Daily Brief:10年ごとに「戦闘」するアメリカ

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What to watch for today

世界で今日起きること

Quartz読者の皆さん、明けましておめでとうございます。2020年最初のAMメールでお届けする、今日のグローバルニュースはこちらです。英語版はこちらから。

Demonstrators attend a protest against the assassination of the Iranian Major-General Qassem Soleimani, head of the elite Quds Force, and Iraqi militia commander Abu Mahdi al-Muhandis who were killed in an air strike in Baghdad airport, in Tehran, Iran January 3, 2020. WANA (West Asia News Agency)/Nazanin Tabatabaee via REUTERS ATTENTION EDITORS – THIS IMAGE HAS BEEN SUPPLIED BY A THIRD PARTY. – RC2B8E9QXR83
Demonstrators attend a protest against the assassination of the Iranian Major-General Qassem Soleimani, head of the elite Quds Force, and Iraqi militia commander Abu Mahdi al-Muhandis who were killed in an air strike in Baghdad airport, in Tehran, Iran January 3, 2020. WANA (West Asia News Agency)/Nazanin Tabatabaee via REUTERS ATTENTION EDITORS – THIS IMAGE HAS BEEN SUPPLIED BY A THIRD PARTY. – RC2B8E9QXR83
  1. 中国のサービス部門で最新数値。投資家たちは、財新/マークイット(Caixin/Markit)が発表する12月の中国サービス部門購買担当者景気指数(PMI)に注目するでしょう。この指標は11月に7か月ぶりの高値を記録し、小売売上高の好調とともに、景気の短期的な安定を示唆しています。
  2. フォードが売上高を公表。同社は第4四半期と昨年の販売台数を明らかにします。先週、ほとんどの大手自動車メーカーは2019年の米国での販売台数が減少ないし横ばいだと報告しましたが、明るい材料の一つはTesla(テスラ)で、その時価総額は今やフォードの倍以上になっています。
  3. ハーヴェイ・ワインスタインの裁判が始まる。#MeToo運動の最新章の中で、このハリウッドのプロデューサーは2人の女性を性的に暴行した罪に問われることになります。裁判は約2か月を要するとみられます。

【今日の夕方は…】

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今日、新年初となる1月6日(月)のPMメールは、「Next Startups(次なるスタートアップ)です。今日取り上げるのはシリコンバレーにおいて、ユニコーンや巨額の資金調達など、バブルを孕んだ華々しさとは無縁の堅実な歩みで、勝ち進んできたある強力スタートアップの軌跡をレポートしています。

Over the weekend

週末に起きたこと

  1. 中国が香港のトップを交代させた。中国政府は、出先機関である香港連絡弁公室の責任者に駱恵寧氏を任命しました。駱氏は、山西省の共産党委員会書記などを務めた人物。前任者の王志民氏は、中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」に端を発した大規模な抗議活動を予測できなかったとして、批判されていました。
  2. 中国で肺炎の流行が広がる。湖北省武漢市政府は、正体不明の病気で59人が入院したが、SARS(新型肺炎)や鳥インフルエンザではないと確認されたと発表しました。同じように発熱検査を実施しているシンガポールでも、初の症例が報告されました。
  3. 中国の通商代表団が米国行きの旅行を計画。香港英字紙のSouth China Morning Postの報道によると、中国の劉鶴副首相が1月13日にワシントンを訪問し、米中貿易摩擦の「第1段階」の合意に署名するとみられます。費用のかかる貿易戦争での一種の休戦となりそうです。
  4. イランは2015年の核合意からさらに遠ざかる。イランの政権与党は、ウラン濃縮遠心分離機の数に関する協定で定められたいかなる制限も尊重しないと述べました。これは先週、アメリカが無人機攻撃でイラン革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」のソレイマニ司令官を殺害したことを受けた動きです。
  5. イラクの議員は、米軍の追放に投票した。バグダッドで起きたソレイマニ司令官殺害事件を受けて、議会は拘束力のない決議案を可決しました。ポンペオ米国務長官は、イラク国民は米軍の駐留を望んでいると確信している、と表明しました。

今週の特集

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今日1月6日の日本時間夕方に配信される、今週のQuartz(英語版)の特集は「The birth of geriatric cool(かっこいい老年の誕生)」です。日本だけでなく、多くの先進国で高齢化が大きな課題となってくる中、いかに老年をミレニアルのように楽しく、快適に過ごすのか、大きな変化の兆しをQuartzがレポートしていきます。

 

Matters of debate

世界のトリビア

  1. デルタ航空の新しい制服は客室乗務員を病気にしている。新たな訴訟の中で従業員たちは、このハイテク衣類には水銀などの化学物質が含まれており、発疹や頭痛を引き起こすと主張しています。
  2. 「エシカル・ヴィーガン」は宗教的保護を受ける権利がある。英国の裁判所は、職場で守られるべき哲学的信念であると判断しました。
  3. 米国は建国以来10年ごとに戦ってきた。イラン革命防衛隊のソレイマニ司令官の殺害によって、この傾向は2020年代にも連綿と続いたことになります。
  4. カルロス・ゴーンはケースで日本を抜け出した。日産の元CEO(最高経営責任者)は、警備会社に依頼して箱に詰めてもらい、飛行機に乗せてもらったようです。
  5. オーストラリアの山火事は独自の気象システムを作り出している。熱気と煙は雷のような“fire clouds”(火の雲)を発生させ、その雷はさらに火を広げています。

(写真:ロイター)