Daily Brief:バイデンと習近平が今日、会談する

Russian nesting dolls of US President Joe Biden and Chinese leader Xi Jinping

Daily Brief

世界で今起きている事

おはようございます。今週もお疲れさまでした! 今日も「世界で今起きている事」をお伝えします。

Joe Biden and Xi Jinping are painted on Russian figurines.
Russian nesting dolls of US President Joe Biden and Chinese leader Xi Jinping
Image: Chris McGrath/Getty Images
  1. ジョー・バイデンと習近平が今日、会談する。アントニー・ブリンケン米国務長官は、18日に予定されている電話協議で、バイデン米大統領が中国の習近平国家主席に対して、「中国がロシアの侵攻を支援すれば代償を払うことになる」と伝える、と述べました。ブリンケンはまた、ロシアが化学兵器によるウクライナ攻撃を計画している可能性があると警告しました。
    Joe Biden and Xi Jinping will talk today. US secretary of defense Antony Blinken said the US president will tell his counterpart that China bears the responsibility for any actions it takes to support Russian aggression. Blinken also warned that Russia may be planning to attack Ukraine with chemical weapons.
  2. ロシアがドルで債務の一部を支払った。ロシアはドル建て国債で1億1,700万ドル(約138億円)の利払い義務を負っていましたが、1918年以来となる対外債務の不履行を回避できた可能性があります。
    Russia paid off some debt, in dollars. The country had owed $117 million in interest payments, but possibly avoided its first default on foreign debt since 1918.
  3. ヨーロッパとアジアの一部で新型コロナウイルスの感染者が急増している。ドイツはパンデミック開始以来で最も高い感染率を記録し、韓国では過去最多の死者数を記録しました。一方、香港では新型コロナに関する規制の一部を緩和することを検討しています。
    Covid is surging in parts of Europe and Asia. Germany saw its highest infection rate since the start of the pandemic, while South Korea recorded its deadliest day. Meanwhile, Hong Kong is considering rolling back some covid restrictions.
  4. 130万人のウクライナ人が停電に見舞われている。ロシアはウクライナのインフラを破壊し、人口密集地域を攻撃し続けています。これとは別に、親ウクライナのハクティビスト(ハッキングする活動家)たちがロシアのウェブサイトを攻撃しています。
    1.3 million Ukrainians lost power. Russia continues to destroy the country’s infrastructure and attack densely populated areas. Separately, pro-Ukrainian hacktivists are attacking Russian websites.
  5. イングランド銀行が3会合連続で利上げを実施。世界中の中央銀行は、世界経済の回復を助けることよりも、インフレ対策重点を置くようになっています。
    The Bank of England raised interest rates for the third time. Central banks around the world are now more focused on fighting inflation versus aiding the global economic recovery.
  6. アマゾンがMGMの買収を完了した。米国Eコマース大手のアマゾンによる米映画会社、メトロ・ゴールドウィン・メイヤー(MGM)の買収は、米連邦取引委員会(FTC)からのコメントなしに成立しました。FTCは、必要であれば、買収後でも違法との認識を示すことができます。
    Amazon closed its acquisition of MGM. The deal went through without comment from the US Federal Trade Commission. The agency can later challenge the deal if it wants to.
  7. 米国の新規失業保険申請件数は52年ぶりの低水準となった。物価の上昇やロシアのウクライナ侵攻をめぐる不確実性にもかかわらず、米国の労働市場は堅調に推移しています。
    New jobless claims in the US fell to a 52-year low. The country’s labor market remains strong despite elevated prices and uncertainties surrounding the war in Ukraine.

