Daily Brief:中国不動産、またデフォルト

Belly up.

Daily Brief

世界で今起きている事

おはようございます。今週も「世界で今起きている事」をお伝えします。

The logo of property developer Shimao Group is seen on the facade of Shimao Tower in Shanghai.
Belly up.
Image: Reuters/Aly Song
  1. 中国の不動産開発会社、重要な支払いができず。中国の不動産開発業界で新たにオフショア債の元利払いを履行できなかったのは、シーマオ・グループ(Shimao Group、世茂集団)で、昨日(3日)が期日だった10億ドル(約1,350億円)相当のドル建て社債について支払いができませんでした。
    A Chinese property developer missed key payments. Shimao Group, the latest defaulter on offshore debt in the sector, didn’t make payments on a $1 billion bond that were due yesterday.
  2. テスラは第2四半期に25万4,695台のクルマを納車した。新型コロナウイルスに伴う中国でのロックダウンや部品不足に対処したため、米EVメーカー、テスラ(Tesla)の4~6月期の販売台数はアナリストの予測を下回りました
    Tesla delivered 254,695 cars in the second quarter. Deliveries were below analysts’ predictions as the company dealt with covid lockdowns in China and parts shortages.
  3. ロシアはリシチャンスクを制圧したと発表。リシチャンスクは、ウクライナ東部ルガンスク州でウクライナ側が支配していた最後の拠点都市でした。
    Russia said it has control of Lysychansk. The city would be the last in the Luhansk region in eastern Ukraine to fall to Russia.
  4. 香港と中国本土で今日(4日)からETF取引が開始される。5月に発表されたETF相互取引により、香港と中国本土の投資家は対象となるファンドを取引できるようになります
    ETF trading between Hong Kong and the Chinese mainland started today. The ETF Connect, announced in May, will allow investors in both places to trade eligible funds.
  5. 異常気象がオーストラリアと日本を襲った。シドニーでは豪雨に伴う洪水で数千人が避難し、東京では記録的な熱波のなか、土曜日(2日)に8日連続で気温が35℃を超えました。
    Extreme weather hit Australia and Japan. Flooding has forced thousands to evacuate Sydney, while temperatures in Tokyo on Saturday crossed the 95-degree Fahrenheit mark for the eighth straight day amid a record-breaking heatwave.
  6. 空売り筋がテザーを囲んだ。暗号資産トレーダーの疑惑の目がステーブルコインであるテザーの裏付け資産に向けられるなか、トレーダーはテザーから手を引きつつあります。一方、暗号資産レンディング大手のセルシウス(Celsius)は、顧客資産の引き出しと取引を停止。顧客は、再び自分の資金を見ることができるのかどうか、疑問に思っています
    Short sellers circled Tether. Crypto traders are getting out of Tether as the assets backing the stablecoin are scrutinized. Meanwhile, customers of crypto lender Celsius are wondering if they’ll see their money again after the company froze withdrawals.

What to watch for

「自由な国」と呼ばれて

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今日4日に独立記念日を迎える米国はいま、いくつかの「民主主義の脅威」に直面しています。

保守的な最高裁は今後、連邦選挙規則制定に関して独立した権限を州議会に与える(つまり、州の司法府と行政府はチェックできなくなる)可能性のある訴訟を審理する予定です白人至上主義者は徒党を組んでマイノリティーを脅かし続けており、昨年1月6日に起きた米連邦議会襲撃を調査する委員会が開いた公聴会(先月28日)では、ドナルド・トランプ大統領(当時)が「支持者は自分を傷つけるために来たのではない」として武器の持ち込みを確認するための金属探知機を取り外すように命じたとの証言も出ました

そして、国民が自らの自由が脅かされていると感じているのは米国だけではありません。人権団体フリーダムハウスのあるレポートでは「独裁者たちは力を合わせて、国境を越えても反体制派を追及している」と報告されていますが別のレポートでは「自由な国」に住んでいる人は世界人口の20%以下とされています。これは1995年以降で最も低い割合です。


almost destroyed Robinhood

ロビンフッドの起死回生

Image: Giphy

ミームストックブームの火付け役となった投資アプリ「ロビンフッド」(Robinhood)ですが、熱狂的な取引が続くなかで死に体になっています。

ミームストックに関する議会の報告書によれば、ロビンフッドは昨年1月に起きた米ビデオゲーム小売のゲームストップ(GameStop)のショート・スクイーズ騒動の際にデフォルト(債務不履行)に陥りかけていたようです。

また、マージンコールに対応するために必要な担保が大幅に不足していたロビンフッドはデフォルトせずにこの事態を乗り切るため、米証券保管振替機関(DTCC)に寛大な対応を求めるロビー活動を行い、投資家から資金を集めました。ただ、これも紙一重の回避だったようです。

ポイントとなる数字を見ていきましょう。

  • 30億ドル(約4,050億円):マージンコールのために本来必要だった担保額に対しての不足額
  • 23億ドル(約3,100億円):DTCCが担保要求で免除した金額。しかし、それでも7億ドル不足していた
  • 35億ドル(約4,700億円):その後、支払能力を維持するためにロビンフッドが調達した金額

SURPRISING DISCOVERIES

世界のトリビア

  1. ビッグベンの鐘の音が帰ってくる。ロンドンの時計塔の鐘は、大規模修復工事のために過去5年間沈黙していましたが、再び音を響かせることになりました。
  2. 恐竜が地球を支配していたのは、寒さに対応できたから。新しい研究によると、恐竜よりも前に世界を支配していた巨大な爬虫類は、寒さに耐えられなかったことがわかりました。
  3. 気候変動に関する新しいボードゲームでは、プレイヤーは勝てない。目標はあくまでも、TEOTWAWKI(the end of the world as we know it、わたしたちが知っているような世界の終わり)に到達しないことです。
  4. 数千匹のクロナガアリが、米ネブラスカ州で新種の哺乳類10種の化石を発掘するのに貢献した。古生物学者を噛みさえしなければ、最高なのですが。
  5. マレーシアのオンライン中古車市場はインフルエンサーに支えられている。消費者は、中古車販売員よりもYouTuberを信頼しています

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