Daily Brief:テンセント、共産党100周年で大作映画

REUTERS/Thomas Peter/File Photo

HERE’S WHAT YOU NEED TO KNOW

世界で今起きている事

Quartz読者の皆さん、おはようございます。中国の巨大テック企業が、中国共産党100周年にお金を注ぎ込みます。今週も、世界のニュースをDaily Briefでチェックしましょう(英語版はこちら)。

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  1. 中国の5中全会が開かれている。中国共産党の幹部らは、5中全会(第19期中央委員会第5回全体会議)で2021~25年の経済政策の基本方針などを盛り込んだ「第14次5カ年計画」と、35年までの長期目標を審議するため、北京に集まっています。習近平国家主席は、内需主導の発展モデルである「双循環」(dual circulation)を提唱しています。中国ネットサービス大手のTencent(テンセント、騰訊)は来年の中国共産党創設100周年を記念して、中国のスター100人を起用した記念映画『1921』の制作を発表しています。
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    China’s Fifth Plenary Session is underway. The Communist Party’s top leaders have gathered in Beijing to craft the country’s economic and political agenda from 2021-2025 as well as longer term 2035 “vision.” President Xi Jinping has endorsed a “dual circulation” model of developing domestic markets leading up to the meetings. Tencent announced a patriotic film featuring 100 Chinese celebrities to mark the occasion.
  2. 米中対立が貿易とタブロイド紙に及んでいる。トランプ政権の対中「貿易戦争」関税をめぐってWTO(世界貿易機関)が中国の主張を認めたことを受け、米国は上訴しました。一方、中国は、米メディア6社に中国国内での人員や財務状況を書面で報告するよう求めました。米国が中国メディア6社を外国政府の「宣伝組織」として追加認定したことへの対抗措置だとしています。
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    The US-China rivalry takes on trade and tabloids. The US filed an appeal at the World Trade Organization over China’s successful suit over Trump administration “trade war” tariffs. Meanwhile, China reciprocated to new US regulations on Chinese media companies by demanding that six US media groups report internal details to Beijing.
  3. ハイレベルの米代表団がインドに到着した。マイク・ポンペオ国務長官とマーク・エスパー国防長官は、米国の衛星データへのアクセスをインド軍に認める新たな協定の署名を見届けるため、ちょうど間に合うように到着しました。新たに提案された大気汚染防止法によって、上空からの監視作業がやりやすくなるかもしれません。
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    A high level US delegation arrived in India. Secretary of state Mike Pompeo and secretary of defense Mark Esper landed just in time to oversee the signing of a new pact granting India’s military access to US satellite data. A newly proposed air pollution law could make work easier for eyes in the sky.
  4. Ant FinancialのIPOはますます大規模になっている。上海と香港での同時上場により、340億ドル(約3兆5,600億円)以上の資金調達が見込まれており、中国の電子商取引大手であるAlibaba(アリババ、阿里巴巴)の傘下の金融会社、Ant Group(アント・グループ)の評価額は3,120億ドル(約32兆7,100億円)と、中国最大の銀行をも上回る規模になるとみられます。香港では、同社株は11月5日に取引が開始される予定です。
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    The Ant Financial IPO keeps getting bigger. The Shanghai-Hong Kong dual listing is now projected to raise over $34 billion, valuing the Alibaba-backed financial technology firm at $312 billion— more than China’s largest bank. Shares are expected to begin trading on November 5.
  5. メルボルンはCOVID-19のトンネルの先に光を見た。オーストラリア第二の都市では、139日ぶりに新規感染者数がゼロとなり、パンデミックに伴う規制の多くは、今後24時間のうちに解除される見通しです。「第二の都市」といえば、パキスタンのラホールで、同国初となる地下鉄が開業したばかりです。
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    Melbourne sees light at the end of the Covid tunnel. Australia’s second-largest city will see many of its pandemic restrictions dismantled over the next 24 hours after registering no new infections for the first time in 139 days. Speaking of second city openings, Pakistan’s first metro line just began operations in Lahore.

Charting recession proof jobs

不況に強い仕事図鑑

景気後退に入ったといっても、すべての業種が等しく打撃を受けるわけではありません。QuartzのデータエディターであるDan Kopfは、21世紀に入ってから米国が直面した2つの景気後退を調査し、どの業界が最もレジリエント(回復力がある)かを見つけました。

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もちろん、景気後退だけが失業につながり得るリスクではありません。 新型コロナウイルスによる解雇で大きな打撃を受けた労働者は、別のダメージを受ける可能性があります。それはAIなどによる「自動化」です。ある調査によると、コロナで多大な影響を受け、しかも自動化によって奪われる危険性が高い、とされる職種は以下の通りです。

  • 🚕タクシーの運転手
  • 💁レストランのウェイター
  • 👷高速道路の保守作業員
  • 🚌スクールバスの運転手

あなたの仕事が自動化で失われる可能性があるかどうかは、こちら(英語)で確認してください。職種別に比較できる、上記チャートのインタラクティブ版もご覧いただけます。


New currencies and old problems

新通貨と古い問題

世界の株式市場は月曜日(26日)に急落し、まだ各国でコロナウイルスとの戦いが続いていることを浮き彫りにしました。ただ、その下落トレンドの逆をいった資産クラスが一つあります。それが、ビットコインです。この暗号通貨は、年初からほぼ倍に伸びた後、この7日間でさらに2桁の伸びを見せました。さらに興味深いことに、史上最大のドル価値を持つビットコインの取引が月曜日に完了し、11億ドル(約1,200億円)が動いたにもかかわらず、手数料はわずか3.58ドル(約400円)だったとのことです。

デジタルマネーの分野で、Quartzが追いかけているエリアは以下の通りです。

🇨🇳中国のデジタル人民元はまだ黎明期にありますが、すでに仮想通貨が偽造されています。

🇳🇬ビットコインが、ナイジェリアで最大の抗議行動にパワーを与えています。


SURPRISING DISCOVERIES

世界のトリビア

  1. 月移住のための水。月の日当たりが良い側に水分子の痕跡が発見されたことで、地球人による月への長期滞在へ大きな希望が生まれてきました。
  2. マヤ人のための水。この古代文明では、石英(英語ではquartz!)とゼオライトから独自の水のフィルターを作り上げていました
  3. すべてを検閲するしかない。株式会社ポケモンは、中国でのトラブルを避けるため、ゲーム内で捕獲できる6つの生き物の名前を変更しました。
  4. 金持ちも私たちと同じ。 米カリフォルニア州の高級リゾート、ラグナビーチでのビリオネア投資家とテック起業家による確執には、チフーリの彫刻と昔の人気コメディ『ギリガン君SOS』の主題歌が関係しています。
  5. McFlurry探しに困ることはない。 McBrokenと呼ばれるアプリでは、どのマクドナルドの店舗でアイスクリームマシンが故障しているかを追跡できるため、とても便利です。

【今日の夕方は…】

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火曜夕方のニュースレター「Deep Dive」は、アジアの今をフィーチャー。11月3日は米大統領選挙投開票。アジア、なかでもQuartzが多くのジャーナリストを抱えるインドにおいて、地球の反対側の選挙はどのように受け止められているのでしょうか。


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