Daily Brief:中国テック軒並み「評価ダウン」

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Daily Brief

世界で今起きている事

Quartz読者の皆さん、おはようございます。今日も世界で起こっていることをまとめてお届けします(英語版はこちら)。

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  1. インドは米国にワクチンを要求した。インドのスブラマニヤム・ジャイシャンカル外相は、アントニー・ブリンケン米国務長官と会談。米国のワクチン備蓄や、インドがワクチン製造能力の拡大を目指していることなどを話題に持ち出しました
    India pressed the US for vaccines. In a meeting with US Secretary of State Anthony Blinken, S Jaishankar, India’s foreign minister, brought up the US’ stockpiling of Covid-19 vaccines as well as India’s aim to expand its vaccine manufacturing capabilities.
  2. ネパールは健康上の緊急事態に瀕している。インドから帰国した移民労働者の影響で、COVID-19感染者が急増。検査結果の40%が陽性となっています。
    Nepal is on the brink of a health emergency. Migrant workers returning from India have driven a surge of Covid-19, in which 40% of tests are returning positive.
  3. 中国の少子化は、軍隊を悩ませることに。毎年何十万人もの若者を徴兵している中国人民解放軍は、確保できる人員を維持するために、新兵の教育や身体的基準の一部を引き下げています。
    China’s low fertility rate worries the army. The People’s Liberation Army, which drafts hundreds of thousands of youngsters each year, has lowered some of its education and physical standards for new recruits to keep its ranks full.
  4. 中国のハイテク企業の価値が下がっている。中国の大手ハイテク企業10社の時価総額の合計は2月以降、8,000億ドル(約87.8兆円)、約30%減少しています
    Chinese tech giants are losing value. The combined market cap of the 10 largest tech companies in China has fallen by $800 billion, or roughly 30%, since February.
  5. ホーチミン市、市内全域にソーシャルディスタンスの措置を施行。措置は5月31日午前0時より施行され、ショップやレストランは別の通知があるまで営業を停止。また、10人以上の集まりはすべて禁止されます。
    Ho Chi Minh City enacts social distancing measures. Shops and restaurants will shut down until further notice, and all gatherings of more than 10 people are banned.
  6. 野党政治家が団結して、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相を追放する。後任として提案されているのは、元教育大臣でIT系の大富豪、極右のヤミナ党指導者のナフタリ・ベネット。パレスチナ・ヨルダン川西岸の一部を併合しようとしています
    Opposition politicians are uniting to oust Netanyahu. The proposed replacement: Naftali Bennett, a former education minister and tech millionaire with far-right views, intent on annexing parts of the Palestinian West Bank.
  7. ドイツが、1904〜1908年にナミビアで起こした虐殺行為を認めて謝罪。かつてドイツの植民地だったナミビアに対して、13億5,000万ドル(約1,480億円)を拠出することを表明しました。しかし、ナミビアの指導者たちはこの資金では不十分だとしています。
    Germany agreed to apologize for killing thousands in Namibia between 1904 and 1908. Germany is offering $1.35 billion to help develop the country, but Namibian leaders said the money was insufficient.

What to watch for

インドの封鎖、解除へ

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猛烈なCOVID-19第二波を経て、インド・デリーは31日の今日(現地時間)、6週間のロックダウンからゆっくりと抜け出します。その第一段階として、建設現場や工場の操業再開が許可されることを、デリー首都圏政府のアルビンド・ケジリワル首相が発表しました。

そこには、パンデミックで大打撃を受けた日雇い賃金労働者を支援する意図があります。一方で、他の労働者には「ステイホーム」を促し、感染者が増加した場合にはデリーの再ロックダウンもあると警告しました。

苦しむ首都:病院では酸素不足。患者は医師に治療を求めて列をつくり、火葬場が満杯のため公園や駐車場で遺体を燃やす……。デリーからは4月を通して、インド全土を襲った第二波に関する痛ましいニュースが伝えられました。4月1日〜5月30日までの間に、少なくとも1万3,000人が市内で死亡しましたが、この数字も犠牲者数を少なく見積もっている可能性があります。

開放は「テストケース」:デリー以外の多くの地域はいまだロックダウンにあり、インド人はデリーが開放に向けてゆっくりと踏み出すさまを注意深く見守っています。6月7日から、デリー市民は市内での自由な移動が許されますが、地下鉄の運行は停止したままです。政府は、レストランや“不要不急”とみなされる店舗の再開がいつになるかを示していません。デリーは「人命救助」と「低迷する経済の再起動」とのバランスを取るという、インドの悲惨なジレンマを表す「試験台」となるでしょう。「コロナウイルスに感染しても、飢えで死んでしまうようなことがあってはならない」とケジリワル首相は述べています。

ワクチンは不足:デリーでワクチン接種を受けた人数は約530万人首都圏に住む全市民約3,100万人にワクチンを届けるにはまだまだ時間がかかります。


Charting US inflation

コロナ後のインフレ

米国政府が発表した最新の個人消費に関する調査では「価格の上昇」が論点となっています。2021年4月の個人消費支出価格指数(PCE価格指数)は、前年比で3.6%上昇しました。

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個人消費が増加している背景には、企業が倒産し供給ラインが混乱したパンデミックのショックから経済が回復しつつある現状があります。消費者がいままで手に入らなかった商品・サービスを購入しようとする一方で、サプライサイドにある企業の一部は閉鎖されており、他の企業がその分値上げを迫られます。混乱したサプライチェーンの再構築も必要です。結果的に、価格は上昇します

こうして起きるインフレは、連邦準備制度理事会(FRB)にとって驚くべきものではありません。昨年の夏以降、FRBは、長期的に平均2%のインフレ率を目指すという目標を達成するために、「2%を適度に上回る」インフレ率を目指すこともあるとしています。


SURPRISING DISCOVERIES

世界のトリビア

  1. リアル版の『シッツ・クリーク』。ラスベガスから1時間のところにある面積80エーカー(約323平方キロメートル)、住民25人の町ニプトン。町の所有者は、もう何年も前からこの町を275万ドル(約3億円)で売ろうとしています
  2. マリファナ農場にビットコインの「鉱山」が隠れていた。英国のバーミンガムでは、警察がマリファナ農場に踏み込んだところ、送電網から電気を盗んでいたビットコインの採掘場所が見つかりました
  3. ボリス・ジョンソンが極秘結婚。英国首相とそのパートナーのキャリー・シモンズは、ウェストミンスター大聖堂で30人のゲストを迎えて結婚式を挙げました
  4. 細菌でミケランジェロの彫刻を洗浄する。フィレンツェのメディチ家礼拝堂では、大理石の彫刻の汚れを落とすために、科学者や保存修復師たちはバクテリアを使用しています
  5. オーストラリア東部でネズミが大発生。ネズミは貯蔵された穀物を食べ尽くし、寝ている人びとやニワトリの足先をかじっています。まさに「史上最悪のネズミ難」という感じです。

【今日の夕方は…】

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Image: DESIGN: QUARTZ/BÁRBARA ABBÊS. PHOTO: UNSPLASH/ JAMIE STREET

米国で巻き起こった一大個人投資ブーム。その背景と世界に波及した影響をまとめました。豊富なデータとともにスライドにまとめた、月1回配信の「プレゼン」スタイルのニュースレターです。


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