Australia and New Zealand are creating a travel bubble. The countries will allow residents to hop back and forth without quarantine requirements. The news gave a boost to Asian-Pacific airline stocks.

👂Daily Briefの英語での読み上げ音声配信、今日はシニアレポーターのSarah Toddが担当しています。英語学習にぜひお役立てください。


What to watch for

無寄港クルーズ人気

A cruise ship floats near shore.
REUTERS/Alexandre Meneghini
Image: Reuters/Alexandre Meneghini

現在のクルーズ業界の状況を考えると、本日7日に発表された米クルーズ船運航会社、カーニバル(Carnival)の四半期決算報告は、あまり喜ばしいものではないかもしれません。同社はまた、6月30日まで、米国の港から出発するすべての旅行をキャンセルすることを発表したばかりです。

しかし、今後、数カ月間で状況は好転するかもしれません。米疾病対策センター(CDC)は、月曜日(5日)に、クルーズを再開にあたって船のすべての関係者へのワクチン接種は義務付けないという新たな指針を発表しました。投資家は運航再開の時期がはっきりしていないにもかかわらず、楽観的な見方を示しています。

今年のクルーズで予想されることを見てみましょう。

🛳ワクチンの要件は異なります。ノルウェージャンクルーズライン(Norwegian Cruise Line)は、米国内の乗客と乗組員にワクチン接種を義務付ける予定ですが、カーニバル社の姿勢は異なります。一方で、クルーズが向かう地域によってもその扱いは異なり、少なくとも一部の地中海クルーズではワクチン接種が必要となります。

🛳どこにも寄港しないクルーズ(Cruises to nowhere)が、依然として人気があります。P&Oクルーズ(P&O Cruises)は今夏、英国沿岸にどこにも寄港しない新ルートを開設し、ロイヤル・カリビアン(Royal Caribbean )はシンガポール発のどこにも寄港しない船旅の出航期間を延長しています。

🛳いくつかの港では新たな制限が設けられます。ヴェネツィアでは、地元の人々が長年求めていた交通事情と汚染の緩和のために、歴史的な街の中心部への船舶の立ち入りを禁止する計画です。

パンデミックとそこからの回復が、旅行業界やその他の業界に与える経済的影響を、QuartzのCoronavirus living briefing (英語)は追いかけています。


Charting India’s latest lockdown

インド、ロックダウン

4月5日、インドで最も豊かな州であり、最大の金融都市であるムンバイを含むマハラーシュトラ州において、4月30日を期限とする厳格なロックダウンがスタートしました。ショッピングモールや映画館、サロンなどが閉鎖され、住民は週末には、緊急時にしか外出することができません。

ムンバイを拠点とするCAREレーティング(CARE Ratings)によると、ロックダウンのビジネスへの影響により、2022年3月末までにインドのGDPから約54億ドル(約5,920億円)が失われると推定されています。マハラーシュトラ州はインドのGDPの約15%を占めています。

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SURPRISING DISCOVERIES

世界のトリビア

  1. カナダは年末までに倉庫スペースを使い果たすかもしれない。パンデミックによるEコマースブームのためです。
  2. AIの脚本で映画を制作。映画を学ぶ学生たちが作った短編映画には、脚本家が行き詰まった時に助けてくれるAIソフトウェアが使われています。
  3. ロックダウンが英国の夜空を彩った。今年の2月に人々が目にした星の数は、2013年以降で最多でした。
  4. フランスのウサギは逆立ちが得意。これは、「ソトゥール・ダルフォー」(sauteur d’Alfort)として知られるウサギの遺伝子変異によるものです。
  5. 米国政府はより良いフェイスマスクに50万ドル(約5,400万円)を支払う。マスクをより快適で効果的にするためのデザインコンペを主催しています。

【今日の夕方は…】

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Image: REUTERS/RICHARD POHLE/POOL

水曜夕方にお届けするのは「グローバル経済の地政学」。世界で勃興する新興市場を中心に、点だけ追っていてはわからない動きを、国際ビジネスの現場からQuartzのジャーナリストたちがお伝えします。EUを離脱した英国も、引き続きEUのなかで気を吐くドイツ、フランスも。欧州のリーダーたちは、いま「インド太平洋」地域に熱い視線を注いでいます。中国が世界で存在感を高め、アフリカ大陸が人口爆発を背景に巨大なマーケットとして成長し続けるなか、まだ定義もあやふやなこのエリアが注目される理由を追います。


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