Daily Brief
世界で今起きている事
おはようございます。3月4日、今日の「世界で今起きている事」をお伝えします。
- ウクライナとロシアは2回目の停戦協議を行った。ロシアがウクライナ南部の都市の包囲を続けていますが、両国の代表団は、戦闘地域の民間人がウクライナから避難したり、人道支援を受け入れたりするためのルートである「人道回廊」を設置することで合意しました。
Ukraine and Russia met for round two of talks. The two delegations agreed to set up corridors for civilians to leave Ukraine and humanitarian aid to enter, even as Russia continued to besiege its neighbor’s southern cities. - 米国がロシアのオリガルヒにさらなる制裁を加えた。この制裁は、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領に近い存在で、資産を隠す方法を探っているオリガルヒ(新興財閥)にとって新たな打撃です。
The US sanctioned more Russian oligarchs. It’s another blow for Russian president Vladimir Putin’s cronies (COURTNEY LINK TK), who have creative ways of hiding their wealth. - ジョージアとモルドバはEUに加盟したい。旧ソ連構成国であるジョージアとモルドバのEUへの加盟申請は、先週初め(2月28日)のウクライナに続く動きです。ウクライナではこの1週間で、100万人の住民が難民となりました。
Georgia and Moldova want to be in the EU. The request follows an application earlier this week from Ukraine, which has seen 1 million of its residents turned into refugees in the past week. - 台湾で大規模停電。発電所の設備の不具合に伴う停電で、昨日(3日)朝のラッシュアワーに、500万世帯に影響が出ました。
Taiwan went dark. The blackout, caused by a dysfunctional power station, affected 5 million households during morning rush hour yesterday. - エマニュエル・マクロンが再選を目指して出馬する。フランス大統領のマクロンは、ロシアによるウクライナ侵攻に対応するため、出馬表明を遅らせていました。
Emmanuel Macron will run for re-election. The French president delayed his announcement because of the war in Ukraine. - グラブは10億ドル(約1,150億円)の損失を出した。配車サービスとフードデリバリーを展開するスタートアップのグラブ(Grab)は、2021年10〜12月期が不調だったのは、投資コストのせいだとしています。
Grab lost $1 billion. The ride hailing and delivery startup blamed investment costs for its rough quarter. - 日産自動車の元役員が報酬隠し事件で有罪判決を受けた。日産元代表取締役のグレッグ・ケリーは、元会長のカルロス・ゴーンの報酬を有価証券報告書に実際よりも少なく記載し、規制当局から情報を隠すのを手助けしたとして、日本で有罪判決を受けました。
A former Nissan Motors executive was found guilty of hiding pay data. Greg Kelly was convicted in Japan of helping his former boss, Carlos Ghosn, keep the information from regulators.
What to watch for
中国、「両会」開催へ
中国最大の政治に関する年次会議である「両会」(全国政治協商会議と全国人民代表大会)が、本日(4日)と明日(5日)に開催されます。数千人の政治エリートが北京に集まり、中国のGDP目標、国家予算、国防費のほか、リスクが高まっている中国の不動産業界の取り扱いなどについて議論する予定です。
また、今年の両会では、ロシアのウクライナ侵攻に対する中国政府の考え方が垣間見えるのではないかとも期待されています。中国政府は今回の危機を受けて、外交・内政政策を見直す可能性があります。ドイツのシンクタンク、メルカトル中国研究所(Merics)の専門家によると、特に決済システムや半導体など、ロシアが制裁を受けている分野で、より自立的な発展を目指し、優先順位をシフトさせる可能性があるといいます。
来週の月曜日(7日)に行われる中国の王毅外相の演説は、ウクライナに対する中国の姿勢、さらには緊張関係が高まっている中米関係の行方を占う手がかりとして注目されます。
Ukraine’s tech sector is in danger
危機に瀕するテック
「わたしは、ロシアがウクライナ東部地域やクリミア半島で行ったことを、目にした。あそこではどんなビジネスもできない。常に焦土と化している」 —ウクライナのメタバース開発企業、DMarketのCEO、ヴラド・パンチェンコ(Vlad Panchenko)
ウクライナ第二の都市であるハリコフは、急成長を遂げる68億ドル(約7,850億円)規模のハイテク産業の拠点であると同時に、今回のウクライナ侵攻によって、同国で最も脆弱な場所のひとつになっています。現在の危機以前を見てみると、この業界は、2014年のロシアによるクリミア侵攻、2017年のランサムウエア「NotPetya」を使ったロシアの壊滅的なサイバー攻撃を乗り越え、強い回復力がありました。2020年にウクライナのGDPが4.4%減少したときでさえも、アウトソーシングITサービスによる収益は20%以上伸びました。
ウクライナ生まれのスタートアップ企業のほとんどは移転してしまいましたが、今後、これらの企業が同国に戻ってくるかどうかは分かりません。また、欧米企業にアウトソーシングを提供している企業は、現在も営業を続けていたとしても、完全な閉鎖に追い込まれる危険性がより高くなっています。
SURPRISING DISCOVERIES
世界のトリビア
- 韓国の大統領候補が若い有権者へのアピールに使っているのは「薄毛治療の保険適用」だけではない。ディープフェイクも使って、若者を惹きつけています。
- Windowsのアップデートがエコになる。マイクロソフトは、インストールに低炭素エネルギー源を使おうとしています。
- 私を(または私の名前だけでも)月に連れてって。NASAは月探査計画「アルテミス(Artemis)」の第一段階ミッション「Artemis I」に搭載されたフラッシュドライブに、人びとの名前を入れています。
- マサチューセッツ工科大学には、無料のバナナだらけの部屋がある。ある教員が最近、発見しました。
- アイスクリームの容器で魚を保存したことはありますか? そう、ほとんどの人はそんなことはしないでしょう。それが、フィッシュスティックを食べる理由の一つです。Quartz Obsessionポッドキャストの最新エピソード(英語版)で、フィンガーフードの背景を聞いてみましょう。
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