Daily Brief:英国、ロシアの「傀儡」名指し

The Russian embassy in London.

Daily Brief

世界で今起きている事

おはようございます。北京五輪開幕まであと2週間。香港では「ゼロコロナ」対策が激化しています。今週も、毎朝「世界で今起きていること」をお届けします。

The Russian embassy pictured in London, flying a Russian flag and being passed by a red double decker bus.
The Russian embassy in London.
Image: Reuters/Henry Nicholls
  1. 英国は、ロシアがウクライナに樹立予定の傀儡政権の指導者を名指しした。米国はこの発表を支持しましたが、この政権樹立がロシアによる侵攻とどう関連するかは不明です。一方、EUは、ウクライナ侵攻が起こった場合、直ちに制裁を与えると約束しました
    The UK named a puppet leader it says Russia plans to install in Ukraine. Washington backed up the announcement, though it’s not clear whether the installment would be contingent on a Russian invasion. Meanwhile, the EU promised immediate sanctions if an invasion does occur.
  2. WHO当局者はボリス・ジョンソンのCOVIDルール撤廃を「時期尚早」と指摘。世界保健機関(WHO)で新型コロナウイルス問題の技術責任者を務めるマリア・バンケルコフ(Maria Van Kerkhove)は、隔離やマスク義務付けを撤廃するという英国の措置は良くないアイデアだと述べました。米国のいくつかの州では、オミクロン株感染のピークは過ぎたようにも見えますが、今も多くの労働者は病気で欠勤しており、スターバックス(Starbucks)やマクドナルド(McDonald’s)は営業時間の短縮を余儀なくされています
    A WHO official called Boris Johnson’s covid rule rollbacks “premature.” Ending isolation and mask requirements in England is a bad idea, said WHO covid technical lead Maria Van Kerkhove. Though some US states seem to be past their omicron peak, so many workers are still out sick that Starbucks and McDonald’s have had to reduce the hours they’re open.
  3. タリバンが西側諸国との協議を開始した。ノルウェーの首都オスロでの3日間の会期中、タリバンの代表団とアフガニスタンの活動家たちは、凍結された人道支援を材料に、人権保護に関する約束を取り付けようとすると見られています。
    The Taliban began talks with western governments. During the three-day session in Oslo, official representatives and Afghan activists are expected to use frozen humanitarian aid as leverage for promises regarding human rights.
  4. イタリア議会は、新大統領を選出する投票を行う。元首相のシルヴィオ・ベルルスコーニは大統領選から撤退するとの声明を出しており、新たな大統領は、本日(24日)から始まる複雑な無記名投票によって選ばれることになります。
    Italy’s parliament will vote for a new president. The successor to Silvio Berlusconi, who removed himself as a candidate, will be chosen by a complex secret ballot process that starts today.
  5. 米国は香港のクルーズ船を差し押さえようとしている。クリスタル・シンフォニー号は現在、米国の海岸への寄港を避けていますが、親会社のゲンティン香港(Genting Hong Kong、雲頂香港)は燃料代120万ドル(約1.3億円)が未払いとなっています。
    The US is poised to seize a Hong Kong cruise ship. The Crystal Symphony is currently avoiding US shores, while its parent company, Genting Hong Kong, still owes $1.2 million in fuel bills.
  6. 中国はCOVID-19の大規模検査を強化する。2022年冬季オリンピックの開幕まで2週間を切りましたが、北京市では新たに9人の感染者が確認されたため、当局は近隣地域全体を対象に検査を行い、休日の旅行を制限するよう人びとに呼びかけています。
    Beijing ramps up mass covid-19 testing. Less than two weeks before the start of the 2022 Winter Olympics, nine new cases in the city mean officials are testing entire neighborhoods and asking people to limit holiday travel.
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What to watch for

香港、非情の掟

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Image: January 19, 2022. Reuters/Lam Yik

香港では本日(24日)、COVID-19の感染拡大防止のため、セカンダリースクール(中学校)が閉鎖されます。小学校やスポーツジム、映画館、美容室、レストランについてはすでに閉鎖されていましたが(レストランは午後6時以降は、とにかく閉鎖)、先週起きたある出来事からは、香港における徹底した「ゼロコロナ」が不条理なまでに強化されている様が明らかになっています。

18日、政府はペットショップとハムスターの飼い主に対し、ハムスター2,000匹を引き渡すよう求めました。これは、あるショップで11匹のコロナ感染が確認されたためです。さらに政府はハムスターの輸入を禁止し、12月22日以降に香港内に入ったハムスターをすべて殺処分する計画を明らかにしました(新型コロナウイルスが動物から人に感染するという十分な証拠はないにもかかわらず)。

香港で厳格化していく規制がもたらすのは、利益というよりもむしろ害悪といえるでしょう。ある意味、中国が香港および香港における民主化運動に対して支配を強めるための代替手段ともいえそうです。


In tech companies we trust

テックラッシュなんて

2022年版の「エデルマン・トラスト・バロメーター・レポート」によると、人びとはテック業界を、他のどの業界よりも信頼しているようです。パンデミック時に世界が最も頼りにしたヘルスケア業界よりも、さらに信頼していることがわかりました。

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この調査結果は、いわゆる「テックラッシュ」(テクノロジーそのものに対する反発、あるいはテック業界がプライバシーやセキュリティを侵害していること、破壊的な変化を続けていることへの敵意)がいま拡大しているとする報道とは、真逆の結果です。

テック業界への信頼度が高まっているのは、他業界を含め数値が全体的に上がっている影響もあるかもしれません。また、この数字は、テクノロジーが人びとの生活に不可欠だと証明されたパンデミックの最中のものでもあります。


SURPRISING DISCOVERIES

世界のトリビア

  1. 精子提供は、米国ではほとんど規制されていない。もし、精子提供者が遺伝的疾患について嘘をついていたとしても、提供された側にできることはほとんどありません…しかし、こうした現状も間もなく変わるでしょう
  2. ダークウェブで最も人気のある盗難クレジットカードのサイトが閉鎖されることに。ユーザーは、信頼性の低いサイトが出現することを懸念しています
  3. 密航者が飛行機の車輪部分で生き延びた。前代未聞の方法というわけではありませんが、特に11時間のフライトでは非常に危険な方法です。
  4. 「心臓に良い飲酒量」などない…。世界心臓連盟(World Heart Federation)のこの発表に、悲しみが広がっています
  5. …でも、どうしてもというなら、自分でマッコリをつくってみては。米を原料とする韓国古来の酒が、DIYで復活しています。

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