What to watch for

インドで祭りの幕が開く

Image: Giphy

春の訪れを祝うヒンドゥー教のお祭り「ホーリー」(Holi)は、この2年間、散々な目に遭いました。2020年はパンデミックを理由に真っ先に制限され、21年はインドでのCOVID-19感染率が破滅的になる直前のタイミングだったためやはり公式に禁止されました。今年のホーリーは、18日に始まります。インドでの感染率は低下し、ワクチン接種率も高い数値を示しています。

ホーリーはまさに「カーニバル」の精神を体現するもので、その日、人びとは開放的になってお互いにガラル(gulaal; カラフルな色粉)をかけ合い、合法化された大麻を使った飲み物を飲み、グジヤ(gujiya; 甘く揚げたお菓子)を食べまくるのです。ハトラスという小さな町にある工場は、ホーリーで使われるピンク色のガラルを年間2,000トン近く生産していますが、そうした生産者がいくつもあります。

ホーリーが宗教の垣根を越えて受け入れられているのは、インド文化に特有の「多様性」を象徴しているともいえるでしょう。ホーリーはヒンドゥー教の経典に基づくもので、「悪に対する善の勝利」を意味します。が、その伝統はヒンドゥー教にとどまらず、13世紀にはムガール帝国の支配者やスーフィーの詩人たちがホーリーに敬意を表していたことが確認されています。


A petroyuan world

「石油元体制」が来る日

サウジアラビアと中国が、人民元建てでの石油売買を検討していることが報じられています。この交渉は過去10年にわたって続けられてきましたが、仮にこの案が結ばれたとしても、すぐに実現することはないでしょう。というのも、サウジアラビアは自国通貨のリヤルを〈1ドル=3.75リヤル〉に固定しているため、不用意にドルにダメージを与えることは自国通貨に打撃を与えることにつながるからです。

世界における米国の覇権は、現在の「石油ドル体制」(petrodollar)に強く依存しています。では、「石油元体制」(petroyuan)が実現することで世界情勢は一体どう変化するのでしょうか。

現在、世界の石油取引は年間14兆ドル(約1,600兆円)されています。人民元がドルに置き換えられるようになれば、世界各国は人民元の外貨準備を維持しなければならなくなります。現在、世界の外貨準備のうち、ドルは55%を占めていますが、人民元はまだ2.48%でしかありません。

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The B Corp moment

お知らせ

企業は、すべてのステークホルダーに対して何ができるのか? QuartzのCEOが、B Lab US & Canadaの CEOであるホルヘ・フォンタネスやBコープ企業のCEOたちと共にこの問いの答えを探るイベントを開催します!

政策、環境、社会がめまぐるしい変化を続けるなか、「株主優先」の価値観も新たな道に向けて進化しています。そんななか、わたしたち自身に何ができるのかを学ぶ時間になります。

開催日時は、3月23日(土)午後1時〜2時(米国東部時間)こちらからぜひご参加ください。


SURPRISING DISCOVERIES

世界のトリビア

  1. NASAのジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が最近ハマっているのは? 同望遠鏡がとらえた天の川銀河の星の写真は、既存の物理学の法則を拡張するものでした。
  2. ステゴサウルスにはイトコがいる。中国南西部では、鎧をまとったような姿の遠い親戚の化石が発見されています
  3. 考古学者が発見、アステカ寺院を飾るヒトデ。700年前のアステカ人は、棘皮動物を戦いの神「フイツロポクトリ」に奉納していたみたいです。
  4. お詫び:あれはジャガイモではありませんでした。ニュージーランドで発見され「ダグ」(Doug)と命名された「世界最大のイモ」の続報です(2021年11月5日付「世界のトリビア」でお伝えしていました)。DNA検査の結果、ダグはただの「ぐちゃぐちゃになったひょうたんの塊根」であることが判明しました。わたしたちも、ダグを発見した人びとも、誤った情報をお伝えしたことを深く反省しています。
  5. 人工装具が将来、「スーパーソルジャー」を生み出すかもしれない。脳で制御する外骨格を追加することで、兵士に超人的な力を与えるでしょう。詳しくは、Quartz Obsessionポッドキャストの最新エピソード(英語)で。

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