Daily Brief
世界で今起きている事
おはようございます。今日から新年度。4月1日の「世界で今起きている事」をお伝えします。
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- 上海がロックダウンを拡大。新型コロナウイルスの感染者数が増え続けているため、中国の商業都市である上海はロックダウン措置を拡大し、人口のほとんどをカバーする予定です。
Shanghai is expanding its lockdown. As cases of covid continue to go up, the Chinese commercial capital will extend lockdown measures to cover most of its population. - ヨーロッパはロシア産ガスを断つ準備をしている。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、ロシア産天然ガスをルーブルで支払わない場合、供給契約を停止するとしており、欧州各国はそれに備えて計画を立てています。一方、米国は戦略石油備蓄の放出で支援する予定ですが(詳しくは後述)、石油輸出国機構(OPEC)は従来の戦略に固執しています。
Europe is preparing to cut off Russian gas. President Vladimir Putin won’t trade gas if it’s not in rubles, and European countries are planning accordingly. Meanwhile, the US will help by tapping its strategic oil stash (more below), but OPEC is sticking to its strategy. - 包囲されたマリウポリから民間人が避難へ。ロシアは「人道回廊」の開放に合意し、ウクライナ政府は市民を救出するためにバスを派遣しています。一方、ロシアは新たに13万4,500人を徴兵しました。
Civilians will be evacuated from besieged Mariupol. Russia agreed to a humanitarian corridor, and the Ukrainian government is sending buses to the city to rescue its citizens. Meanwhile, Russia drafted 134,500 new conscripts. - インドが現地のガス料金を2倍に引き上げた。この値上げは世界的な傾向を反映したものですが、インドのインフレ率を押し上げることになりそうです。
India doubled its local gas prices. The increase reflects global trends but will likely push up the country’s inflation. - スリランカの暗い日々。パンデミックと減税によって悪化した経済危機は、取引時間の短縮や街灯の切断につながり、抗議行動も広がっています。
Dark days in Sri Lanka. The economic crisis, worsened by the pandemic and tax cuts, is causing reduced trading hours and cut-off street lights, as well as widespread protests. - 米国の主要なインフレ指標は、前年比で6.4%増加した。これは1982年以来最も高いインフレ率で、食品やガスの価格に表れています。
A key US inflation gauge is up 6.4% year over year. This is the highest inflation value since 1982, and it’s showing in the prices of food and gas.
What to watch for
プラスチックは悪?
風で運ばれるビニール袋は、映画『アメリカン・ビューティー』がロマンチックに描いたような美しいものではありません。
英国では本日(1日)より、使い捨てプラスチックの生産を抑制することを目的とした税制(プラスチック包装税)が施行されます。プラスチック包装の製造業者および輸入業者は、リサイクル材料の含有率が30%未満のプラスチックについて、1トン当たり200ポンド(262ドル=約3万2,000円)を支払う必要があります。政府は、この措置により初年度に20万トンの二酸化炭素排出を削減し、リサイクル材料の需要を40%高めることができると予測しています。一方、業界団体は、消費者のコスト増につながると警告しています。
真の問題は、スペインやイタリアでも検討されているプラスチック税が、「レジ袋禁止令」よりもうまく機能するかどうかです。レジ袋禁止令をめぐっては、結果として紙袋やゴミ袋の消費を増加させてしまうなど、意図的でない「副作用」をもたらすことが研究で判明しています。3月2日、世界の指導者たちはプラスチック汚染に関する新たな世界条約の制定に向けて協議を始めることで合意しました。これから、さらなる反プラスチック政策が積み上がっていくことになるのです。
Where are the US oil reserves?
石油備蓄はどこにある?
米国は、1973年の石油危機をきっかけに戦略石油備蓄が設定されて以来、最大規模の原油の放出に踏み切ることになりました。エネルギー価格の抑制が目的ですが、その原油はどこから来ているのでしょうか?
石油備蓄は、タンカーが容易に入出港できる米国南部のガルフコーストに4カ所に分けて保管されています。石油は岩塩層を溶かした地下空洞に貯蔵されており、最大容量は7億1,400万バレルですが、常に満杯になるわけでもありません。1日あたり平均100万バレルの追加放出ですべてが解決するわけではありませんが、少なくとも国内の石油需要に対応することはできます。
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SURPRISING DISCOVERIES
世界のトリビア
- 「ピンク・フロイド」は最高の人生を送っている。米カンザス州の動物園から17年前に逃げ出したフラミンゴが、テキサス州でカモメと一緒にいるところを目撃されました。
- 絵文字で新しい国旗を作ることはできない。ユニコードは複雑な地政学的問題に関わらないようにするため、新しい国の国旗を作ることはないでしょう。
- ウクライナのデザイナーが軍服を作っている。ファッション業界はその素材と技術を使って 迷彩ネット、戦闘用ブーツ、装甲ベストを作っています。
- オフィスで睡眠をとることが新しい在宅勤務になる。最近の新型コロナウイルス感染増加によってオフィスが閉鎖されるのを避けるため、上海の企業は「クローズドループ」にし、従業員にオフィスで生活するように求めています。
- 米国の過去のスナップショット。1950年の国勢調査は、人口統計と社会情報を含む640万ページがデジタル化され、72年ぶりに今日(1日)からアクセスできるようになります。
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