Daily Brief：日本初のコロナワクチン治験開始へ

HERE’S WHAT YOU NEED TO KNOW

世界で今起きている事

Quartz読者の皆さん、おはようございます。日本のスタートアップが新型コロナワクチンの臨床試験をスタートするようです。6月最後の金曜日、Daily Briefで今日もグローバルニュースをチェックしましょう（英語版はこちら）。

1. 中国vs.世界──新ラウンド。米上院は、香港の自治制限を進める中国に協力する者への制裁を義務付ける法案を可決しました。新しい衛星画像は、中国がインドとの国境紛争から撤退していないことを明らかにし、インドの輸出業者は中国製品をボイコットするのは難しいと認めました。また、日本は中国を牽制するため、インド太平洋の同盟国との連携を強化する計画です。
   ✋
   China vs. the world, part 4,352. The US Senate passed a bill mandating sanctions for those that help China limit Hong Kong’s autonomy. New satellite images reveal China isn’t standing down from its border dispute with India, while India’s exporters admitted it would be hard to boycott Chinese goods. And Japan plans to increase coordination with Indo-Pacific allies to keep China in check.
2. 英国がHuaweiのR&Dセンターを認可。上海に新しい旗艦店をオープンしたばかりのHuawei（ファーウェイ、華為技術）は、ケンブリッジシャー州の半導体研究開発施設に、まずは10億ポンド（約1,350億円）を投資する計画を発表しました。英国元首相のトニー・ブレアは、現在、Huaweiとその他の19企業が中国人民解放軍の支援を受けていると主張している米国をなだめるために、英国が中国のハイテク企業を追放することを望んでいます。一方、日本では、Huaweiの競争相手となりうる企業に6億ドル（約644億円）を投資するなど、独自の動きが見られます。
   ⚙️
   The UK okayed a Huawei R&D center. Hot on the heels of the opening of a new flagship store in Shanghai, Huawei announced plans to invest an initial £1 billion in a chip research facility in Cambridgeshire. Former British prime minister Tony Blair would prefer the UK spurn the Chinese tech company to appease the US, which now says Huawei and 19 other companies are backed by the Chinese military. Meanwhile, Japan is making its own play by investing $600 million in a potential Huawei competitor.
3. 日本の技術と言えば…。米シリコンバレーに拠点を置く投資会社のSequoia Capital（セコイア・キャピタル）は、日本のデジタルスタートアップに大きな賭けをしようとしており、SBG（ソフトバンクグループ）会長の孫正義は、彼の最も成功した投資先であるAlibabaの取締役会を去りました。これとは別に、医療スタートアップのAnGes（アンジェス）が日本初のCOVID-19ワクチンの臨床試験を開始します。
   🌊
   Speaking of Japanese tech… Silicon Valley-based investment firm Sequoia Capital is looking to place some big bets on Japan’s digital startups, while SoftBank Group’s Masayoshi Son is leaving the board of his most successful investment, Alibaba. Separately, a medical startup is launching Japan’s first Covid-19 vaccine trial.
4. アジアの他の地域では、コロナウイルスの危機が進行中。タイは、経済の再開に向けて、3度目となる非常事態宣言の延長を行う見通しです。また、ミャンマーの一部地域では1年以上前からインターネットが遮断されているため、世界的なパンデミックが起きていることをいまだに知らない人もいます。
   😨
   Elsewhere in Asia, the coronavirus crisis is ongoing. Thailand will extend its state of emergency for a third time to manage its economic reopening. And a year-long internet shutdown in parts of Myanmar means some still don’t know there’s a global pandemic.
5. オーストラリアとニュージーランドは、祝う理由を見つけた。両国は2023年サッカー女子W杯（ワールドカップ）を共同開催します。
   🍾
   Australia and New Zealand found a reason to celebrate. The two countries will co-host the 2023 Women’s World Cup.

Charting the most expensive alcohol in the world

世界で一番高価な酒

お酒のコストは、その国の生活費そのものと高い相関関係があります。一般的に、人件費の高い場所で、ビールやハードリカーを製造・販売すると、コストがかかります。

しかし、バーレーンは例外です。バーレーンは特に物価が高い国ではなく、商品やサービスの価格は世界平均より25％程度低いのですが、同国のアルコール価格の高騰は、貿易、地方税、社会政策などの人件費以外の要因が、顧客がアルコールに支払う額をいかに決定するかを示す一例となっています。

You asked about timing your testing

検査の信憑性

最近、旅行に行ったので、帰ったら新型コロナの検査を受けるのが賢明と感じ、受けたところ、結果は陰性でした。しかし、症状が現れるまで10～14日かかるので、私が感染している可能性はまだあるのでしょうか？ また、仕事に行く必要がある場合は、再検査を受ける必要があるのでしょうか？ （Mariさんからのご質問）

回答者：同僚の方への配慮が素晴らしいですね。その通りです。症状が出るまでには、一般的には1～2週間かかります。そして、再検査が必要かどうかは、簡単に言うと、どんな検査を受けたかによります。

鼻や頬をぬぐう形の検査を受けた場合は、体調に関係なく体内にSARS-CoV-2（新型コロナウイルス）が存在するかどうかを調べる検査を受けたことになります。これらの検査はウイルスの遺伝物質の断片を探すもので、陰性だった場合は、旅行中に感染していないことを意味します。もし、この検査で陽性が出た場合は、他の人に感染させないために、2 週間の自主隔離をする必要があります。免疫力を高めたり、他の人にウイルスを感染させたりするほどのウイルス量はないかもしれませんし、体調を崩していないかもしれませんが、念のために自主隔離することは重要です。

採血をする形の検査を受けた場合、陰性という結果はそれほど意味がありません。こうした検査は血清学的検査と呼ばれ、ウイルスに対する抗体ができているかどうかを調べるものです。どんな感染症に対しても抗体ができるには、最大30日かかるため、血清学的検査が陰性であっても、ウイルスにさらされている可能性があります。再検査をすることもできますが、一般的には、血清学的検査は元の生活に戻っても大丈夫かどうかを判断するために使用すべきではありません。それらの結果は複雑な統計によって混乱を引き起こすかもしれないからです。

SURPRISING DISCOVERIES

世界のトリビア

1. ブランドは “Black Lives Matter “を商標化したい。申請が急増しており、ほとんどの企業はこのフレーズを製品に加えたいとしていますが、おそらくいずれも認められないでしょう。
2. ゴールドマン・サックスの新フォントは、ゴールドマン・サックスを批判するためには使えない。ライセンスにそう書いてあります。
3. 偽造犯罪対策部隊──集まれ！ Amazonが偽造者を追い詰めて処罰するために新チームを結成しました。
4. ニシキヘビのマスクは2種類の生物と戦う。このマスクは、コロナウイルスの拡散を防止するとともに、生態系を脅かすニシキヘビの捕獲後の活用先にもなっており、米フロリダ州のある企業のベストセラーになっています。
5. そりを引く犬は9,000年前から同じ。北極圏での人と犬の関係は、犬がオオカミから進化して以来、あまり変わっていません。

【今日の夕方は…】

今日のPMメール、New Normalは、「“スローラブ”のススメ」についてお届け。パンデミックで生活様式が変わり、私たちの恋愛に対する価値観も変わってきたかもしれません。今回は、ゆっくり時間をかけて相手を見極める“スローラブ”について考えます。

このニュースレターはSNS👇でシェアできるほか、お友だちへの転送も可能です（転送された方へ！ 登録はこちらからどうぞ）。Quartz JapanのPodcastもスタート。Twitter、Facebookもぜひフォローを。