Daily Brief
世界で今起きている事
おはようございます。1月もあっという間に終わりますが、今週も「世界で今起きている事」をまとめてお届けします。
- 北京で、過去18カ月で最多のCOVID-19感染者が報告された。感染者の増加が確認されたのはオリンピック開幕の数日前で、大会関係者も34人が感染。「バブル」内の感染者も含まれています。
Beijing reported its highest number of covid-19 cases in 18 months. The uptick in infections comes days before the Olympics begins, with 34 infections found in the Games’ bubble. - NATOは「ヨーロッパはエネルギーをロシアに依存しすぎている」と指摘。米国防総省によると、北大西洋条約機構(NATO)からの警告は、ウクライナ国境の兵力を増強させているロシアに対して米国と英国が制裁措置を講じるなかで出されました。
NATO said Europe is too dependent on Russia for energy. The warning comes as the US and UK work out sanctions against Russia, which has increased troop levels on its border with Ukraine, according to the Pentagon. - デリーでCOVID規制が一部緩和された。インドでは感染者数の減少に伴って、週末の外出禁止令が解除され、レストランも再開されましたが、夜間の外出禁止令は続いています。これとは別に、科学者たちは、オミクロン株の変異型に関連する感染者数の増加を注視しています。
Delhi eased some covid restrictions. A weekend curfew was lifted and restaurants were reopened as cases fall, but a night curfew remains. Separately, scientists are watching a rise in cases related to a variant in the omicron family. - Tモバイルはワクチン未接種の米国人スタッフを解雇する。ブルームバーグが入手したメモによると、医学的または宗教的な理由で接種を免除されていない限り、Tモバイル(T-Mobile)の従業員は4月2日までにワクチン接種を完了しなければなりません。
T-Mobile will fire unvaccinated US staff. Employees without a medical or religious exemption have until April 2 to get fully vaccinated, according to a memo obtained by Bloomberg. - ブラックストーンはアジアの案件で110億ドル(約1.2兆円)を調達した。世界最大の資産運用会社、ブラックストーン(Blackstone)は、2018年以降、アジアで200億ドル(約2.3兆円)相当の案件に投資しています。
Blackstone has raised $11 billion for Asia deals. The world’s largest asset manager has invested in $20 billion worth of deals on the continent since 2018. - カナダの首都で数千人がCOVID-19規制に抗議。入国するトラック運転手にCOVID-19のワクチン接種を義務付ける新ルールに反対する人びとも含まれています。
Thousands protested covid-19 restrictions in Canada’s capital. Some were opposing a new rule that requires truck drivers entering the country to be vaccinated against covid-19.
👂 Daily Briefの最新ニュースの英語音声での読み上げは、本日が最終回。また復活するときまで、しばらくお休みをいただきます。ぜひ、皆さんのご感想をお聞かせください!
What to watch for
Spotify離れ、加速も
2008年にスウェーデンで誕生したSpotifyは、現在、3億8,100万人のユーザーを抱え、時価総額330億ドル(約3.8兆円)を誇っています。しかし、先週、このオーディオストリーミングサービスは大きな障害にぶつかりました。ベテランロッカーのニール・ヤングが、ワクチンの誤情報を拡散させたとして、ポッドキャスト番組の人気司会者、ジョー・ローガンを降板させるか、自分の楽曲をサービスから削除するかを要求したのです。
Spotifyは、ローガンと彼の1億9,000万人に上るリスナーを選びました。今回の騒動は、Spotifyのロイヤリティ支払いの仕組みに不満をもつことも多い他のアーティストたちの「Spotify離れ」を引き起こす可能性も指摘されています。
以下、簡単に振り返ってみましょう。
- 2015年:Spotify、ポッドキャストを含むプラットフォームを拡大
- 2020年:ローガンがSpotifyと独占契約を締結
- 2021年12月31日:反ワクチン陰謀論を広める科学者、ロバート・マローンがローガンの番組に出演
- 2022年1月10日:医療関係者270人が、Spotifyにプラットフォームでの誤情報を規制するよう求める公開書簡を発表
- 1月24日:ヤングがSpotifyにローガンのポッドキャストを削除するか、さもなければ、自分の楽曲を削除するよう要求
- 1月28日:Spotifyがヤングの楽曲を削除
Who gets that cold gold?
オミクロン、なんのその
COVID-19についてのフェイクニュース論争でSpotifyは危機に陥っていますが、こと回復しつつある米経済について言えば、オミクロン株の感染拡大は物の敵ではないようです(少なくとも、デルタ株のときと比べると)。
オミクロン株の急激な感染拡大で、米国では仕事を病欠する人数こそ記録的な数に達していますが、労働市場の復調の兆しがみえています。その一例として、新規失業保険申請件数は、オミクロンの症例数とともに増加しましたが、現在はデルタ株感染のピーク後よりもはるかに速いペースで減少しています。
これ以外にも、レポーターのNate DiCamilloが、オミクロン株と米国の労働者と企業の状況の相関を4つのチャートにまとめています。こちらの記事(英語)を見てみてください!
SURPRISING DISCOVERIES
世界のトリビア
- 新種の昆虫が発見された。Phlogis kibalensisは、非常に珍しいメタリックな光沢のあるヨコバイ(カメムシ目の昆虫)です。
- オープンシーは大規模な詐欺問題を抱えている。NFTマーケットプレイス、オープンシー(OpenSea)の無料ツールでつくられたNFTの80%以上は偽物か盗作です。
- 熱烈なファンが「タブ」復活を熱望している。コカ・コーラは2020年にこの清涼飲料水の販売を中止しましたが、SaveTabSoda委員会はあきらめていません。
- ヨーロッパのエネルギー危機は、イタリア・ムラーノ島のガラス製造にも及んでいる。天然ガス価格の高騰により、カラフルなガラス作品の作り手が閉鎖を余儀なくされています。
- 地球の磁場の傾きが、渡り鳥に終着点を教えている。目に見えない停止標識のようなものです。
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