Daily Brief
世界で今起きている事
Quartz読者の皆さん、おはようございます。今朝のグローバルニュースをお届けします。
- COVID-19の「オミクロン株」への懸念が高まるなか、イスラエルとモロッコが外国人旅行者向けに国境を封鎖した。急速に拡大しているこの変異株は、世界保健機関(WHO)が「懸念される変異株」(VOC)に指定しており、英国、オーストラリア、オランダなど数カ国で確認されています。
Israel and Morocco sealed their borders to foreign travelers as concern over the covid-19 variant omicron grows. The fast-spreading, highly mutated strain—classified by the WHO as a variant of concern—has been found in the UK, Australia, the Netherlands and several other countries. - 中国は「ゼロコロナ」戦略を緩和した場合、「大規模なアウトブレイク」が起こると予測。欧米のコロナ政策を強く批判している北京大学の研究者たちの統計モデリングに基づく予測では、経済を全面再開した場合、1日当たり63万5,000人以上のCOVID-19感染者が出る可能性があるとしています。
China predicted a “colossal outbreak” if it relaxed its covid-19 elimination strategy. Researchers from Peking University, who were highly critical of Western policies, modeled more than 635,000 daily cases under a full reopen. - アマゾンとリライアンスは、インドでの戦争を続けている。米アマゾンは、インドのライバル企業であるリライアンス・グループ(Reliance Group)がインドの小売り大手、フューチャー・リテール(Future Retail)の資産買収をするための承認を取り消すよう、インドの反トラスト規制当局に要請しました。
Amazon and Reliance continue their war in India. The US giant asked India’s antitrust regulator to remove approvals for its Indian rival’s purchase of Future Retail assets. - ルイ・ヴィトンのアーティスティック・ディレクターであり、オフホワイト(Off-White)の創設者であるヴァージル・アブローが昨日(28日)死去した。41歳のデザイナーは、2019年から希少がんである心臓血管肉腫の治療を内密に受けていました。
Louis Vuitton artistic director and Off-White founder Virgil Abloh died yesterday. The 41-year-old designer had been privately treating cardiac angiosarcoma, a rare cancer, since 2019. - ビザは、インドのライバルについて米国政府に苦情を申し立てていると報じられている。ロイター通信によると、決済大手のビザ(Visa)は、インドがRuPayを「非公式および公式」に推進していることに不満を抱いているそうです。
Visa is reportedly complaining to the US government about an Indian rival. According to Reuters, the payments giant is unhappy about India’s “informal and formal” promotion of RuPay. - ギャングがブラックフライデーに米国の小売業者を標的にした。忙しい年末商戦の日に、集団で店舗に押し入る、いわゆる「フラッシュモブ強盗」が多発しました。
Gangs targeted US retailers on Black Friday. There was a spate of so-called “flash mob” robberies on the busy shopping day.
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What to watch for
オミクロン株の正体は?
新型コロナウイルスの新たな変異株である「オミクロン株」が発見され、世界中が早急に対応しています。渡航禁止、マスク着用の義務化のほか、ワクチン接種を改めて呼びかけていますが、これはCOVID-19で亡くなった人の多くがワクチンを接種していなかったためです。
南アフリカの人びとにとっては特に残念なニュースです。南アの科学者たちはオミクロン株を発見し、世界に警告を発しましたが、公衆衛生と同様に政治的な問題ともいえるかもしれない世界の厳しい対応に最も苦しめられている国でもあります。「優れた科学は称賛されるべきであり、罰せられるべきではない」と、南アの外務省は土曜日(27日)に発表しました。
オミクロン株を発見した南アの医師によると、患者によってはデルタ株と症状が異なるとのこと。ここで、重要な疑問点があります。
- オミクロン株はワクチン接種者に対してもブレイクスルー感染するのか?
- そしてさらに重要なこととして、入院や死亡につながるような重症化に対するワクチンの予防効果も打ち破ることができるのか?
科学者はまだ答えを持ち合わせていませんが、いまのところ、オミクロン株が「ゲームチェンジャー」であるという明確な証拠もありません。
strategic maple syrup reserve
大量放出の理由
世界中のパンケーキ愛好家が、安心しています。カナダ・ケベック州では、世界中のシロップ不足を補うために、約5,000万ポンド(約2万2,700トン)の戦略的な「シロップ備蓄」を市場に放出すると発表しました。
しかし、なぜ、戦略備蓄をする必要があるのでしょうか?
それは、「価格」の問題です。2019年、メープルシロップ1バレル(約159リットル)当たりの価格は約1,900カナダドル(約16万8,300円)で、原油1バレル当たりの20倍の価値がありました。カナダは2020年に約1億3,500万ポンド(約6万1,250トン)のメープルシロップを輸出し、これは5億1,500万カナダドル(約456億円)以上の価値があったと、メープルシロップにおける石油輸出国機構(OPEC)のような「カルテル」である、ケベック・メープルシロップ生産者協会(QMSP)が発表しました。
また、労働組合との関係もあります。ケベック・メープルシロップ生産者協会は、カナダで労働組合の結成を認める「プロフェッショナル・シンジケート法」に基づき、1966年に結成されました。このおかげで、カエデの木から糖分の多い樹液を採取する作業を職業化することができました。
SURPRISING DISCOVERIES
世界のトリビア
- アムステルダムのスキポール空港では、ガチョウによる「バード・ストライク」を阻止するためにブタを起用。これは、ガチョウを呼び寄せてしまうテンサイの残骸をブタが食べてくれることを期待してのことです。
- 3Dプリンターで作られた初めての眼球が、英国の患者に使用された。この眼球は、他の代替品よりもリアルで、体への負担の軽い手術が可能です。
- 「vulture bee」は、赤ちゃんに腐った鶏肉を与えている。ハチはベジタリアンなので、研究者はこれを「さまざまなレベルで超クレイジー」と表現しています。
- 英国で最も高い場所にあるパブで、61人の客が雪で閉じ込められた。オアシスのトリビュートコンサートが、ゲームやカラオケの日々に変わり、ある女性は「帰りたくない」と話していました。
- レアアースは産業用ビタミンとして知られている。「Quartz Obsession」ポッドキャストの最新エピソード(英語)で語られているように、テクノロジーにもブーストが必要です。
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