Daily Brief:米大統領選の終わりなき戦い

REUTERS/Eduardo Munoz

HERE’S WHAT YOU NEED TO KNOW

世界で今起きている事

Quartz読者の皆さん、おはようございます。開票作業がまだ続いている、大接戦の米国大統領選。今日は、選挙関連のニュースを中心にお届けします(英語版はこちら)。

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  1. 米大統領選は大接戦で勝敗が読めず。全米の選挙人計538人の過半数を獲得するための争いで、ジョー・バイデン前副大統領(民主党)は248人の選挙人を獲得する見込みで、ドナルド・トランプ大統領(共和党)の214人をリードしています。勝敗にかかわらず、バイデンは米国史上最多の得票数を記録していますが、この選挙の行方は、77歳のバイデンが激戦州のミシガンとペンシルベニアを制するのを阻止しようとするトランプ陣営の訴訟の結論にかかっている可能性があります。
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    The US election is still too close to call. Former vice president Joe Biden’s projected 248 electoral college votes currently leads president Donald Trump’s tally of 214 in the race to clinch a majority of the country’s 538 statewide electors. Win or lose, Biden has broken records with the most votes won by any candidate in US history, but the election may hinge on a lawsuit from team Trump attempting to thwart the 77-year-old Biden from adding to his total in the crucial swing state of Michigan and Pennsylvania.
  2. 同点勝負の可能性はまだある。もし各候補者が269人の選挙人を獲得して混乱が解消されれば、結論は議会にゆだねられます。このありそうもないが不可能ではないシナリオが展開すると、結果を待ち続けるゲームは「いつまでも出ないくしゃみ」や「嫌いかもしれない赤ちゃんを産むこと」のようにさえ感じるかもしれません。もっと分析的な見方をすれば、研究者たちはバイデンが地滑り的勝利を収められなかった理由に困惑しています
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    A tied contest is still possible. If the chaos is resolved with each candidate winning 269 electoral college votes, the tie must be broken by Congress. If this unlikely but not impossible scenario unfolds, the interminable waiting game for a result might feel like a “sneeze that won’t come” or even “birthing a baby that you might hate.” For the more analytical set, scientists are puzzling over how Biden failed to win in a landslide.
  3. それまで、すべての目は米メディアに注がれている。ソーシャルメディアの人気にもかかわらず、大手既存メディアとその魔法のスクリーンは、米国における選挙報道で決定的な情報源であり続けています。これまでのところ、欧州のリーダーたちは大統領選について慎重に対応しており、欧州委員会のエリック・マメル報道官は、欧州委員会の対応について「正式に発表されるまでは結果についてコメントしないし、作業が完全に混乱しない限りはプロセスについてコメントしない」と報道陣に語りました
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    In the meantime, all eyes are on American media. Despite the popularity of social media, traditional news outlets, and their magic walls, remain the definitive source for election coverage in the US. So far, European leaders are taking their time to react, with European Commission spokesperson Eric Mamer telling the press that the body “will not comment on the results until they have been announced, and on the process unless it is entirely disrupted, which is not at all what we’re seeing at the moment.”
  4. インド人の海外移住者もこの結果に多額の投資をしている。一部は、バイデンの副大統領候補に指名されたカマラ・ハリスがタミル系インド人の流れをくんでいることに動かされ、インド系アメリカ人は2020年の大統領選で、過去の米国でのどの選挙よりも多くの資金を寄付しており、少なくとも二十数人のインド系アメリカ人が、この活動のためにそれぞれ10万ドル(約1,040万円)以上を集めたほか、さらに多くの人々が民主党の勝利を祈っています
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    Members of the Indian diaspora are also heavily invested in the results. Motivated in part by Biden running mate senator Kamala Harris’s Tamil heritage, Indian-Americans have contributed more money to the 2020 campaigns than any previous US election with at least two dozen members of the community raising over $100,000 each for the effort—and many more praying for a Democratic victory.
  5. 市場は不確実性に対処している。米主要株価指数は水曜日(4日)に上昇し、テック株中心のナスダック指数は4%近く上昇しました。ビットコインも最近の上昇に加えて、1万4,000ドル(約146万円)を超えて2018年初頭以来の高値まで上昇。安全資産は、貴金属価格が徐々に下落し、米国債利回りが低下するなど、まちまちの状況を示しています。
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    Markets are taking the uncertainty in stride. Major US stock indexes rose on Wednesday with the tech-heavy Nasdaq climbing nearly 4%. Bitcoin also added to recent gains, rallying above $14,000 to its highest level since early 2018. Safe haven assets showed a more mixed picture with precious metal prices edging downwards and US treasury yields declining.

In other news….

他に知っておきたい事


Charting Wall Street’s reaction

ウォール街の反応

ウォール街は、景気刺激策は縮小し、新たな課税もないと相場を張っているようです。ジョー・バイデンが勝利したとしても、民主党が上院の議席の過半数を獲得する可能性は低く、超大型の支援策や大規模な税制改正は考えにくいでしょう

とはいえ、トレーダーたちが大規模なハイテク企業の株式(いわゆる「ステイアットホーム株」。Zoomなど、パンデミックの影響で消費や移動が困難なときに収益を上げた数少ない企業の株式)に“避難”していることを示す兆しも見えてきました。11月4日(水)、ナスダック100指数の大規模なハイテク株は、大規模な産業企業や中小企業の株式を上回りました。

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SURPRISING DISCOVERIES

世界のトリビア

  1. 耳をぬぐって、自分がどれだけストレスを感じているか調べてみよう。研究者によると、耳あかに含まれるコルチゾールホルモンの量によって、鬱病患者の診断が変わる可能性があるそうです。
  2. 「世界一の会葬者」が選ばれた。「死者の日」に合わせて、メキシコのサン・ファン・デル・リオで毎年開催されている「泣き声コンテスト」。墓地での泣き声への評価を競うもので、パンデミック下で新たな重要性を帯びてきました。
  3. 死人は何も語れない…だが、選挙に勝つことはできる。新型コロナウイルスの合併症で先月死去した共和党員の男性が、米ノースダコタ州議会議員の議席を獲得しました。
  4. 巨大な氷山が英領サウスジョージア島に向かっている。全長約150キロメートルの南極の氷山は、島の生態系を破壊し、船の航路を遮断する可能性があります。
  5. 古代のハンターがすべて男性だったわけではない。ある女性の墓での新たな発見によって研究者たちは他の女性の墓についても詳しく調べるようになり、彼ら自身のジェンダーに関する先入観にも気づきました。

【今日の夕方は…】

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Image: COURTESY OF NETFLIX

木曜夕方のニュースレター「Deep Dive」。今回は、Netflixで話題のドラマ『エミリー、パリへ行く』を取り上げ、ミレニアル世代の特徴や、米国人とフランス人の考え方の違いから見える「現実」の捉え方など、このドラマがどのように批評されているのかを含めてお届けします。


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