Daily Brief:WHOの「パンデミック」宣言から2年

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Daily Brief

世界で今起きている事

おはようございます。今朝も「世界で今起きている事」をお伝えします。日本では、東日本大震災から11年。世界ではWHOが「パンデミック」宣言をしてから、今日で2年です。

Shanghai goes into phased lockdowns.
FILE PHOTO: A man wearing a mask against coronavirus disease (COVID-19) rides a bicycle on a crossroad, ahead of the annual National People’s Congress (NPC), in Shanghai, China February 25, 2022. Picture taken February 25, 2022. REUTERS/Aly Song/File Photo
Image: REUTERS/Aly Song/File Photo
  1. ロシア外相は、西側諸国との経済的な未来はないと見ている。ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は米CNBCテレビのインタビューで、制裁によって国の財政が麻痺することはないだろうと語りました。一方、ロシア政府はロシア経済が打撃を受けていると述べていました。
    Russia’s foreign minister sees no economic future with the West. Sergey Lavrov told CNBC that sanctions won’t cripple the country’s finances, though the Kremlin said Russia’s economy is in shock.
  2. ロシアは撤退した企業の資産を押収したい。ロシア当局は、外資系企業の出資比率が25%を超える企業については、一時的に管理下に置くことができるとしています。バーガーキング(Burger King)ゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)とJPモルガン(JPMorgan)が、新たにロシアでの事業を停止する西側企業に加わりました。
    Russia wants to seize assets of departing companies. The country said it could take temporary control of firms with at least 25% foreign ownership. Burger King, Goldman Sachs, and JPMorgan have joined the exodus of Western countries leaving.
  3. EUはウクライナの早期加盟申請を拒否した。西ヨーロッパの指導者たちは、ウクライナとの関係を深めたいと考えていますが、あまりに早く加盟手続きを進めることに警告を発しました。一方、ロシアとウクライナの停戦協議は、マリウポリでの危機的状況が悪化するなかで、物別れに終わりました。
    The EU rebuffed Ukraine’s fast-track membership. Leaders in Western Europe want to deepen their relationship with the country, but cautioned against moving too quickly. Meanwhile, ceasefire talks between Russia and Ukraine failed as the crisis in Mariupol worsened.
  4. ナレンドラ・モディにとってうれしい選挙結果に。インドのナレンドラ・モディ首相が率いるインド人民党(BJP)は、2億4,000万人が住むウッタル・プラデーシュ州と他の3つの州勝利しました。
    Narendra Modi had a good election. The Indian prime minister’s Bharatiya Janata Party is staying in power in Uttar Pradesh, which houses 240 million people, and three other states.
  5. 中国が新しい橋を使って香港に支援を送る。一時的に設置された深圳と香港を結ぶ橋は、新型コロナウイルス感染者で満杯となっている病院に中国本土から医療従事者や物資を送り込むのに役立つでしょう
    China will send help to Hong Kong via a new bridge. The temporary link between Shenzhen and the city will help the mainland rush healthcare workers and supplies to covid-filled hospitals.
  6. JDドットコムが3年ぶりに赤字に転落。この発表を受けて、Eコマース大手であるJDドットコム(JD.com、京東)のナスダック上場株は、18%も下落しました
    JD.com had its first annual loss in three years. The e-commerce giant saw its Nasdaq-listed shares drop as much as 18% on the results.
  7. ペロトンがサブスクに挑戦する。米フィットネス機器のペロトン(Peloton)は、米国の一部の店舗で、エアロバイクとトレーニングコンテンツの利用料が含まれた月額料金を設定する予定です。
    Peloton will try subscriptions. The stationary bike company will couple fees for equipment and content into one monthly payment in select US stores.

What to watch for

パンデミックから2年

A woman wears a face mask and shield in an MTR train, amid the coronavirus disease (COVID-19) pandemic in Hong Kong, China, March 7, 2022.
A woman wears a face mask and shield in an MTR train, amid the coronavirus disease (COVID-19) pandemic in Hong Kong, China, March 7, 2022. REUTERS/Tyrone Siu
Image: Reuters/Tyrone Siu

世界保健機関(WHO)が新型コロナウイルスの蔓延を「パンデミック」と呼んでから、今日(11日)で2年目です。世界では、感染拡大の抑制に急ピッチで取り組んでいる地域がある一方、これまでにない大きな感染の波と格闘している地域もあります。

ここで、対極にある2つの地域(香港と米国)について見てみましょう。

📈 香港の死亡率が、米国の最悪な日を上回った…

🧳 …そして、そのロックダウンは国外脱出を促している

🧐 米国では「test to treat」(薬局などでコロナの検査を受け、陽性であればその場で抗ウイルス剤のPaxlovidを無料で処方してもらう)プランが始まっている

🤷‍♀️ (しかし、「test to treat」を実施している場所はまだまだ少ない)


Don’t look up

国際関係とISSへの影響

Two astronauts and a cosmonaut onboard the International Space Station in 2001.
Image: NASA

国際宇宙ステーション(ISS)は、伝統的に各国が協調して活動する例となっています(写真は、2001年3月に米国のスペースシャトル「ディスカバリー号」が到着した時の宇宙飛行士たち。左からジェームズ・ウィザービー、ユーリー・ウサチェフ、ウィリアム・シェパード)。

しかし今、この15カ国のプロジェクトは、2大パートナー(米国とロシア)のあいだで過去最大の溝ができています。ロシアの宇宙担当の高官は、彼が絶好調のときにはTwitterで大げさなことを言うことで知られていますが、制裁の影響でロシアがISSを放棄し、地球にISSが衝突する可能性があると示唆したのです。しかし、現実はもっと複雑です。

もしロシアがISSへの参加を断念し、モジュールを外すところまで行ったとしても、他の関係国は時間とお金と労力をかければ、ISSを軌道に乗せ続けることができるのです。しかも、ロシアには参加を継続する「動機」が十分にあるのです。


SURPRISING DISCOVERIES

世界のトリビア

  1. サメが眠るときは? ニュージーランドのナヌカザメは、目を開けて寝ます
  2. ロシアはイタリアから絵画を取り戻したいと言っている。「羽飾りのある帽子をかぶった若い女性の肖像」は、ミラノのパラッツォ・レアーレに貸し出している作品の一つで、サンクトペテルブルクのエルミタージュ美術館に返還される予定です。
  3. 米国の5セント硬貨(ニッケル)は、今や10セント硬貨(ダイム)以上の価値がある。金属価格の高騰が理由です。
  4. 豚はよくしゃべるが、私たちは聞き方を知らないだけ。新しいアルゴリズムが、農家が豚の鳴き声から感情を読み取るのを手助けしようとしています。
  5. ディスコはなくならない。シカゴのDJ、スティーブ・ダール(Steve Dahl)は1979年にレコードを燃やしてディスコ・ミュージックをなくそうとしましたが(「ディスコ・デモリッション・ナイト」)、このジャンルは生き残り続けています。ディスコがなければ、デュア・リパ(Dua Lipa)やドージャ・キャット(Doja Cat)のようなアーティストが誕生しなかった理由をQuartz Obsessionポッドキャストの最新エピソード(英語)で是非、聞いてください。

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