Daily Brief：クロアチア、ユーロ圏になる

Daily Brief

世界で今起きている事

おはようございます。ユーロの動きが気になる今朝も、「世界で今起きている事」をお伝えします。

1. 英国の指導者レースは、現在8人の候補者がいる。仲間の議員から十分な支援を確保できた保守党議員が、今日（13日）、党首選の第1回投票に臨むことになります。最有力候補のリシ・スナク元財務相は有力な後ろ盾を得ています。
   The UK leadership race now has eight candidates. The Conservative party members who secured enough support from fellow legislators will be on the ballot for run-off votes today. Front-runner Rishi Sunak has gained prominent backers.
2. ロンドン・ヒースロー空港は、夏の利用者を制限している。人手不足で空港の対応能力が限られるなか、同空港を出発する旅客数を1日あたり10万人に制限しています。また、航空会社は、同空港を出発する航空機のチケット販売を9月分まで中止するよう要請されました。
   London Heathrow airport is limiting summer passengers. Daily travelers will be capped at 100,000 amid staff shortages that have cut capacity. Airlines will also be asked to stop selling tickets until September.
3. 中国は河南省の銀行スキャンダルで、一部の被害者に預金を払い戻す。当局は、中国最大の金融詐欺のひとつとなる可能性のある事件で、容疑者とみられる人物を特定しました。
   China will repay some victims of the Henan bank scandal. Authorities are hunting down the alleged culprit of what could be one of China’s biggest financial scams.
4. 辞任を表明したスリランカ大統領とその家族14人が出国を阻まれた。報道によると、彼らは一般の列に並んで待つことを拒否するなどし、2度にわたって入国審査を通過できなかったそうです。
   Sri Lanka’s resigning president and 14 family members were blocked from leaving the country. They reportedly failed to pass immigration twice after refusing to wait in a public queue.
5. 国有化を前に、仏電力公社（EDF）の株価が急騰した。フランス政府はエネルギー供給を確保するため、80億ユーロ（約1兆円）の支払いを準備していると報じられています。
   Shares for French energy giant EDF surged ahead of nationalization. The government is reportedly preparing to pay €8 billion ($8.05 billion) as it seeks to secure its energy supply.
6. リャンリャンはIPO前の資金調達で15億元（約305億円）を求めている。2020年に中国の規制当局にIPOを阻止された、馬雲（ジャック・マー）率いるアント・グループ（Ant Group）のライバルでもある中国の決済サービス大手、リャンリャン（LianLian）は、来年に香港市場でのデビューを目指しています。
   LianLian is seeking 1.5 billion yuan ($223 million) in pre-IPO financing. The rival to Jack Ma’s Ant Group, whose own IPO was stopped by Chinese regulators in 2020, is seeking a Hong Kong debut next year.
7. クロアチアがユーロ圏に正式加盟する。クロアチアは2023年に通貨のユーロを導入する予定で、20カ国目のユーロ採用国となります。
   Croatia is officially joining the euro zone. It plans to adopt the euro currency in 2023 and will be the 20th nation to join the monetary union.

What to watch for

ガソリン価格は下がるか

米国のガソリン平均価格は依然として1ガロン（約3.8リットル）当たり4.50ドルを超えて推移しています。ジョー・バイデン大統領は、世界の石油市場のバランスを取るよう、大きなプレッシャーにさらされています。消費者に石油の使用量を減らすよう求めることは政治的な“手詰まり”を意味するため、バイデン大統領は今週訪問するサウジアラビアやアラブ首長国連邦（UAE）に、石油の増産を求める予定です。

実際のところ、世界の石油生産は“フル回転”しています。6月には、米国最大のシェールオイル産出地域における生産量は過去最高を記録。ナイジェリアやリビアなど一部の石油輸出国機構（OPEC）加盟国では、管理上の不備や紛争が原因で掘削が滞っています。サウジアラビアおよびUAEは掘削能力にまだ余裕があるようですが、彼らがそれを使う気があるのか、あるいは使えるのか（さらに言えば、それによってガソリン価格を下げられるのか）は不明です。

昨日12日に発表されたOPECの予測によると、世界の石油供給は2023年まで需要に追いつくことはないとされています。ガソリン価格の下落は期待できそうにありません。

the euro & the dollar reach parity

ドル一強がやってくる？

昨日12日、外国為替市場では対ドルユーロ安が進んで一時、1ユーロ＝1ドルを割り込み、「パリティ割れ」の状態になりました。2003年以来、ドルとユーロの取引において常に優位にあったユーロにとって、望ましい転換点とはいえない展開です。

投資家は、ヨーロッパに迫り来る経済危機を警戒しています。欧州中央銀行（ECB）が利上げに消極的なうえに、経済制裁を受けたロシアは欧州大陸への天然ガス供給にとって脅威となっています。さらに、先月1日には欧州連合（EU）がロシア産原油の輸入禁止措置に合意したことで各国は新たな供給源の確保を余儀なくされており、エネルギー問題への懸念は終わりそうにありません。

これらの要因がユーロの足を引っ張っているとする一方で、ドルを押し上げているのは何なのでしょう？ その答えは「安心感」。経済が不安定なときに多くの投資家がドルを保有するのは、ドルおよびドル建て資産の方が安全だと考えるからです。需要が高ければ高いほど、価値が上がるのも当然です。

SURPRISING DISCOVERIES

世界のトリビア

1. 世界の億万長者トップ5がアイスキャンディーになった。アートコレクティブのMSCHFは、文字通り、金持ちを食べてほしいと考えています。
2. 気候変動の最新の指標は、脂の乗った魚。日本の漁師たちは、水温の上昇によって脂が乗ったカツオが増え、乱獲されることを恐れています。
3. もっと笑顔で！ フィリピンのムラナイの自治体では、職員が業務中にしかめっ面をしないように求めています。
4. 200年ぶりに発見されたコバルト鉱山が再び封印されることに。坑内に酸素を入れないことが、坑内を元の状態のまま保つ唯一の方法です。
5. 太陽光は男性の食欲を増進させる。紫外線を浴びた肌は、空腹感を刺激するホルモンであるグレリンをより多く分泌することがわかりました。ただし、エストロゲンが存在しない場合に限ります。

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