Daily Brief:アップルVS広告

REUTERS/Yves Herman

Daily Brief

世界で今起きている事

Quartz読者の皆さん、おはようございます。今日も健やかに、Daily Briefをチェックして1日をスタートしましょう(英語版はこちら)。

REUTERS/Adnan Abidi
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  1. インドは英国の 「レッドリスト」 に入っている。インドで新たに確認されたCOVID-19変異株の感染拡大を防ぐため、英国は23日以降、インドからの渡航者についてほとんど入国を許可しなくなります(パスポート所持者が帰国する場合には隔離が必要です)。また、ボリス・ジョンソン首相は、予定していたインド訪問を中止しました。
    India is on the UK’s “red list.” In an effort to stay ahead of a new Covid-19 variant, the UK will not allow most travel from India (returning passport holders must quarantine) beginning Friday. British prime minister Boris Johnson has canceled his own trip.
  2. ワクチン分野での前進も。インド政府は、5月1日からワクチン接種の対象を18歳以上に拡大すると発表しました。ワクチンメーカーのセラム・インスティテュート・オブ・インディア(Serum Institute of India)およびバーラト・バイオテック(Bharat Biotech)に6億1,000万ドル(約659億9,000万円)の助成金を支払うほか、輸入されたすべてのワクチンに対する関税を免除する方向で準備を進めています。
    It’s also making strides on the vaccine front. The Indian government announced that adults aged 18 or over will be eligible for a shot starting May 1, and geared up with a $610 million grant for vaccine manufacturers Serum Institute India and Bharat Biotech and a waiving of duties on all imported jabs.
  3. メイトゥアンは自動運転車のために100億ドル(約1兆800億円)の資金を求めている。中国のデリバリーサービス大手、メイトゥアン(Meituan、美団)は、この巨額の軍資金を使って、より安全な新世代の配達用ドローンや自動運転車の開発を計画していると報じられています。
    Meituan wants $10 billion in funding for automated vehicles. The Chinese tech company reportedly plans to use the massive war chest to develop a new generation of safer delivery drones and self-driving cars.
  4. ファーウェイCFOは、身柄引き渡し審理で3カ月以上の猶予を求めた。中国通信機器大手、ファーウェイ(Huawei、華為技術)副会長兼CFO(最高財務責任者)の孟晩舟の弁護団は、英金融大手、HSBCとの和解によって、新たな証拠を提出できる可能性があると主張しています。
    Huawei’s CFO asked for three more months to wrap up her extradition hearing. Meng Wanzhou’s lawyers said a new HSBC settlement would turn over relevant new evidence.
  5. 英国は中央銀行のデジタル通貨を導入する可能性がある…。イングランド銀行と英財務省は、少なくともアイデアを検討するタスクフォースの設置を発表しました。
    The UK could have a central bank digital currency… The Bank of England and HM Treasury announced a taskforce that will at least explore the idea.
  6. …そして、エヌビディアによるアーム買収を調査中。国家安全保障上の懸念から、米半導体大手のエヌビディア(Nvidia)がソフトバンクグループ(SBG)から400億ドル(約4兆3,200億円)で英半導体設計大手、アーム(Arm)を買収した取引をめぐり、英規制当局が調査を進めています。
    …and is definitely investigating Nvidia’s acquisition of Arm. National security concerns are driving a regulatory probe into the $40 billion purchase of the British chipmaker from SoftBank.
  7. アレクセイ・ナワリヌイは別の刑務所の病院に移された。ロシアの反体制派指導者の弁護士は、彼が依然として「本当に具合が悪い」様子にもかかわらず、ハンガーストライキを続けていると述べました。
    Alexei Navalny was moved to a hospital in another prison. Despite still appearing “really unwell,” the Russian opposition leader’s lawyer said he’s continuing his hunger strike.

👂 Daily Briefの英語での読み上げ音声、英語学習などにぜひお役立てください。


What to watch for

アップルVS広告テック

REUTERS/Yves Herman
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アップル(Apple)は本日20日、自社イベントの「Spring Loaded」で多くの新製品群を発表する予定ですが、実は、もっと大きな影響が起きるかもしれないのが、基本ソフトiOSにおける小さく、不可思議な変更です。アプリの開発者たちは、広告目的でデバイスのアクティビティを追跡(トラッキング)する場合には、その都度、ユーザーに許可を求めなければいけなくなります。現状は、トラッキングを外すために、設定メニューからプラ​​イバシー管理まで行く必要があるので、小さいけれど、大きな変更といえそうです。

現在、わざわざ追跡を外そうとする人はほとんどいません。

しかし、今回のアップルの変更(追跡しても良い場合だけ選択する方式)では、広告主にデータを提供することに自発的に同意する人はほとんどいないと業界は見ています。これは、昨年6月にアップルが最初に変更を示唆して以来、激しい抗議を続けてきたアドテク企業たちのビジネスモデルに深刻なダメージを与えることになりそうです。

フェイスブック(Facebook)は、同社の「オーディエンスネットワーク」を通じて広告を販売するアプリ開発者は、アップル製品からの広告収入が50%も減少する可能性があると伝えました。それは消費者に対し、プライバシーの完全なコントロールを与えることの代償なのかもしれません。


Charting India’s second wave

インドの巨大第2波

先月、コロナ感染者が1日当たり1万5,000人以下で推移していたインドで、4月15日から連日20万人以上の感染者が確認されています。そして、昨日は、とうとう27万3,810人の新規感染者と1,619人の死亡者が報告され、いずれも最高記録となりました。

これにより、現在の患者数は約200万人に達しています。

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全国的に見ても、この前例のない急激な感染症の増加は、病院の混雑や医療用酸素の不足など、インドの医療インフラを一気に逼迫させています。


SURPRISING DISCOVERIES

世界のトリビア

  1. マクドナルドは、約50か国のメニューにBTSスペシャルを追加する。チキンナゲットの不足に備えましょう。
  2. ミスター・スポックは実は予測が苦手だった。『スター・トレック』の登場人物として知られるこの論理的なバルカン人が「不可能」と言った出来事が、実際には83%の確率で起こっていることが分かりました。
  3. クールであることよりもクールであることとは? 最大で98.1%の光を反射する新しい白い塗料は、サステイナブル・デザインのゲームチェンジャーになるかもしれません。
  4. 英国ではガーデン・ノームが不足している。庭に飾る陶器のノーム人形などが不足しているのは、スエズ運河が閉鎖されたことも一因となっています。
  5. ニュージーランドの棺桶会社が、葬儀を楽しくしようとしている。 顧客は、クリームが入ったドーナツやレゴのレンガ、そしてピアノの中に埋葬されます。

【今日の夕方は…】

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