Daily Brief
世界で今起きている事
おはようございます。2月、新しい月のスタートです。中国では春節も。今朝も「世界で今起きている事」をまとめてお届けします。
- 米国と英国は、ウラジーミル・プーチンの協力者を罰する用意がある…。ホワイトハウスは、ロシアがウクライナに侵攻した場合に制裁対象となる人物のリストをもっている、としています。一方、米国とロシアは国連安全保障理事会を討論の場として利用しました。
The US and UK are prepared to punish Vladimir Putin’s allies… If Russia invades Ukraine, the White House said, it has a list of individuals to sanction. Meanwhile, the US and Russia used the UN Security Council meeting as a debate floor. - …そして、ミャンマーに新たな制裁を科した。米国は、ミャンマーの軍事クーデター1年に合わせて、7人の個人と2つの企業体をブラックリストに登録。カナダと英国も制裁を発表しました。
…And imposed new sanctions in Myanmar. Canada joined the US and the UK in blacklisting seven individuals and two corporate entities to mark the first anniversary of the country’s military coup. - Spotifyとジョー・ローガンはワクチンの誤情報を制御することを約束した。このストリーミングサービスから手を引くアーティストやポッドキャスト配信者が増えるなか、Spotifyは、新型コロナウイルスを取り上げる番組には、コンテンツに関する注意書きを付け加えると発表しました。Spotifyの株価は、このニュースを受けて回復しました。
Spotify and Joe Rogan promised to rein in vaccine misinformation. As more artists and podcasters back away from the streaming service, Spotify said it will add content advisory warnings to podcasts that discuss covid. Spotify’s shares rebounded on the news. - ソニーがゲームメーカーのバンジーを買収する。ソニーは、36億ドル(約4,100億円)の取引で『Halo』などを開発する米ゲーム開発会社のバンジー(Bungie)を所有することに。マイクロソフトとの戦いに、大きな弾みをつけたかたちです。
Sony will buy game-maker Bungie. Giving itself a major boost in its battle with Microsoft, the Playstation maker will own the studio behind Halo in a $3.6 billion deal. - ダウニング街の「パーティゲート事件」の報告書が出た。待望の民間調査により、英首相官邸などでロックダウン中に開かれた社交イベントは「正当化しがたい」ものであったことが判明しました。
The Downing Street partygate report is in. The much-anticipated civil investigation found that social events during lockdown in the British prime minister’s office and residence were “difficult to justify.” - エクソンは本社をテキサス州ヒューストンに移転する。この巨大石油企業の大規模な移転は、化学部門と精製部門の統合と同時に発表されました。
Exxon is moving its headquarters to Houston, Texas. The oil giant’s big relocation will coincide with combining its chemical and refining divisions. - 今年は寅年。オミクロン株の影響で、控えめではありますが、旧正月が正式に幕を開けました。一方、米国の議員たちは、この日を連邦の祝日にする法案を提出しました。
It’s the Year of the Tiger. Lunar New Year officially kicks off, albeit in a muted fashion, thanks to omicron. US legislators, meanwhile, have introduced a bill that would make it a federal holiday.
What to watch for
スタバが世界へ出る理由
1日(現地時間)、スターバックスは決算をリリース。先月10日にもニューヨーク州バッファローにある店舗では賛成多数で労働組合が結成され、計2店舗の米国内直営店で労組が結成されています。これらの従業員の勝利によって、ボルチモアやオークランドなど30以上の店舗で全米労働関係委員会(NLRB)に組合結成の嘆願書を提出する動きが進んでいるように、いまや「バリスタ優勢」の気運が高まっているといえるでしょう。
スターバックスは自らを「進歩的な雇用主」であるとしていますが、同社は必ずしも、こうした組織化努力に同調してきたわけではありません(従業員に対し組合を結成しないよう指示したほか、従業員に対する「聞き取り調査」を開催するために幹部社員を店舗に派遣したとも報じられています)。また、同社は、2022年半ばまでに時給を17ドルに引き上げると発表しています。
また、スターバックスは世界での店舗拡大に力を注いでいるようですが(2022年に予定されている新店舗2,000件のほとんどは、コストが大幅に安い米国外での出店)、その理由を従業員との緊張関係の高まりに求めるのも、あながち間違ってはいないでしょう。
The global cost of sanctions
ロシア制裁は高くつく
米国とEUがロシアに対する金融制裁の策定を進めているとの報道がされています。これについてアナリストは、世界的なサプライチェーンの崩壊とインフレが進むなかで物価が高騰しているいま、輸出が減退する可能性が高いことについて懸念を示しています。実際に、ロシアからの輸出品のうちいくつもの重要な品目が、すでにパンデミック前よりもはるかに高い価格になっています。
化石燃料、金属、小麦などロシアからの輸出品は、グローバルサプライチェーンにとって不可欠です。例えば、自動車エンジンに不可欠な金属であるパラジウムについて言えば、ロシアは世界シェアの43%を生産しています。米国が制裁を実行に移した場合、その経済的痛手はロシア国境を越え、世界に広く共有されることになります。
SURPRISING DISCOVERIES
世界のトリビア
- 中国の火星探査ローバー「祝融号(Zhu Rong)」には自撮り棒が搭載されている。そりゃあ誰だって、火星にいたら自撮りしますよね。
- 北極の使われていない気象観測所にホッキョクグマが引っ越してきた。クマたちは屋内から窓の外を眺めるのが好きみたいです。
- 『Maus』がチャート独走。米テネシー州の教育委員会は、漫画家アート・スピーゲルマンによるホロコーストを描いたグラフィックノベル『Maus』(邦題『マウス―アウシュヴィッツを生きのびた父親の物語』、1986年第1巻出版)を発禁処分に。その後、同シリーズがアマゾンのベストセラーリストで1位を獲得しました。
- イーロン・マスクがフロリダのティーンエイジャーと交渉中。テスラ(Tesla)のオーナーは、彼のプライベートジェットを追跡するツイッターアカウントを閉鎖するよう求めて、5,000ドル(約57万円)を提示しましたが、19歳は「5万ドルにならない?」と持ちかけました。
- 在宅勤務すると、週に6時間節約できる。しかし、残念ながら、そのうちの3時間を仕事に費やすことになります。
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