Daily Brief:インド感染封じ込めに総力戦

Daily Brief:インド感染封じ込めに総力戦

Daily Brief

世界で今起きている事

Quartz読者の皆さん、おはようございます。今週もスタートしました。今日もDaily Briefをチェックして1日を始めましょう(英語版はこちら)。

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Image: REUTERS/Adnan Abidi
  1. マラリアに効果的なワクチンが登場するかもしれない。マラリアによる死者は、おそらくCOVID-19の4倍に上りますが、ブルキナファソでの新たな臨床試験で、ワクチン候補の画期的な有効性が示されました。
    Malaria may be getting an effective vaccine. The disease has probably killed four times as many than Covid-19 has over the past year, but new research showed groundbreaking vaccination trial results in Burkina Faso.
  2. 東南アジアの指導者たちはミャンマーにおける暴力の終結を求めた。東南アジア諸国連合(ASEAN)の緊急首脳会議は、現在、ミャンマーの権力を掌握している国軍に対して、「暴力の即時停止」や「ASEANの特使派遣」など、5項目を要請することで合意しました。
    Southeast Asian leaders called for an end to violence in Myanmar. An emergency summit of leaders from nine countries resulted in five demands to the military junta currently in control.
  3. EUは南シナ海の論争に飛び込んだ。フィリピンが、南シナ海に集結している中国船が「領海を侵害している」として、船団を撤退させるよう求めるなか、EUは中国が「平和を危険にさらしている」と非難。南シナ海での海洋進出をめぐり、中国の主張を退けた2016年の国際仲裁裁判所の判断に従うよう求めました。
    The EU jumped into the South China Sea controversy. After the Philippines last week asked China to remove vessels it considered threatening, the EU blamed China for “endangering peace” and reminded all parties of currently binding international law.
  4. ジョー・バイデンは波風を立てている。就任100日を迎える米大統領は、COVID-19への対応で、保守系メディアであるFOXニュースの世論調査での支持率を54%に引き上げました。しかし、共和党員は、大統領の気候変動に関する取り組みについてはそれほど支持していないようです。
    Joe Biden is making waves. Having just completed his first 100 days, the US president’s Covid-19 response boosted his support rating to 54% in a poll given by conservative media outlet Fox News, though Republicans were less impressed with his climate change progress.
  5. トルコは米国が「ジェノサイド」という言葉を使うことを快く思っていない。20世紀前半のオスマン帝国で、150万人のアルメニア人が国外追放されたり虐殺されたりしたことについて、ホワイトハウスは「ジェノサイド」(集団虐殺)と認定しました。この声明を受け、オスマン帝国の後継国家であるトルコは、駐トルコ米国大使を呼び、抗議しました。
    Turkey isn’t pleased with the US using the word “genocide.” The country asked for a meeting after a White House statement on the deaths of 1.5 million Armenians in the first half of the 20th century.
  6. インド政府はツイッターにツイートの削除を命じた。削除の対象となったのは、インドのパンデミック対応を批判していたユーザーで、その中には州政府の大臣や国会議員も含まれています。
    India’s government ordered Twitter to block tweets. The affected users, who included a state minister and a member of parliament, had been criticizing the country’s pandemic response.
  7. 今年は一風変わったアカデミー賞になりそうだ。今回の授賞式のプロデュースは、映画監督のスティーブン・ソダーバーグらが担当。今年もZoomによるオンラインではなく、対面形式で開催されますが、会場を複数に分散させるなど、いつもとは違った授賞式となります。
    The Oscars will be weird. A Steven Soderbergh-directed movie-like experience will leave very little up to celebrities and their Zoom troubles.

