Daily Brief:ジャック・マーとビヨンセ

What is ahead for Chinese tycoons?

Daily Brief

世界で今起きている事

おはようございます。今朝も「世界で今起きている事」をお伝えします。

Beijing sends a bleak message to tycoons like Jack Ma.
What is ahead for Chinese tycoons?
Image: REUTERS/Aly Song/File Photo
  1. ジャック・マーはアント・グループの経営権を手放すつもりだ。『The Wall Street Journal』によると、馬雲(ジャック・マー)が金融会社、アント・グループ(Ant Group)の経営権を手放すことで、上場直前で中止に追い込まれたIPO計画が復活する可能性があるともみられています。
    Jack Ma plans to give up control of Ant Group. Relinquishing control of the company could put its roadblocked IPO back on track, reports the Wall Street Journal.
  2. 米中首脳は2時間にわたって会談した。ホワイトハウスはこの電話会談を関係改善のためのミッションと位置づけています。中国当局も、これを生産的な会話だったとしつつも「いかなる形であれ、台湾独立の余地は決して残さない」と警告しました。
    The presidents of the US and China talked for two hours. The White House called the phone chat a relationship-tending mission, while Beijing called the conversation productive but warned it would “never leave any space for Taiwan independence forces in any form.”
  3. エネルギー関連企業が過去最高益を記録した。家庭の電気代が高騰するなか、石油・ガス大手の英シェル(Shell)、仏トタルエナジーズ(Total Energies)、英セントリカ(Centrica)にとっては決算の「当たり年」となりました。
    Energy companies reported record profits. It was an earnings bonanza at oil and gas giants Shell, Total, and Centrica, who are cashing in as household bills soar.
  4. 中国企業4社が中国・スイスのプラットフォームで上場。スイスの証券取引所SIXと上海・深圳の証券取引所が、株式の相互取引制度を開始しました。
    Four Chinese companies listed on a Sino-Swiss platform. Swiss exchange SIX and Shanghai and Shenzhen stock exchanges launched the cross-listing project.
  5. 英国最大のコンテナ港の港湾労働者がストライキを支持。賃上げをめぐる争議により、ハブ港が機能停止に陥りかねません。
    Dock workers at the UK’s biggest container port voted to strike. A dispute over pay increases could bring the hub to a standstill.
  6. MBSは欧州訪問を続けた。フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、ジャーナリストのジャマル・カショギの殺害を画策したとされるサウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子(MBS)を受け入れた最新の欧州指導者です。
    MBS continued his tour of Europe. French president Emmanuel Macron was the latest European leader to host the Saudi crown prince accused of orchestrating Jamal Khashoggi’s murder.

What to watch for

ビヨンセ曰く

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Image: Getty Images

ビヨンセの『ルネッサンス』(Renaissance)がついに発売──6年ぶりとなる“Queen Bey”のソロ・スタジオ・アルバムは、彼女お得意のサプライズドロップではなく1カ月前にリリースが発表されていました。結果、この1カ月で期待感は最高潮に。オフィシャルショップではヴァイナルその他のグッズがすでに完売しています。またこのアルバムは、パンデミック中にレコーディングされた全3部にわたるプロジェクトの第1弾として位置づけられています。

6月に発売された先行シングルの「Break My Soul」は、「燃え尽き世代」(ミレニアルズ)が無意識のうちに必要としていたヒップホップ・サウンドトラックといえる一曲です。ビヨンセはこう言っています。「わたしが考えていたのは、安全な空間、判断を必要としない場所、完璧主義や考え過ぎから解放される場所──叫び、解放し、自由を感じるための場所をつくることだった」

ビヨンセというアーティストは、激動する社会の動きを敏感に伝える強力なチャネルだといえます。そして、オーバーワークで知られる彼女がいま、『ルネッサンス』で自らその神話を壊すことを恐れずに「休みを取る」ことへの賛辞を惜しみません。「Take Break!」。ビヨンセがそう言うのに、いったい誰が異議を唱えられるでしょう?


Clean energy fights inflation

クリーン>インフレ

2週間前、民主党のジョー・マンチン上院議員は、気候変動対策を目的とした大規模な支出法案を支持しないという自らの立場を表明していました。マンチンは、世界はむしろ化石燃料をより多く必要としているとしていたのです。

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Image: April 9, 2022. REUTERS/Stephanie Keith

それから一転、マンチンは、クリーンエネルギーに対する過去最大の3,690億ドル(約50兆円)の投資を含む法案への合意を発表しました。この法案のタイトルは「Inflation Reduction Act of 2022」(2022年インフレ抑制法)。気候変動への言及は一切排除されており、議会がクリーンエネルギーをインフレの重要な解決策認識していることを示しています。

  • ⬆️ 化石燃料は、ロシアがウクライナに侵攻して以来、特に極端なインフレにある
  • ⬇️ 太陽光発電と風力発電はどちらも無料かつ無尽蔵で、関連技術は規模を拡大すればするほど安価になる
  • ⬇️ クリーンエネルギーへの移行は、ガソリンなどより規制が厳しく価格もコントロールしやすい電気が重視されることを意味する
  • ⬇️ ⬇️ 気候変動の影響に対するコスト低減に寄与できる(2022年上半期、世界の保険会社はこれらに対して400億ドルを費やしている)

SURPRISING DISCOVERIES

世界のトリビア

  1. スプライトは、緑色のボトルを廃止する。リサイクル性を高めるため、代わりに透明なプラスチックを使用する予定です。
  2. 危険な細菌が米国で初確認された。「B. pseudomallei」はこれまで、アジア、オーストラリア、ラテンアメリカの一部でしか見つかっていませんでした
  3. ネス湖の怪獣は実在したかもしれない。サハラ砂漠で発見された化石は、初期の海洋爬虫類が淡水と海水の両方で生活していたことを示唆しています。
  4. アジアで最も裕福な女性、240億ドル(約3.2兆円)の資産の半分を失う。中国の不動産市場の暴落は、楊惠妍(Yang Huiyan)に悲しい知らせを届けることになりました。
  5. グーグルのAI「DeepMind」は、既知のタンパク質ほぼすべての形状を予測できる。これにより、メタプロテオミクスと呼ばれる分野の研究が進むかもしれません。

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