Daily Brief:米国の支援が中国をイラつかせる

9月5日、世界で今起きていること。米国が台湾への武器売却に合意。それを受け、中国政府は対抗措置を講じると発表しています。

DAILY BRIEF

世界で今起きていること

Quartz読者の皆さん、おはようございます。9月5日の「世界で今起きていること」をお届けします。

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Photo: ANN WANG (Reuters)
  1. 中国が、台湾の武器取引をめぐって米国に警告。中国当局は、ジョー・バイデン政権が11億ドル(約1,540億円)相当の武器を台湾に売却することで合意したことを受け、対抗措置を取ると述べました。
    China threatened the US over a Taiwan arms deal. Beijing said it would take countermeasures after the Biden administration agreed to sell $1.1 billion worth of weapons to Taiwan.
  2. ビジネス界の大物、サイラス・ミストリーが死去した。インドの大手財閥、タタ・グループ(Tata Group)の統括会社であるタタ・サンズ(Tata Sons)の会長を務め、最近ではShapoorji Pallonji Groupを率いていた54歳のミストリーは、ムンバイ近郊で自動車事故に遭い、死亡しました
    Business tycoon Cyrus Mistry died. The 54-year-old, who was the chairman of Tata Sons and most recently helmed the Shapoorji Pallonji Group, was killed in a car crash near Mumbai.
  3. ドイツは国民のエネルギーコストを支援する。オラフ・ショルツ首相は、エネルギー請求額への上限設定や電力消費が多い企業への減税を含む、650億ユーロ(約9兆円)のパッケージを発表しました。
    Germany will help people with energy costs. Chancellor Olaf Scholz announced a €65 billion ($65 billion) package that includes caps on bills and tax breaks to power-intensive businesses.
  4. 中国のテックハブ・深圳で新型コロナウイルス規制が強化。感染拡大を食い止めるため、交通機関は制限され、ほとんどの人が在宅勤務を求められています。成都にあるトヨタとVWの工場は、「クローズドループ」と呼ばれる隔離体制の下で操業を続けています
    China’s tech hub Shenzhen tightened covid rules. Transportation was curbed and most people were told to stay home in an effort to stop an outbreak. The moves come as Toyota and VW plants in Chengdu operate in a closed loop.
  5. 追放されたスリランカの大統領が戻ってきた…。経済危機によってデモ隊が公邸を襲撃し、国外に逃亡したゴタバヤ・ラジャパクサ大統領がコロンボに戻ってきました
    Sri Lanka’s ousted president returned… Gotabaya Rajapaksa, who fled the country after an economic crisis pushed protestors to storm his residence, is back in Colombo.
  6. …一方、フェルディナンド・”ボンボン”・マルコス・ジュニアは、初の海外訪問をすることになった。フィリピンのマルコス大統領はインドネシアに向かい、ジョコ・”ジョコウィ”・ウィドド大統領と軍事・経済問題を協議します。
    …while Ferdinand “Bongbong” Marcos Jr is making his first overseas visit. The Philippines president is heading to Indonesia to discuss military and economic issues with president Joko “Jokowi” Widodo.
  7. NASAの月ロケットには燃料漏れ検査が必要だ。修理のため、「アルテミス計画」の打ち上げは、少なくとも数週間遅れる見込みです。
    NASA’s moon rocket needs a leak inspection. Repairs are expected to delay lift off for ​​Artemis I by at least several weeks.

What to watch for

英新首相は、今夜発表

英国では今日5日、次期首相が発表されます。新首相は6日にもエリザベス女王に謁見し(96歳という高齢を考慮し、女王の在位期間で初めて、ロンドンのバッキンガム宮殿ではなく滞在先のスコットランド・バルモラル城にて)、任命を受ける予定です。

前財務大臣のリシ・スナクと現外務大臣のリズ・トラスによる保守党の党首選は、約8週に及びました。両者の主張は主に税制にフォーカスしていますが、インフレの影響で悪化する生活費の高騰を乗り切るための具体策はほとんど提示されていません。

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Photo: HANNAH MCKAY (Reuters)

世論調査では、トラス優位が伝えられています。彼女は詳細な政策計画を発表していないものの、公約として減税を掲げています。経済学者からは、減税はインフレを悪化させるとともに金利を上昇させ、結果として食料品やエネルギー料金の支払いに苦しむ人びとを救うことはほとんどないと主張する声も聞かれます。

どちらが首相となるにせよ、この課題に取り組まない限りその政権は長続きしないでしょう。


A year of labor power

レイバーたちの2022年

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Photo: ANDREW KELLY (Reuters)

今日5日は、米国とカナダでは「レイバー・デー」です。2022年も残すところあと4カ月ですが、今年はかつてないほど、労働組合が勝利を収め(✊)、一方で反組合的な動きが増大した(🚫)年でもありました。


Surprising discoveries

世界のトリビア

  1. スペインのインフレ解決策:電車の無料乗車券。すでに約50万人が、この無料乗車券に登録しています。
  2. カニやロブスターの殻から、環境にやさしい電池ができるかもしれない。甲殻類の外骨格を硬く保つのに役立つ物質であるキチンを使った試作品は、400時間後に99.7%の効率性を示しました。
  3. うんちの歌を録音したアーティストは、いまや収入のほとんどをAmazon Musicから得ている。アレクサには、その歌「poopy diaper」を再生するように頼む5歳児がたくさんいますから…。
  4. 科学者たちは、2,100の失われた種を探している。多くの動物は、絶滅したり絶滅の危機に瀕したりしているわけではなく、単に行方不明になっているだけなのです。
  5. Amazonが「ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪」のレビューを3日間保留にした。荒らしによる「レビュー爆撃」を阻止するための措置です。

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