Daily Brief
世界で今起きている事
Quartz読者の皆さん、おはようございます。今日も世界で起こっていることをまとめてお届けします(英語版はこちら)。
- G7は国際的な最低法人税率を支持することで合意した。これは、多国籍企業への最低税率を15%にするための大きな一歩です。
The G-7 agreed to back a global minimum corporate tax rate. It’s a major step toward establishing a 15% minimum rate for multinational companies. - 米国は台湾に75万回分のCOVID-19ワクチンを送る…。台湾は、ワクチン入手が中国によって妨害されていると非難しています。
The US will ship 750,000 Covid-19 vaccine doses to Taiwan… Taiwan has accused China of blocking its efforts to get ahold of vaccines. - …ヨーロッパの反対により、ワクチンの特許権放棄が頓挫する可能性がある。EUは輸出規制を撤廃し、代わりに製造能力を高めたいと考えています。
…While European opposition could sink a proposal to waive vaccine patents. The EU wants to remove export restrictions and increase manufacturing capacity instead. - プライベート・エクイティ・ファーム3社が、医療用品メーカーのMedline社を買収。300億ドル(約3兆2,800億円)という規模は、ヘルスケア業界では過去最大のレバレッジド・バイアウト(LBO)になる可能性があります。
A trio of private equity firms are buying medical-supply manufacturer Medline. At $30 billion, this could be the healthcare industry’s biggest leveraged buyout in history. - インドはツイッターに対し、新しいIT規則に従うよう「最後通牒」を突きつけた。この規則には、ソーシャルメディアのコンテンツ規制も含まれており、先月末に発効しました。
India gave Twitter “one last notice” to comply with new IT rules. The rules, which involve regulating social-media content, went into effect at the end of last month. - スリランカは沖合で沈没した貨物船からブラックボックスを回収した。火災に見舞われたこの船は、化学物質や石油を海に流出させ、環境破壊を引き起こす可能性があります。
Sri Lanka recovered the black box from a cargo ship sinking off its coast. The ship, which caught on fire, could create an environmental disaster by leaking chemicals and oil into the sea. - メーガンとハリーに女の子が生まれた。リリベット・“リリ”・ダイアナ・マウントバッテン・ウィンザーはエリザベス女王と故ダイアナ妃にちなんで名付けられました。
Meghan and Harry had a baby girl. Lilibet “Lili” Diana Mountbatten-Windsor is named for Queen Elizabeth and the late Princess Diana.
What to watch for
サイバー攻撃の対処法
燃料の供給会社であるコロニアル・パイプライン(Colonial Pipeline)のジョセフ・ブラウント(Joseph Bloun)CEOは、5月に発生したランサムウェア攻撃で、同社が6日間操業を停止し、ハッカーに440万ドル(約4.8億円)の身代金支払いを余儀なくされたことについて、今週火曜日(8日)に米国議会で証言します。下院国土安全保障委員会が開催するこの公聴会の目的は、コロニアル・パイプラインが攻撃されたことから、重要インフラのサイバーセキュリティを向上させるための教訓を引き出すことです。
今回の公聴会では、サイバー攻撃を受けた際に政府はどのような役割を果たすべきか、という根本的な問いが投げかけられます。米国を含むほとんどの国では、企業はハッカーに身代金を支払うべきではないとしています。しかし、ITインフラの再構築には莫大な費用と時間がかかり、企業が倒産の危機にさらされることを考えると、多くの企業は身代金を支払うことを「まだマシな選択肢」と考えるのではないでしょうか。
一つの選択肢は、政府がランサムウェアの身代金支払いを禁止することですが、これはビジネスリーダーのあいだでは不評です。しかし、政府はもっと深い問題に取り組むべきだという意見もあります。それは、ロシア、中国、北朝鮮、ブラジルなどの国に、営利目的のハッカー集団の保護をやめさせるようにすることです。
Charting the corporate tax
税率高く設定すべき?
主要7カ国首脳会議(G7サミット)で、G7首脳は、週末にまとめた国際的な法人税をめぐる合意を「前例がない」「歴史的」なものとして歓迎しました。この提案は、7月に開催されるG20で議論されることになっており、国際的な法人税の最低税率を15%とし、世界で最も利益を上げている企業に追加税を課すことを求めています。
この税率は、ジョー・バイデン政権が当初求めていた最低税率21%を下回っていますが、政策担当者が「引き下げ競争」と呼んでいた、各国の法人税率をめぐる影響をある程度抑えることができるでしょう。多国籍企業が利益をタックスヘイブン(租税回避地)に移すことで、EUと米国はその影響を真っ向から受けています。
しかし、この合意は貧困国を支援する人々には受け入れられていません。彼らは、この変更による利益を公平に分配するためには、最低税率をより高く設定する必要があると主張しています。Tax Justice Networkの分析によると、G7以外の国では、最低税率が15%ではなく25%になった場合、失われた税収の3倍以上を取り戻すことができるといいます。Tax Justice Networkの最高責任者であるアレックス・コブハム(Alex Cobham)は、声明の中で「世界の他の国々は、この提案に絶対に反対しなければなりません」と述べています。
そのため、G7の中で意見が分かれていたのであれば、G20ではこの提案に関してさらに多くのドラマが生まれることでしょう。
SURPRISING DISCOVERIES
世界のトリビア
- 「見えない彫刻」が1万8,300ドル(約200万円)で落札された。イタリア人の作者は、この作品を1.5メートル四方のスペースに展示することを条件として求めていました。
- 東京の新しいカフェは、ロボットで孤独感を和らげようとしている。このロボットアバターは、障害によって自宅や病院から出ることができない人たちが遠隔操作し、飲み物を運んだりすることができます。
- WeChatユーザーは、ライブストリームで鼻をほじるのを禁止されている。また、お尻をたたいたり、頭に下着をかぶったりすることも禁止されています。
- 北極の氷は科学者が考えていた倍の速さで溶けている。これは地球温暖化を悪化させ、中国とヨーロッパの貨物輸送を容易にするでしょう。
- 子犬は遺伝的に私たちとコミュニケーションをとりやすい。人間と一緒に時間を過ごしたことのない子犬でも、指の動きを追うことができます。
【今日の夕方は…】
WiLパートナーの久保田雅也さんナビゲートの「Next Startup」をお届け。コロナ下の“癒やし”として観葉植物の人気が高まるなか、爆伸しているスタートアップがあるようです。
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