Daily Brief
世界で今起きている事
Quartz読者の皆さん、おはようございます。金曜日のグローバルニュースをお届けします。
- アイルランドは、税率12.5%から譲歩した。グーグルやフェイスブックなどの企業をアイルランドに誘致してきたこの低税率政策は、本日（8日）発表される予定の、国際的な法人最低税率を15％に設定するという経済協力開発機構（OECD）加盟国などの合意により、終了することになります。
Ireland dropped its 12.5% tax rate. The low-tax policy, which enticed companies like Google and Facebook to Dublin, will end as part of an OECD agreement setting the global tax rate at 15% expected to be announced today. - 米国はデフォルトを回避した──今のところは。米国の議員たちは、国の債務上限を12月初旬まで引き上げることで合意しました。
The US avoided default—for now. US lawmakers reached an agreement to extend the national debt ceiling until early December. - 裁判所は、ポーランドの憲法が一部のEU法を上回ると判断した。この判断により、27のEU加盟国に対するEU法の効力に疑問符がつくことになりました。
A court ruled Poland’s constitution tops some EU laws. The decision called into question the power EU laws have over its 27 members. - 地震が東京を揺らした。マグニチュード5.9の地震により、少なくとも17人が負傷し、電車や地下鉄が運行を一時停止しました。
An earthquake jolted Tokyo. The 5.9-magnitude quake injured at least 17 people and halted trains and subways yesterday. - 英国はレッドリストを縮小した。インドからの渡航制限が緩和され、その他に46の国・地域がリストから除外されました。
The UK shrank its red list. Travel restrictions eased for India and 46 other countries and territories removed from the list. - リライアンス・インダストリーズはセブン・イレブンの店舗をオープンする。インド最大の民間企業であるリライアンス・インダストリーズ（Reliance Industries）は、米国のコンビニエンス・ストア・チェーンとの新たなパートナーシップのもと、オフラインでの小売販売に賭けています。
Reliance Industries is opening 7-Eleven stores. India’s largest private firm is betting on offline retail sales under a new partnership with the US convenience store chain. - サウジアラビア主導によるニューカッスル・ユナイテッドの買収が承認された。アムネスティ・インターナショナルは、この買収はサウジアラビアのこれまでの人権侵害行為を「スポーツを利用して隠そうとするものだ」と主張しています。
The Saudi-led takeover of Newcastle United was approved. Amnesty International had argued the deal was “sportswashing” of Saudi Arabia’s human rights record.
👂 Daily Briefを英語音声でも！ 上のボタンから、英語学習などにぜひお役立てください。
What to watch for
注目のノーベル平和賞
本日（8日）、2021年ノーベル平和賞の受賞者が発表されます。これまでに3回ノミネートされている環境活動家のグレタ・トゥンベリが最有力候補と噂されており、彼女は18歳にして人生の6分の1をノーベル平和賞の候補者として過ごしてきたことになります。
ここで、今週発表されたノーベル賞受賞者を振り返ります。
- ✍️文学賞：タンザニア・ザンジバル島生まれの小説家、アブドゥルラザク・グルナの作品は、東アフリカの複雑な植民地時代の歴史を背景として、アイデンティティや難民の運命、そして、喪失について探求しています。
- ⚗️化学賞：ベンジャミン・リストとデビッド・マクミランの研究は、医薬品の製造をより安全で効率的なものにしました。
- 🩺医学生理学賞：デビッド・ジュリアスとアーデム・パタプティアンの研究は、トウガラシを使って人間が痛みを感じる仕組みを解明し、慢性疼痛（とうつう）の画期的な治療法につながる可能性を示しました。
- ⚛️物理学賞：真鍋淑郎、クラウス・ハッセルマン、ジョルジオ・パリシの研究は、気候変動に関する厳しい現実を裏付けました。
- 🤖テクノロジー賞：これは冗談で、技術分野のノーベル賞は存在しません。しかし、あってもいいのかもしれません。
Star Trek nostalgia
トレッキーの誘惑
先週、米宇宙開発ベンチャー、ブルーオリジン（Blue Origin）の元社内コミュニケーション部門ディレクターのアレクサンドラ・エイブラムス（Alexandra Abrams）は、他20人と連名の公開書簡の中で、同社の性差別的で過度に要求の高い企業文化を明らかにしました。米連邦航空局は、ジェフ・ベゾスが率いるブルーオリジンが10月12日に予定している次の宇宙旅行ミッションに先立ち、調査を開始しています。
この宇宙旅行ミッションの乗客は他でもない、『スター・トレック』のカーク船長を演じたことで有名なウィリアム・シャトナーです。
Quartzのティム・ファーンホルツ記者は、「すべての宇宙企業は、スタートレックの誘惑に直面している」と語ります。特にサブオービタル宇宙旅行は、裕福なスタートレックの男性ファンを主にターゲットとした、エンターテイメント商品であることが根底にあります。ティムは「この問題のひとつは、SF作品は、科学を差し置いて見た時に、初めて面白くなるものだということ」と語ります。ブルーオリジンは、テクノロジーという側面ではこの作品と一致しているように見えます。しかし、エイブラムスの書簡は、スタートレック作品で深く理解されていた人間性を同社が気に留めていないことを示唆しています。
SURPRISING DISCOVERIES
世界のトリビア
- 私たちは皆、ローマ滅亡の時期を間違って覚えていた。476年以降の数十年間、西ローマ帝国は順調に発展していました。
- また、月が死んだ時期についても間違っていた。中国の「嫦娥5号」（Chang’e-5）が採取したサンプルによると、月の火山は私たちが考えていたよりもずっと長い間活動していたようです。
- ボンド映画で使用された車は、定価の1,000％以上で売れることもある。コレクターは、映画「007」の車に高額なプレミアムを支払っています。
- ある男性が、元カノの呪いを祓うことができると偽ったとして霊能者を訴えた。傷心の夫は、それによって結婚生活が救われる、と言われていました。
- レゴ史上最大のセットは、タイタニック号の長さ4.5フィート（1.4メートル）。9,090ピースもありますが、救命ボートの数はまだ足りていません。
🎧 Podcastは新シリーズ「お悩み相談 グローバルだけど」最新話公開。好物のウナギが絶滅危惧種だと知った方からのお悩み。人間が生きるために避けて通れない「食べる」という行為と、自分と違う意見をもった他者との向き合い方について考えます。お悩み・お便りもこちらから。Apple｜Spotify
👀 Twitter、Facebookでも最新ニュースをお届け。
👇 のボタンから、このニュースレターをTwitter、Facebookでシェアできます。ニュースレターの転送もご自由に（転送された方へ！ 登録はこちらからどうぞ）。