Daily Brief
世界で今起きている事
Quartz読者の皆さん、おはようございます。今日も世界で起こっていることをまとめてお届けします。
- 中国の2つの不動産開発会社がデフォルトに直面している。シニック・ホールディングス・グループ(Sinic Holdings Group、新力控股集団)は2億5,000万ドル(約285億円)の社債の返済ができない可能性が高いとし、チャイナ・プロパティーズ・グループ(China Properties Group)は2億2,600万ドル(約258億円)相当の社債の債務不履行に陥ったとしています。その一方で、エバーグランデグループ(Evergrande Group、中国恒大集団)の将来に関する疑問が渦巻いています。
Two Chinese real estate developers face default. Sinic Holdings said it likely won’t repay $250 million in bonds and China Properties Group said it defaulted on $226 million worth of notes, all while questions around Evergrande’s future swirl. - アップルが新製品を発表。同社のイベント「Unleashed」で、人類は14インチのMacBook Proと第3世代のAirPodsを知りました。
Apple dropped new products. At the company’s Unleashed event, humankind learned of the MacBook Pro 14-inch and the third generation of AirPods. - フェイスブックは「メタバース」人材を求めている。同社は、EU域内で1万人の雇用を創出し、その仮想世界が「責任を持って」構築されるよう、5,000万ドル(約57.1億円)を投資すると述べています。
Facebook is seeking “metaverse” talent. The company said it will create 10,000 jobs in the EU and invest $50 million to ensure its virtual world is built “responsibly.” - WHOは「Covaxin」に関するデータの提出を求めた。承認されなければ、すでにインド産のワクチンを接種した数千万人のインド人の渡航が困難になる可能性があります。
WHO asked for more data about Covaxin. A lack of approval could complicate travel for tens of millions of Indians who have already received the homegrown vaccine. - フォックスコンは、3種類の”Foxtron”EVプロトタイプを発表した。セダン、SUV、バスのEV計画は、iPhoneなどを受託生産する台湾のフォックスコン(Foxconn、鴻海精密工業)の自動車産業参入の一環ですが、フォックスコンは今回お披露目した車自体を製造する予定はありません。
Foxconn unveiled three “Foxtron” EV prototypes. Plans for an electric sedan, SUV, and a bus are part of the Taiwanese iPhone assembler’s push into the auto industry, though Foxconn doesn’t plan on making the vehicles itself. - ロシアはNATOから外交官を引き上げる。これは、「情報部員」として活動していたとされる8人のロシア外交官を追放処分とした北大西洋条約機構(NATO)への報復です。
Russia will pull its diplomats out of NATO. The move retaliates against the alliance, which expelled eight Russian diplomats it said were acting as intelligence officers. - 米国のコリン・パウエル元国務長官が死去した。パウエルは、黒人として初めて国務長官に就任しましたが、彼の最大のレガシーはおそらく、米国をイラク戦争へと駆り立てたことでしょう。
Former US secretary of state Colin Powell died. Powell was the first Black person to hold the office, but his biggest legacy is arguably his role in pushing the US toward war with Iraq.
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What to watch for
WeWorkの再挑戦
シェアオフィスのウィワーク(WeWork)が、週内にも株式市場でデビューを飾る見込みです。本日(19日)、上場の受け皿となるSPAC(特別目的買収会社)との合併に必要な90億ドル(約1兆円)のディールをめぐり、株主投票が行われることになります。
ウィワークにとって、ニューヨーク証券取引所への道のりは険しいものでした。不祥事を起こした創業者アダム・ニューマンによる経営の下で、2019年にはIPOに失敗したことがメディアを騒がせました。現在、ウィワークは新しいリーダーシップの下で、「責任ある企業」になったことを投資家に示そうとしています。
しかし、SPAC取引は従来のIPOよりも透明性が低いため、投資家がこのコワーキング企業の「真の姿」を捉えるのは難しいかもしれません。SPAC取引では、買収対象企業は、上場前の審査やデューデリジェンスについて、従来のIPOほど厳格に実施する義務を負っていないからです。また、従来のIPOとは異なり、SPACのプロセスでは、企業は将来の収益見通しを誇張することもできます。
SPACの潜在的な危険性については、Quartz記者のSarah Toddが詳しく書いています。
Another financial debut
もう一つのデビュー
米国初のビットコイン先物の上場投資信託(ETF)が、早ければ本日(19日)から取引開始されます。
このETFは、資産運用会社のプロシェアーズ(ProShares)が「BITO」というティッカーで運用するもので、ちょうどビットコイン価格が4月以来の最高値となる約6万1,829ドル(約700万円、終値ベース)まで上昇したことを受けたタイミングで開始します。
米国証券取引委員会がこのETFにゴーサインを出したことで、暗号通貨がもう一つのピークを迎えるのではないかという憶測もあります。これまでの事例だと、デジタル資産の分岐点となった2つの出来事(ビットコイン先物のCBOE取引所への上場とCoinbaseのIPO)は、その後の損失につながっています。
今後数週間のうちに、他にもいくつかのビットコインETFが米国の市場に投入される予定であり、歴史は繰り返される可能性があります。
SURPRISING DISCOVERIES
世界のトリビア
- 地中海の底で、十字軍の剣が発見された。貝殻で覆われた900年前のものとみられる武器は、海洋船舶の避難場所としてよく利用されていた入り江でダイバーが発見しました。
- 文学賞を受賞したスペインの女性作家は、実は3人の男性だった。「カルメン・モラ」(Carmen Mola)の作品は、女性による、あるいは女性についての必読書リストにも選ばれています。
- ウィーンの美術館がOnlyFansのアカウントを開設した。ヌード作品のプロモーションを他の場所で行うのは、難しくなってきていました。
- 英国のあるベーカリーで、違法なスプリンクルが使われていた。周知の通り、このスプリンクルに使われていた赤いE127食品着色料は、チェリーの砂糖漬けにしか使用できません。
- カワウソはアサリを掘ることで水域の生態系を破壊しているわけではなかった。むしろ、水生植物のアマモの遺伝的多様性を高め、生息地全体をより健全にしているのです。
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