Daily Brief
世界で今起きている事
おはようございます。ゴールデンウィーク中も世界のビジネスは動き続けています。来週も、月〜金の「Daily Brief」は平日と変わらずお届けします(夜のニュースレターはお休みです)。
- ポーランドは、ロシアのガスをルーブルで支払ったEU諸国は罰せられるべきだと述べた。ロシアは、ポーランドとブルガリアがルーブルでの支払いを拒否したため、ガスの供給を停止しましたが、ドイツなどの国はこの規則を回避する方法を見つけています。
Poland said EU countries paying for Russian gas in rubles should be punished. Russia cut off Poland and Bulgaria’s gas supply after they refused to pay with the currency, but countries like Germany are finding ways around the rule. - 一方、ロシアのガスプロムは過去最高の純利益を計上した。国営ガス大手のガスプロム(Gazprom)は2021年に290億ドル(約3.7兆円)を稼ぎましたが、各国からの制裁が続くため、今年のガス生産量は昨年比で4%減少する見込みだとしています。
Meanwhile, Russia’s Gazprom reported a record net profit. The state-owned energy company earned $29 billion in 2021, but said it expects gas output to fall by 4% this year as sanctions continue. - ジョー・バイデンは、ウクライナ支援のために330億ドル(約4.3兆円)を議会に要求した。米大統領は、追加予算の計上を議会に要請した際、「基本的に、わたしたちにはお金がありません」と述べました。
Joe Biden asked Congress for $33 billion to defend Ukraine. “Basically, we’re out of money,” the US president said when announcing the supplemental budget request. - ゴールドマン・サックスは、支援の有無にかかわらず日本円は下落し続けるだろうと述べた。米金融大手のゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)は、約20年ぶりの円安水準となった日本円の価値は、日銀が介入したとしても、改善されるとは考えていないと述べました。
Goldman Sachs said the yen will continue to fall with or without help. The US investment bank said it didn’t expect the value of the Japanese currency, which has fallen to its lowest level in two decades, to improve with an intervention. - 米国株は、有望な大手テック企業の決算を受けて上昇。メタ(旧フェイスブック)は、予想を上回る業績を発表し、株価の上昇に拍車をかけました。アマゾンはその後、2015年以来となる四半期最終赤字になったと発表。アップルは売上高が970億ドル(約12.6兆円)に増加し、史上3番目の業績となりました。
US stocks rose on promising Big Tech earnings. Meta’s better-than-expected earnings helped fuel the rally. Amazon later reported its first quarterly loss since 2015, while Apple said revenue rose $97 billion—its third-best performance in history. - 米国経済は縮小した。しかし、GDPの減少がそのすべてを物語っているわけではありません。サプライチェーンの制約により輸出は減少しましたが、モノへの需要は旺盛で、米国への輸入は増加しました。
The US economy shrank. But the GDP decline doesn’t tell the whole story—demand for goods was strong and imports to the US rose, though supply chain constraints caused exports to drop.
What to watch for
米国のGDPが減少
木曜日(28日)に発表された米国の国内総生産(GDP)は、輸入の急増で貿易赤字が拡大し、年率1.4%のマイナスとなりました。新型コロナウイルスによる中国のロックダウンとウクライナ侵攻は、製造業に不可欠な原材料の輸入を圧迫する可能性があります。
今日(29日)はドイツ、フランス、イタリア、スペイン各国がGDPを発表するので、より世界の状況が見えてくるはずです。これらの国はそれぞれ、ウクライナ侵攻の影響で2022年の経済成長率の予想を引き下げています。今週、ドイツ経済省は、通年の見通しを3.6%から2.2%に引き下げました。 また、4月初めには、国際通貨基金(IMF)が世界経済の成長率見通しを4.4%から3.6%に下方修正しています。
これらの第1四半期GDPによって、経済成長率予測がどのような影響を受けるのかは、まだ分かりません。
Musk’s other companies
マスクと買収の影響
イーロン・マスクによるツイッター買収の試みは、スペースX(SpaceX)とテスラ(Tesla)にとって何を意味するのでしょうか?
🚀 スペースX:ちょうど5カ月前、マスクはスペースXの社員に、開発中のエンジン「ラプター」の問題が解決しなければ、倒産の可能性があると警告しました。規制上の問題はその可能性を高めており、マスクが認めたように、株式非公開のスペースXはより多くの資本を必要とすることになります。巨額の資金が必要となるツイッター買収によって、スペースXのための資本確保に影響を与える可能性もあります。こうした状況を打開するための選択肢の一つは、スペースXの衛星インターネット網であるスターリンク(Starlink)を現在の見込みよりも早くスピンアウトさせることです。
🚗 テスラ:上場企業であるテスラの株主は、ツイッターの買収について明らかに懸念を示しています。買収合意が明らかになった後、テスラの株価は10%以上も下落しました。マスクはツイッター買収の担保としてテスラ株を差し出しています。投資家は、マスクがこのローンのマージンコール(追加証拠金の差し入れ要求)に直面した場合、テスラの経営権を失いかねないことを懸念しているのかもしれません。
SURPRISING DISCOVERIES
世界のトリビア
- 宇宙の土の模造品がブームに。地球外の土の模造品は、教室や宇宙機関、そして個人宅の庭でも使われています。
- K-POPとクリプトが融合した新しいゲーム「Seoul Stars」。プレイヤーはトークンを獲得し、バーチャルK-POPスター「Yuna」のNFTを購入することができます。
- 英国で世界初の空飛ぶクルマの空港がオープンした。「vertiport」と呼ばれるこのハブでは、ドローンやその他のeVTOL(電動垂直離着陸機)も受け入れる予定です。
- 「E-nose」を鼻であしらってはいけない。この嗅覚技術は、高品質のウイスキーと模造品の香水をかぎ分けることができます。
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