Daily Brief
世界で今起きている事
おはようございます。今朝も「世界で今起きている事」をお伝えします。
- 中国に進出している欧州企業の4分の1近くが、投資先を他へ移すことを検討している。パンデミックに伴う規制は欧州企業にとってビジネスを混乱させ、不確実性をもたらしています。一方、マカオでは新型コロナウイルス感染者が確認され、店舗が閉鎖されましたが、カジノは閉鎖されていません。
Nearly one quarter of European firms in China are considering shifting investments elsewhere. Pandemic restrictions have disrupted business and generated uncertainty for European companies. Meanwhile, a covid-19 outbreak in Macau has shuttered shops—but not casinos. - ロシアは中国にとって最大の石油供給国になった。ウクライナ戦争をめぐって欧米の買い手がロシアからのエネルギー輸入をやめるなか、中国企業は派手にお金を使っています。
Russia became China’s number one oil supplier. While Western buyers renounced Russian energy imports over the war in Ukraine, Chinese companies went on a shopping spree. - 英国の鉄道労働者は、交渉が決裂した後、ストライキに突入した。この30年間で最大規模のストライキとなり、今日(21日)も運行に大きな支障が出ることが予想されています。
Rail workers in the UK are going on strike after negotiations failed. The walkout will be the biggest in 30 years, and severe service disruptions are expected today. - プライマークがEコマースに門戸を開く。これまでオンライン販売を避けてきたファストファッションのプライマーク(Primark)が、英国でクリック&コレクトサービスを試験的に導入します。
Primark opened up to e-commerce. The fast fashion retailer will trial a click and collect service in the UK, having shunned online sales so far. - 中国のビーチリゾートで、テスラ車が一時的に禁止。ロイター通信の最初の報道によると、中国河北省の避暑地・北戴河で2カ月間にわたって米EVメーカー、テスラ(Tesla)の車両の進入を禁じるという規制は、中国の最高指導者が非公式に集まる例年の会合と時期が重なります。
A Chinese beach resort temporarily banned Tesla cars. The two-month restriction coincides with a secretive annual gathering of the country’s top leaders, Reuters first reported. - 日本の裁判所は、同性婚禁止を合憲と判断した。G7の中で同性同士の結婚を認めていない国は、日本だけです。
A Japanese court ruled the country’s same-sex marriage ban is constitutional. It’s the only G7 country that doesn’t allow people of the same sex to wed.
What to watch for
ウイグル禁輸法
今日21日、米国では、中国からの輸入品のうち強制労働で生産されていないことを証明できない商品の輸入を阻止する権限を強化する法律が施行されます。この「ウイグル強制労働防止法」(Uyghur Forced Labor Prevention Act)は、中国国内の主要な製造拠点である北部の新疆ウイグル自治区を原産地とする商品を対象としています。
米国の議員や政府機関は、この地域に、イスラム系の少数民族ウイグル族ら数千人を収容し、強制労働をはじめとする民族弾圧を加えている大規模収容所があるとしています。一方の中国政府はこれに反論しており、米中間のビジネス関係を混乱させるものとして、この法案の施行に抗議しています。
強制労働によるものとして、次のような産業が挙げられています。
- 👗 コットン製の衣料品
- 🔆 ソーラーパネルなどに使用されるポリシリコン
- 🍅 トマト/トマト製品
- 💇♀️ ヘアケア製品、特にウィッグやヘアエクステンション
- 📱 タッチスクリーンやその他電子部品
- 🛤️ 鉄道輸送機器
who wants ultra-fast delivery?
15分宅配のいま
パンデミック時、注文から10〜15分で食料品や日用品を届ける「超高速宅配」(Ultra-fast delivery service)が脚光を浴び、数十億ドルの投資を集めました。
しかし、このビジネスモデルも、パンデミック後の世界では困難な局面に立たされています。ベンチャーキャピタルの資金を使い果たし、利用者も自由に外を動き回れるようになったいま、これら宅配スタートアップの多くがサービス縮小や、拠点の閉鎖を余儀なくされています。
なかでも米国のゴーパフ(Gopuff)やドイツのゴリラズ(Gorillas)は世界数百の都市で事業を展開していますが、割引を利用して顧客を引き付け、維持しながら、黒字への道筋をつけようとしています。
しかし、割引の乱発は、大規模かつ安価なサービスによってキャッシュフローを確保してきたこの業界にとって、あまりよい兆候とはいえません。市場が不安定化し、投資家も自分たち以外の選択肢にシフトしているなかで宅配サービスが生き残るには、おそらく戦略そのものの変更が必要でしょう。
SURPRISING DISCOVERIES
世界のトリビア
- ニュージーランド上空で青い光の奇妙な螺旋が目撃された。信じるかどうかはあなた次第ですが、おそらくイーロン・マスクと関係がありそうです。
- ラブレターが復活している。日本のある都市では、出会い系アプリをやめて、紙とペンを使って相手を見つけることを奨励しています。
- 職場でのVRは…うまくいかないかもしれない。ある研究によれば、一日中メタバースの中にいると、生産性が下がり、ストレスが増え、偏頭痛になる可能性があるそうです。
- カギムシの粘液が次のバイオプラスチックになる可能性。ナイロンと同じ強度をもつこのクモの巣状の物質は、いつの日か商業的に利用できるようになるかもしれません。
- ブラックホールの暴走? ブラックホールは通常、伴星と対になっていますが、科学者たちは単独で彷徨っているブラックホールを見つけたとしています。
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