Daily Brief
世界で今起きている事
Quartz読者の皆さん、おはようございます。金曜日のグローバルニュースをお届けします。
- 習近平は中国の国家主席をもう1期、あるいはもっと長く務めることになるかもしれない。中国共産党の中央委員会は、習近平のビジョンを国家の成功の中心に据える「歴史決議」を採択し、国民に「習近平を核心とする党を中心に団結」するよう呼びかけました。
Xi Jinping could be China’s president for another term—or maybe longer. The Communist Party’s Central Committee adopted a “historical resolution” that places Xi’s vision at the center of the country’s success and called on China to “unite around the party with Xi at the core.” - アリババは、「シングルデー」(独身の日)で5,403億元(約9.6兆円)の取扱高を記録した。しかし、中国のテック企業への取り締まりが迫るなか、前年同期比での売上高の伸びはこれまでで最も低いものとなりました。一方、アリババ(Alibaba、阿里巴巴)やJDドットコム(JD.com、京東)などの米国上場の中国株は大きく上昇しました。
Alibaba had a record 540.3 billion yuan ($84.5 billion) in transactions on Singles Day. However, year-over-year sales growth was the slowest yet as China’s tech crackdown loomed. Meanwhile, US-listed Chinese stocks like Alibaba and JD.com posted big gains. - ディディは、中国当局によるサイバーセキュリティ調査の終了に備えている。ロイター通信によると、中国のライドシェアリング大手、ディディ・チューシン(Didi Chuxing、滴滴出行)は年内にアプリをリニューアルする予定で、罰金を科される可能性に備えて100億元(約1,700億円)を確保しているそうです。
Didi is getting ready for China to wrap up its cybersecurity investigation. The ride-hailing company plans to relaunch its apps by the end of the year and has set aside 10 billion yuan ($1.6 billion) for a potential fine, Reuters reports. - スバルが新型EVを発表。SUVの「ソルテラ」(Solterra)は、スバルの筆頭株主であるトヨタ自動車と共同で開発したもので、日本で生産される予定です。
Subaru launched its first all-electric car. The Solterra SUV was developed with Toyota, Subaru’s largest shareholder, which will build the vehicle in Japan. - ベラルーシの大統領は、EUが新たな制裁について慎重に検討することを望んでいる。アレクサンドル・ルカシェンコは、EUがポーランド国境での移民危機をめぐり新たな制裁を科すならば、EUへのガス供給を停止する可能性があると述べました。これとは別に、バルト諸国はこの危機が軍事衝突にエスカレートする可能性があると警告しました。
Belarus’s president wants the EU to think very carefully about new sanctions. Alexander Lukashenko said he could cut gas deliveries to the bloc if it imposes new penalties over the migrant crisis at Poland’s border. Separately, Baltic states warned the crisis could escalate to a military conflict.
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What to watch for
COP26今週末閉幕
英スコットランド・グラスゴーで開かれている、国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)が、今週末に閉幕します。サミットの議長国である英国のアロク・シャーマ(Alok Sharm)は、今晩までに会議を終わらせると約束していますが、未解決の問題が多いこと、また過去のCOPを参照にすると、会議は週末までもつれ込む可能性があります。そして今までのところ、国連が会議で掲げる3つの目標は、いずれも実現には至っていません。
では、何が決まったのでしょうか?
- 👀 数ある約束の中でも、各国政府は化石燃料や排出量に関する約束に責任を持たなければなりません。しかし、「クライメート・アクション・トラッカー」(Climate Action Tracker)によると、たとえ各国が約束を果たしたとしても、世界の気温は1.8ºC上昇するとされています。
- 🤝 世界最大の排出国である米国と中国は、より良い結果を出すために協力することを発表しました。
- 💸 気候変動ファイナンスが調達されるかも…そして、もしかしたら使われるかも? しかし、2019年に調達された800億ドル(約9兆1,262億円)がどのように使われたかは、誰にもわかりません。
Will industrial shipping bags save the supply chain?
時代はスーパーサック
サプライチェーンに危機が起こる以前の気楽な時代には、コーヒーや米などの乾燥食品メーカーは、箱型の輸送コンテナに小さな袋を詰めていました。しかし今では、中型の輸送コンテナの代わりに、一般的にはフレコンバッグとも呼ばれる「スーパーサック(Super Sacks)」を採用しています。この巨大な袋の利用は今に始まったことではありませんが、スペースと時間を節約できることから、製造業者の間でこのバッグの利用率は50%も上がっています。
欠点はひとつ。人間は乾燥させた豆の入った40ポンド(約18キロ)の袋なら、肩で持ち上げることができますが、2,000ポンド(約907キロ)のフレコンバッグにはフォークリフトが必要です。そして今後、フレコンバッグも不足してきたら、次のヒーローを探すことになるでしょう。
SURPRISING DISCOVERIES
世界のトリビア
- ネコは飼い主の居場所をチェックしている。研究によると、ネコは人間の姿が見えなくても、どこにいるのかを把握しているそうです。
- 米メイン州の漁師が「綿菓子」ロブスターを見つけた。彼は、1億匹に1匹しか存在しない青と紫の甲殻類を、孫娘にちなんでHaddieと名付けました。
- 米国のシカは、SARS-CoV-2を「永久に」保有することができる。この動物は定期的にCOVID-19の原因となるウイルスを人間に感染させる可能性があり、根絶することは事実上、不可能です。
- クリストファー・ウォーケンは、バンクシーの作品を塗りつぶした。BBCドラマ『The Outlaws』の撮影中に、実際に作品を破壊しました。
- オートミルクは、代替ミルク戦争でまだ勝利していない…。オートミルクはアーモンドミルクに次ぐ2位ですが、その市場シェアは急速に拡大しています。Quartz Obsessionポッドキャストの最新エピソードでは、QuartzのSarah Toddが、なぜ新しい代替ミルクがこれほどまでに注目されているのかを解説しています。
🎧 『Off Topic』とのコラボレーションで実施してきたウェビナーシリーズ。いよいよ最終回となる第4弾は、11月25日(木)20:00〜21:30に開催する予定です。参加申込みはこちらからどうぞ!。
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