👂 Daily Briefの英語での読み上げ音声、今日は、Newsletter Deputy EditorのJordan Lebeauが担当しています。英語学習などにぜひお役立てください。


What to watch for

テスラは走り続ける

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Image: REUTERS/Mike Blake/File Photo

本日26日、米国市場の取引終了後に発表されるテスラ(Tesla)の第1四半期の業績では、1株当たりの利益と売上高が大幅に増加することが予想されています。投資家にとっては、競争激化が見込まれるEV市場で優位性を保とうとする同社にこだわり続ける十分な理由となるでしょう。

注目すべき数字を見て行きましょう。

$0.23:テスラの2020年第1四半期における1株当たりの利益。

$0.79:2021年第1四半期における1株当たりの予想利益。

72%:昨年の同時期以降の売上成長予測。

700%:2020年の株価上昇率。

3.4%:2021年の株価上昇率(現地時間の25日現在)。

$4,400:現在、中国でテスラよりも売れている「宏光ミニEV」の販売価格。

5:上海モーターショーでテスラ車によじ上り、「ブレーキが利かない」と抗議した女性が拘束された日数。

イーロン、このニュースレターを読んでくれているでしょうか。Quartzでは、あなたが発表しているマスタープランに基づいて、テスラの未来のビジョンボードをつくってみました。


Mapping India’s help from afar

インドを救え

キャパシティーを超えたインド・ニューデリーの病院や火葬場からは、COVID-19の悲惨な状況が報告されています。専門家によれば、死者数は政府発表の19万3,000人をはるかに上回るといいます。13億人の人口を抱えるインドは、今やパンデミックの世界的な「震源地」となっています。

インドと緊張関係にある中国やパキスタンも含めて、複数の国が、この人道的危機に対応しています。世界のリーダーたちが連帯を表明するなか、必要な医療機器、医療用酸素、ワクチンなどの提供をすでに開始、あるいはこれから開始すると表明した国は以下の通りです。

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🇦🇺🇯🇵オーストラリアなど:日米豪印の4カ国は、連携して新型コロナウイルスワクチンの生産、供給を拡大すると表明。インド製ワクチンを支援し、10億回分の製造体制を整える。

🇨🇳中国:「インドのニーズに応じて支援を行う準備がある」とインド政府高官との会談で述べている。

🇫🇷フランス:エマニュエル・マクロン大統領は、パンデミックを乗り越えるためにインドを支援する準備ができていると表明。

🇩🇪ドイツ:患者を治療するために、軍用の医療用酸素発生器を23台提供。

🇵🇰パキスタン:インドへの救済支援として、人工呼吸器、デジタルX線装置、個人用防護具などの関連品を提供。

🇸🇦サウジアラビア:4月24日にインド系海運会社Adani GroupとLinde社を通じて、80トンの液体酸素を提供。

🇸🇬シンガポール:4月24日に極低温酸素タンク4本を提供。

🇬🇧英国:140台の人工呼吸器と495台の酸素発生装置をデリーへ輸送。

🇺🇸米国:国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)所長のアンソニー・ファウチは、「酸素用品、COVID-19検査器具、薬、個人用保護具の提供を検討している」とコメント。


SURPRISING DISCOVERIES

世界のトリビア

  1. 著名ファッションデザイナーがCOVID-19感染で死去。モロッコ生まれのイスラエル人、アルベール・エルバスが、4月24日(土)、パリで亡くなりました。享年59歳でした。
  2. 今年は「町の触れ役」が活躍する。英国のコンクールでは、パンデミックを機に、賢くてより静かな町の「広報係」に活躍の場を与えることになります。
  3. アルゼンチン人が、アルゼンチンのGoogleドメイン名を5ドルで購入。この期限切れのドメイン(google.com.ar)は合法的に売買されましたが、Google Argentinaはその後、ドメインを取り戻しました
  4. 1ユーロの家がシチリアの町を復活させるかもしれない。カスティリオーネ・ディ・シチリアの市長は、何百もの廃墟となった家を「小遣い稼ぎ」のために売ることで、町の活性化につなげたいと語っています。
  5. 米ジョージア州の知事は、サマータイムを恒久的なものにしたいと考えている。ブライアン・ケンプは、サマータイムを一年中適用する法案に署名したことで、米国の犯罪者が行動する暗闇の時間が「1時間少なくなる」と述べています。

【今日の夕方は…】

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米国は一足先に新型コロナウイルスの混乱から抜け出せそうな状況ですが、Shopify、Squareなど、永続的にリモートワークを採用するテック企業が続出しています。今週のNext Startupは、ボーダレスなリモートワーカー向け労務・給与管理プラットフォームを取り上げます。


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