Daily Brief:イスラム諸国「インド批判」の理由

India prime minister Narendra Modi.

Daily Brief

世界で今起きている事

おはようございます。今朝も「世界で今起きている事」をお伝えします。インドで高まるイスラムヘイトに、イスラム側も強硬な態度をみせています。

India's Prime Minister Narendra Modi, featured from the back.
India prime minister Narendra Modi.
Image: Reuters/Adnan Abidi
  1. イスラム教への蔑視発言でイスラム諸国がインドに抗議。ヒンズー至上主義を掲げる与党・インド人民党(BJP)の関係者による預言者ムハンマドを侮辱する発言を受け、批判が相次いでいます。ナレンドラ・モディ政権下のインドでは、人口の14%を占めるイスラム教徒への反感や攻撃が全土で高まっています
    Muslim nations protested India over derogatory remarks to Islam. Under Narendra Modi’s term, anti-Muslim sentiments and attacks have risen across India, who make up 14% of the country’s population.
  2. ディディは時間外取引で50%以上急騰した。中国の規制当局は、中国のライドシェアリング大手、ディディ(Didi、滴滴出行)に対する新規ユーザーの登録停止措置を解除しました。同社は、国内のアプリストアにアプリを復活させる予定です。
    Didi jumped more than 50% in pre-market trade. Chinese regulators are lifting a ban that kept China’s ride-hailing giant from adding new users, and will reinstate the apps on domestic app stores.
  3. 英国は米国と連携してウクライナに長距離ミサイルを提供する。一方のロシアは、ドンバス地方全域を掌握するために圧力をかけています。
    The UK joined the US in offering long-range missiles to Ukraine. Russia is pressing on to seize all of Donbas.
  4. 米国と韓国が海に向けてミサイルを発射した。韓国軍によると、北朝鮮によるミサイル発射を受けた今回の「報復」発射は、北朝鮮の攻撃に対して両国が迅速に対応できることを示すのが目的だそうです。北朝鮮は、主要な核関連施設を拡張していると伝えられています。
    The US and South Korea launched missiles into the sea. The tit-for-tat launches were aimed to demonstrate the countries’ ability to respond swiftly to North Korean attacks, the South Korean military said. North Korea is reportedly building out its main nuclear site.
  5. スリランカの新首相は、資金援助を受けるために金融機関との交渉を始めた。デモ参加者は、化学肥料の輸入禁止や、ゴタバヤ・ラジャパクサ大統領の親族がポストを占める政府などが経済危機を招いたとしています。
    Sri Lanka’s new prime minister is negotiating with banks for financial relief. Protestors said bans on imported fertilizers and a government stocked with relatives, among other things, caused the economic crisis.
  6. イーロン・マスクは、ボット問題で440億ドル(約5.8兆円)のツイッター買収合意を破棄すると脅した。マスク側はツイッター幹部宛ての書簡で、ツイッターはスパムや偽アカウントに関する詳細な情報を求めるマスクの要求を満たしておらず、契約に違反していると指摘しました。
    Elon Musk threatened to scrap a $44 billion Twitter deal over the issue of bots. In a securities filing, Musk said Twitter is breaching its agreement by not meeting his demands for more information about spam and fake accounts.
  7. ジョー・バイデン米大統領は、太陽光パネルの国内生産を増やしたいと考えている。また、東南アジアから輸入する太陽光パネルへの関税を2年間免除する予定です。
    US president Joe Biden wants to boost domestic production of solar panels. He also plans on exempting tariffs on panels from Southeast Asia for two years.

What to watch for

米州サミットの「失策」

Mexican President Andres Manuel Lopez Obrador at a podium with the Mexican seal on it, in front of the Mexican flag. He is leaning casually on the podium and smiling.
Image: Mexico Presidency/Handout via Reuters

米国では今週、ロサンゼルスで第9回米州首脳会議Summit of the Americas)が開催されています。中南米・北米から30人以上の指導者が集まり、気候変動、移民、インフレなどの重要問題について議論しているのです。

今回のサミットについては、参加者リストの政治性が、議論の内容に影を落とすことになるのではと危惧されています。バイデン政権は、人権や国民の自由が欠けているとしてキューバ、ニカラグア、ベネズエラをリストから排除。また、メキシコ大統領のアンドレス・マヌエル・ロペスオブラドール(写真上)はサミットをボイコットしています

批評家たちはこれを米国の失策以外の何物でもないと指摘していますが、米国は果たして議論の土台を取り戻せるでしょうか。バイデンは、極右のブラジル大統領ジャイル・ボルソナロとの初の公式会談を控えています。ホワイトハウスによると、両首脳は「食料不安、気候変動、パンデミックからの回復」について話し合う予定で、「トランプの同盟国」であったブラジルとバイデン下の米国との関係融和の兆しがみられます。


Apple’s latest reveals

1分でわかるWWDC

アップルは、月曜日(6日)に開催された年次開発者会議、Worldwide Developers Conference(WWDC)で、新たな分野への大きな一歩を踏み出しました。

ハイライトをご紹介します。

  • 💸⏰ アップル・ペイ・レイター:アップルが、後払いサービス「BNPL」(バイ・ナウ・ペイ・レイター)に参入です。ユーザーは、6週間以内であれば、購入した商品の代金を金利や手数料なしで4回の分割で支払うことができるようになります。
  • 💻💡 M2チップ:同社の最新の半導体は、M1チップに比べ、より少ない消費電力でより高い処理能力を実現します。
  • 💻✨ 新しいMacBook:Proの新モデルの処理能力はより高速に、バッテリーの持続時間もより長く。Airの新モデルは、前モデルより体積比で25%小さくなっています。
  • 💾 🎉 新しいソフトウェア:iPhone、iPad、MacBook、Apple Watchすべてについてアップデートを実施。iMessageの編集、Apple Watchによる睡眠ログの記録、iPadでのコラボレーションワークがより簡単になる予定です。
  • 🍕📣 ピザの配達状況についてのライブアップデート通知:こんな機能が欲しいなんて思ってもみなかったのでは。

SURPRISING DISCOVERIES

世界のトリビア

  1. ハリー・スタイルズ新譜、米国での売上のほとんどは「レコード盤」によるもの。デジタル音源の売上が激減しており、2021年時点での売上はわずか4%に過ぎません。
  2. とあるSpotifyポッドキャスター、「雨の降る音」配信で1万8,000ドル(約230万円)を稼ぐ。この配信の裏方が誰なのかは、ちょっとした謎に満ちています。
  3. 米連邦取引委員会(FTC)によると「クリプト詐欺師」がだまし取った金額は10億ドル(約1,300億円)以上に。この金額は、2021年の調査開始以降の合計です。報告されている損失の多くは「虚偽の投資案件」によるものです。
  4. 約6万5,000年前の人類は、オーストラリアで「悪魔のアヒル」の卵を食べていた。ドロモルニス科に属する巨大な水鳥はその後絶滅してしまったため、ご先祖のつくったオムレツと同じ味はもう楽しめません

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