Daily Brief
世界で今起きている事
Quartz読者の皆さん、おはようございます。今日も世界で起こっていることをまとめてお届けします。
- イタリアは、すべての労働者はCOVID-19健康パスを使用しなければならないとしている…。この制度は10月15日から始まり、これを怠った場合、罰金や職務停止の対象となります。一方、ワクチン接種を受けていないフランスの医療従事者3,000人が無給の停職処分を受けました。
Italy says all workers must use its Covid-19 health pass… Starting Oct. 15, failing to do so could result in fines or job suspension. Meanwhile, 3,000 unvaccinated French health workers were suspended without pay. - …一方、「COVID-19ワクチンで大きな節目を迎えた」と中国。保健当局によると、人口の72%にあたる10億人がワクチン接種を完了したとしています。
…while China says it hit a major Covid-19 vaccine milestone. One billion people—72% of the population—have been fully vaccinated, according to health officials. - 世界銀行の元幹部が、中国の世界ランキングの捏造に関与していた。外部監査により、世界銀行の元CEO(現IMF=国際通貨基金=専務理事)のクリスタリナ・ゲオルギエバと元総裁のジム・ヨン・キムが、2018年の「Doing Business」レポートをめぐり、中国の順位を意図的に押し上げる役割を果たしていたことが判明し、世界銀行は今後、このレポートの発刊を中止することになりました。
Former World Bank leaders were implicated in fudging China’s global ranking. An outside review found the bank’s ex-CEO (and current IMF chief) Kristalina Georgieva and ex-president Jim Yong Kim played a role in artificially boosting Beijing in the 2018 Doing Business report, which the bank will no longer produce. - EUは、新たな健康危機対応機関に300億ユーロ(約3兆8,600万円)を計上した。COVID-19に不意打ちを受けたEUは、次の緊急事態に備えて「保健緊急事態準備・対応局」を設立しました。
The EU allocated €30 billion ($35 million) for its new health crisis agency. After being caught flatfooted by Covid-19, the bloc formed the Health Emergency Preparedness and Response Authority to better prepare for the next emergency. - 中国がTPPへの加盟を申請した。環太平洋経済連携協定(TPP)は、当初、この地域における中国の影響力に対抗するために構想されたものでしたが、2017年に米国が脱退しています。
China applied to be part of the Trans-Pacific Partnership’s successor. The regional trade agreement was initially conceived as a way to counter Beijing’s influence in the region, but the US withdrew in 2017. - KPMGは1MDB訴訟で和解した。国際会計事務所のKPMGは、マレーシア政府に8,000万ドル(約87億7,000万円)を支払うことになりましたが、これは政府系ファンド「1MDB」の汚職スキャンダルの際にKPMGが犯したとされる過失に対して政府が当初求めていた56億ドル(約6,140億円)をはるかに下回る額です。
KPMG settled a 1MDB lawsuit. The audit firm will pay Malaysia $80 million, far less than the $5.6 billion the government had initially sought for KPMG’s alleged negligence during the fund’s corruption scandal.
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What to watch for
試練のアリババ
本日17日(木)、年次株主総会を開催する中国のアリババ(Alibaba、阿里巴巴)にとって、今年は試練の年でした。
アリババの株価は、同社のEコマース事業が急成長していた2020年10月以降、50%近く下落しています。しかも、それ以来、同社は規制当局の監視下に置かれており、国内で最も著名な企業のひとつとして、アリババには厳しい鉄槌が下されています。11月、規制当局は、アリババのフィンテック子会社であるアント・グループ(Ant Group)のIPOを停止。2021年4月には、アリババ自体に独占禁止法違反で180億元(28億ドル=約3,045億円)の罰金が科せられました。億万長者であるアリババ創業者のジャック・マー(Jack Ma)は、かつては様々な場所に現れていましたが、数カ月間姿を消し、それ以降は目立たない存在となっています。
何十年にもわたって前例のない成長を遂げてきた中国では、国家の優先順位が異常なまでに入れ替わっている最中です。過剰な富が攻撃対象となり、教育、ビデオゲーム、カジノなどの業界が危機感を募らせているのです。そのため、今日の会議は緊張したものになるかもしれません。
Attention Shoppers…
今年のお買い物は…
今日の時点で、クリスマスまで100日を切りました。ハヌカー(ユダヤ教の年中行事の一つ)は11月28日と、クリスマスよりもほぼ1カ月早いです。年末の休暇期間に買い物をする人は、「2020年のホリデーシーズン」に起こった配送の遅延を思い出すかもしれません。今年はパンデミックの終息に近づいているかもしれませんが、各ブランドはすでにサプライチェーンの混乱について消費者に警告しています。
ここでは、なぜこのような事態になったのかをご紹介します。
🦠2020年3月:COVID-19によって生産にブレーキがかかったが、需要はメーカーが追いつかないほどの速さで急速に回復した。
🚢2021年3月:コンテナ船のエバーギブンが、スエズ運河で立ち往生した。
😷2021年6月:世界第4位の出荷港がCOVID-19の発生によって閉鎖された。
🚚2021年のこれまで:トラックを運転したい人が少ない。
📚現在の様子:ドミノ効果で入手困難な商品が続出し、その中にはクリスマスプレゼントとしてよく購入されるものもある。
SURPRISING DISCOVERIES
世界のトリビア
- プライベートコレクションに隠れていた、フィンセント・ファン・ゴッホのドローイング。オランダ・アムステルダムにあるゴッホの名を冠した美術館では、「Study for Worn Out」が初公開されます。
- 37年前の日本の高校の科学プロジェクトがハワイで発見された…。1984年、千葉県銚子市の生徒たちは、海流調査のためにガラス瓶を海に流しました。
- …また、2006年にニュージーランドのキャンパーが発見した化石は、新種の巨大ペンギンだった。「Kairuku waewaeroa」という名のペンギンの身長は、1.4メートルです。
- Big Tobaccoの次の賭けはBig Asthmaだ。マルボロのメーカーである米フィリップ・モリス(Philip Morris)は、吸入器メーカーの英ベクトラ(Vectura)買収をめぐり、同社の過半数の株主の賛同を集めました。
- 火星基地は、人間の血、汗、涙、尿のレンガで作られるかもしれない。これは、一つのアイデアです。
🌍米テックシーンの最新情報を伝えるメディア「Off Topic」とのコラボレーションでお届けする全4回の新シリーズ、第2回は9月28日(火)に開催。詳細はこちらから。参加申込はこちらから受け付けています。
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