Daily Brief
世界で今起きている事
Quartz読者の皆さん、おはようございます。今日も、世界で起こっていることをまとめてお届けします（英語版はこちら）。
- WHOは、インドで見つかった変異株を懸念している。世界保健機関（WHO）は、インド型変異株「B.1.617」を、「世界的に懸念される変異株」に指定しました。すでに報告されている深刻な数字よりもはるかに多くの感染者がいるという気がかりな事実が明らかになるなか、この変異株はすでに他の30カ国でも確認されています。
The coronavirus variant in India is concerning the World Health Organization. B.1.617 has now been found in 30 other countries, as the world learns of disturbing evidence of a much higher case count than the already alarming figures being reported. - エルサレムでの暴力行為が米国を悩ませている。東エルサレムのシェイク・ジャラ地区からのパレスチナ人強制退去計画をめぐって、イスラエルの治安部隊とパレスチナ人の衝突が続いていることを受けて、米国のジェイク・サリバン大統領補佐官（国家安全保障問題担当）は、イスラエル政府に「平穏を確保」するよう求めました。
Violence in Jerusalem is concerning the US. Recent deadly clashes over planned evictions of Palestinians have prompted US national security adviser Jake Sullivan to urge Israel’s government to “ensure calm.” - マレーシアはドイツ銀行とJPモルガンを訴えている。破綻した政府系ファンド「1MDB」は、莫大な損失を取り戻すため、スイスに拠点を置くクーツ銀行（Coutts）も民事訴訟の標的にしています。
Malaysia is suing Deutsche and JP Morgan. The defunct 1MDB fund is also targeting the Swiss-based Coutts in an attempt to restore billions in losses. - フランス政府は内戦を警告する兵士からの手紙を非難した。13万人が署名したとされる公開書簡は、自国がイスラム主義に親しみすぎていると述べていますが、先月にも退役軍人から同趣旨の手紙が届いています。
The French government decried a letter from soldiers promising civil war. The 130,000 signatories said their country is being too friendly to Islamism—it followed a similar letter from high-ranking military last month. - トランス・アメリカンは医療での差別から保護される。ドナルド・トランプ前政権時代の政策を覆し、ジョー・バイデン政権は、性差別を保護する連邦法は、トランスジェンダーとゲイの患者も対象にしているとの見解を発表しました。
Trans Americans will now be protected from discrimination by healthcare. Reversing a Donald Trump-era policy, US president Joe Biden’s administration announced that a federal law protecting sex discrimination does, in fact, extend to transgender and gay patients. - FBIは「ダークサイド」がパイプラインへのサイバー攻撃を行ったと断定。このランサムウエアの発信元はロシアと考えられていますが、ハッカー集団「ダークサイド」は、目的はあくまで金銭で、政治的なものではないとの声明を発表しました。
The FBI confirmed DarkSide was responsible for the pipeline cyberattack. The ransomware responsible is believed to originate in Russia, though the group insisted its demands are entirely apolitical. - Facebookの「子供向けInstagram」計画は、支持を得られていない。米国の44州・地域の司法長官は、子供たちのメンタルヘルスを守るために、ソーシャルメディア・プラットフォームにこの計画を断念するよう求めました。
Facebook’s “Instagram for kids” plan isn’t making a lot of friends. Forty-four US attorneys general urged the social media platform to abandon ship to protect children’s mental health.
What to watch for
中国の国勢調査結果
中国は本日11日、2020年の国勢調査の結果を発表します。14億人という世界最大の人口は、政府に多大な力を与えています。
しかし、今回の国勢調査では、人口増加率が予想以上に低下するか、あるいは50年ぶりに人口が減少するのではないかと言われています（政府は否定していますが）。いずれにしても、中国ではまもなく、高齢者が増えすぎて、それを支える若い労働者が不足するとみられ、将来の社会システムの危機を予感させます。また、政府は従来の伝統的な家族観を強引に押しつけていますが、それが機能していないことも示しています。子育てにかかる費用の高さや、日常的な性差別による重圧などが、女性に子供を増やすことを躊躇させているのです。
こうした理由のために、結果の発表が当初予定されていた4月から5月に延期された可能性があります。中国のネットユーザーは、この延期に対して不満を抱いており、政府がデータをごまかしているのではないかと考える人もいます。しかし、これは単にパンデミックの最中に、これだけの人数の統計データを集めるのがいかに大変かということを表しているのかもしれません（この問題に直面しているのは中国だけではないのです）。
Charting internet shutdowns
アフリカのネット遮断
多くの国の指導者たちは、デジタルメディアによって情報を共有し、組織化することが可能になったことに脅威を感じているようです。調査によると、2020年にはインターネットや、Facebook、Twitter、WhatsAppといったソーシャルメディアの全面的または部分的なシャットダウンが156件発生しました。このうち4分の3近くを南アジアが占めていますが、次に影響を受けたのはアフリカで、12カ国で20件のシャットダウンが起こっています。
各国政府が、これらの動きを正当化する理由はさまざまです。例えば、チャドとエチオピアではヘイトスピーチやフェイクニュース対策、スーダンでは暴力の抑制、アルジェリアとスーダンでは試験の不正行為の防止などが挙げられます。2020年のマリでの混乱は反政府デモと時を同じくしており、ブルンジ、ギニア、タンザニア、トーゴでは選挙の時期に合わせてシャットダウンされました。
SURPRISING DISCOVERIES
世界のトリビア
- アーネスト・ヘミングウェイのそっくりさんコンテストが再開。パンデミックによる中止を経て、第40回となるコンテストは、7月に米フロリダキーズ諸島のキーウェストで開催されます。 コンテストでは、参加者によるパレードも行われる予定です。
- 鉄道会社の従業員2,500人は、雇い主から現金のギフトを贈られたと思っていた。公式のように見えるメールのリンクをクリックすると、それはフィッシング詐欺対策のテストでした。
- ヒョウが中国の動物園から逃走。近隣住民は、何週間も知らされていなかったことに腹を立てています。
- 史上最もメタルなワクチン接種会場。観光客は、「ドラキュラ城」として知られるルーマニアのブラン城で、米ファイザー（Pfizer）のワクチンを接種することができます。
- ラッパーのJ・コールがアフリカのバスケットボールリーグでプレーする契約をした。彼はルワンダ・ペイトリオッツB.B.C.に参加し、3～6試合に出場する見込みです。
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